北野白梅町の洋食屋…「そらはキマグレ」のハンバーグとチキンカツ定食
ラストチキンカツは、北野天満宮のすぐ近くにある「そらはキマグレ」だ。
ここは立命館の近くでもあるのだが、学生かどうかにかかわらず人気の洋食店である。
日曜のランチ、開店10分後にはもう行列だった
この日は北野天満宮の市もあり、おおにぎわい。こんなに外国人観光客が多い場所だったっけ
昼はあきらめて、夕方18時に来たら今度は空いていた。
夜は学生の多い平日の方がお客が多いのかもしれない。
一番大きく書かれているのが「ハンバーグとチキンカツ定食」。どれもボリュームたっぷりなのに1000円を切る価格だ
きた!10年ぶりの対面でワクワクが止まらない
もも肉の美味しさはもちろん、衣が美味い。卵の風味が強く、香ばしいのだ。油も新鮮な気がする
ああ、この味だ!
一口食べて、思い出した。
そうだ、ここは美味しくて来てたんだ。
大学生活の前半はこの近くに住んでいたが、後半は遊びたくて烏丸御池という繁華街の方に引っ越した。でも、このお店はわざわざ4kmくらい漕いで自転車で来ていた。
牛肉の味の濃いハンバーグは、家庭的だけどしっかり洋食屋の味がする。たっぷりとかかったデミグラスの酸味もたまらない
ピリ辛の肉味噌こんにゃくのおばんざいも美味しい。あとサラダのニンジンドレッシングも超好みだ
京都の定食屋はこういう小鉢がつくことが多い。サラダと合わせて、学生の貴重な栄養源なのだ。自炊は肉と炭水化物ばかりになりがちである。
そういえば、一人暮らしの当初、豚小間ばっかり食べていたら汗の匂いが臭くなり過ぎて、危機感を感じて1週間だけベジタリアンになったことがあった。身をもって学んでいくのだ。
几帳面に切られた絹ごし豆腐。味噌汁もやっぱり出汁が濃い。しょっぱいのではなく、濃いのだ
さらにである。ここの定食は、食後に珈琲or自家製プリンがつくのだ。
よくある4連焼きプリンの1.5倍以上はありそうなプリン。これだ、これ!
スプーンを入れるとあふれ出るカラメル。これだ、これ!
ほろ苦いカラメルにひたして食べる、甘い焼きプリン。
懐かしさがこみあげてくる。
そして、あらためて思うけど安すぎる。
はっきりいって、このご時世にこれで890円は安すぎる。
思い出補正を抜きにして、いつまでも残って欲しい名店だと思う。
北野白梅町といえば、その名の通りデカいお好み焼きで有名な「ジャンボ」も名店だ
番外編…同志社近く、「松乃家」のぶた汁定食
同志社大学から歩いてすぐのところにある、うどん/定食のお店「松乃家」
最後に、チキンカツではないけどどうしても紹介したいものがある。
松之家のぶた汁定食だ。
ここは一見何の変哲もない「うどん 生そば 食事処」なのだが、とにかくボリュームがすごいのだ。かつ丼なんかを頼むと、大学生の頃から食べきれるか不安になる分量だった。
存在感のあるぶた汁定食(980円)
本当はチキンフライ定食を食べにきたのだが、お品書きの「ぶた汁定食」という文字をみて、一瞬でぶた汁の口になってしまった。
そうだ、この店ではぶた汁が一番好きだったんだ。
本来はかやくご飯がつくのだが、この日は閉店間際で店員さんが申し訳なさそうに「切らしてしまって、白米でもいいですか…?」ということで、白飯だ。固めの炊き加減でぶた汁に合う。
分厚い陶器のお椀なので、とにかくアツアツ。そして具沢山すぎる!
肉の旨味が強い。一方でまったく臭みはなく、キリリと品のよい関西の味だ。
バラ肉たっぷりの野菜炒めがそのまま味噌汁に入っているようなボリュームで、ご飯がどんどんなくなっていく。しょっぱいわけではないのに、飯がすすむのだ。
関西風には山椒が合うね
小鉢も甘めの味付けで、関東人は醤油をかけたくなる
夜の雨に降られた後だったので、たいへん体があたたまった。
ごちそうさまでした。
講義ノートの思い出
松之家のそばで、同志社大生向けと思われる講義ノート屋を見つけた。講義ノート屋、同志社にはまだあるんだ…!
皆さんは講義ノートってご存じだろうか。主に関西圏で売られていた、不真面目な学生の救世主的な冊子だ。
マジメな学生がアルバイトとして15講分の講義をノートにとり、それを講義ノート屋が買い取って、試験前に数百円で販売するのだ。出欠をとらない講義なら、一度も行かずに講義ノートを一夜漬けするだけで単位をとることができた。
自分の通っていた大学でも、昔は校門の前にあって大盛況だったのだが、大学の圧力(?)なのか内容が徐々に不親切になっていき(試験範囲に関する最終講は掲載NGになる等)、卒業する頃には閉店してしまった。今は不動産屋になっている。
あれがなかったら卒業できなかったかもしれない。
久しぶりに思い出した。
編集部からのみどころを読む
編集部からのみどころ
お腹が空いてるときに絶対に読んではいけない記事でした。どの店もほんと魅力的なうえに、愛着たっぷりに語る窓さんの語り口も素晴らしいです。
「ここで『ブラックジャックによろしく』という漫画を読んで、いたく感銘を受けたのだが、特にその後の人生には影響を及ぼさなかった。」のくだりがすごく好きです。引っ越したのにわざわざ自転車で通っていたエピソードも良いですよね。他人事なのになんか懐かしくなるエモエピソードが満載で、かつて大学生だったすべての人に刺さる記事ではないでしょうか。(石川)