いい枝だけ集めて究極至高に組み直す
穂を前にずらすほかにもうひと工夫することにした。短くなった別のほうきもバラして、いい枝だけを選り分けて究極至高のほうきを作るのだ。
この中から柔らかい枝だけを選抜するのだ。実際のところ、竹ぼうきの穂のなかにはやたら固かったり、アホ毛みたいにぴょろんと飛び出した余計な枝があったりして気になるものなのだ。そいつを間引く。ここはおれの国だから。
竹ぼうきを週5で握る人なんてあまりいないだろうから改めて念を押しておくと、穂の質で掃除の心地がまるっきり変わってくるのだ。真剣にやらねば。
よりわけが終わったら柄にくくりつける。これも難しいことはない。
針金の巻き付けの始末をあえて雑っぽくしてみた。
車のカスタムの速さに関係ないやつってなんでやってんだろと思っていたけど、今なら気持ちがわかる。「かっこいい」も速さくらい大事なんだ。かっこよくする余地がある部分はぜんぶかっこよくしたいよな。
めちゃくちゃいいのができた。
気に入った柄のほうきをまた使い続けられるのだ。これが世にいうテセウスのほうきである。
掃き心地は?
せっかくなので掃除の具合をみておこう。
いい。めちゃくちゃいい。
バラバラになっちゃった~とか、使いづら~いとか、そんなのはない。ただ、いいのだ。嬉しい。
柔らかい枝だけを選んだので地面を優しく撫でられるようになったのと、バラす前よりも枝先に穂を取り付けたので身長に合って使いやすくなった。あと余計なアホ毛を省いたのでいくらか軽量化できている気がする。
あと、撮影をしていて気づいたのだが、満面の笑みでほうきを握っている人はなんか怖い。
掃除も笑顔も学校で推奨されていることなのに組み合わせたらよくないらしい。
人間関係ってそんなことばかりだから新社会人は気を付けてくださいね。
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