「三種ミックス辣油」
気になる三種とは、ザーサイ、ピーナッツ、豆腐のこと。それを香ばしく焼き上げてラー油に仕立てたのが三種ミックス辣油とのことで、フタを開けてみて驚きました。
ただ、この豆腐がなんて言うんだろう。サクサクとか、カリカリっていう感じじゃなくて、ちょっと硬くて、強く噛むとカシャっと割れるというか、そういう感じなんですよね。
ただただ！ ザーサイの旨味がめちゃくちゃ効いている！ だいぶクセになる味。豆腐の食感をゆるめるためにも、火を通す料理に使うのがいいかもしれません。シンプルに、野菜炒めなんかいいかもな。
野菜炒めの三種ミックス辣油風味。
これがもう、さっきから料理を作るたびに同じ感想なんですが、笑っちゃうくらいに本格中華になっていて、笑っちゃうくらいにうまい。よく考えたら、その他の調味料どころか、油も使ってないですからね。本当に食材とローカンマを炒めただけ。
さっと熱を通したことで食感が変わるというほどのこともなかった豆腐も、いろんな素材と混ざることでいいアクセントになってます。それに、やっぱりこの三種ミックス、ザーサイの旨味が効いてる！ なんだろう、僕が知らないだけで、中国にはこういう料理が名前つきですでにある気がするし、ラー油というか、もはやその謎の絶品料理の「素」と言ってもいいかもしれない。優秀です、三種ミックス。
「中華納豆＆豚肉辣油」
そもそも、中華納豆なるものがあることを知らず、いまだにその実態を理解しきれていないのですが、確かにこれは納豆だ。さっき豆豉に納豆みを感じると書きましたが、だんぜん日本の納豆の風味に近い。ただし、糸引きはゼロ。そして、豆豉のような酸味はなくて、ほんのりと甘く、花山椒も入っていなくて、優しい味わい。
納豆と聞いたら、これはもうシンプルに白米に合わせる？ と思ってやってみたところ……
や、やべー！ こ、これは、死ぬほどうまいぞ！ ちょっと衝撃。
日本の納豆ごはんって、いわゆるほっとする味じゃないですか。それとはベクトルが違って、派手でパリピ的な味わいなんだけど、めちゃくちゃうまい！ いろんな旨味や辛味が加わった新感覚の納豆ごはんというのかな。それでいて、きちんと白米の甘さ、美味しさも引き立たされ、今後の人生で、何度でも食べたい味です。ありがとうローカンマ。
これ、玉子かけごはんにプラスしてもうまいだろうな〜。
「鶏肉入りラー油」
なるほど、これはバランスの良い、ローカンマ族としては優等生的な味わいですね。ただ、ごろごろと惜しみなく入った鶏肉、これが、乾物か？ ってくらいに固い。それを噛み締めるとじゅわじゅわと旨味が出てくるところがまたいいんですが、ちょっとこう、ぐつぐつ煮込む料理に加えて柔らかくしてあげたほうが、個人的には食べやすい気がします。
たとえば、豆乳そうめんに加えるとか？
つまり、豆乳を煮立てて、そこに別ゆでしたそうめんを加え、
そこにどばっと鶏肉入りラー油を加えて、
豆乳そうめんの鶏肉入りラー油仕立て。仕上げにもうひと押し、ラー油を加えてやりました。
するとですね、これがもう、
なんなんだ、おれは天才料理人なのか？ 今まで作ってきたローカンマ料理だけをメニューに並べた店を出すだけで、すでに人気店になれる予感がするぞ。と、思ったりもしたものの、いやいや、つまりは食堂から専門業者になってしまった、ローカンマが優秀＆万能すぎるということですよね。
元も子もない話をすると、ここまでの料理、組み合わせを全部バラバラにしても、それはそれで絶対に美味しいもん。
まぁ、鶏肉はまだまだしっかりと硬いんですが、それが温かい料理に加わると、ちょうどいいアクセントになるんですよね。
