上野のアメ横センタービルの地下で憧れを発見
以前「珍味のヤマクラゲがレタスの茎であることを確認したい」という記事で、茎レタス(別名ステムレタス)というレタスの仲間を育てた。
本来は麺棒くらい太くなるはずなのだが、家庭菜園ではちっとも太くならなかった。
このステムレタスという野菜、日本だと「山くらげ」という珍味にされるが、中国だと「莴笋」といって、炒めて食べると最高だと池袋にある上海料理の名店「大沪邨」がツイートしていた。
莴笋❗️この野菜は日本語に何て言うかな❓サクサク❓シャキシャキ❓カリカリ❓食感最高の野菜の茎?
— 大沪邨(だうつん)老板 (@dahucun20140415) December 3, 2021
葱油で炒めたの野菜はこんなにまろやかコクと旨味強いんですよね?
これは上海夏の野菜ですけど、今は科学の発達しましたね。たまに手に入りますから、食べたいの人は電話予約:0369070767してください pic.twitter.com/a2qCoOiHGA
食感最高の野菜の茎、一体どんな味なのだろうと気になっていたのだが、上野のアメ横センタービルの地下街でたまたまそれらしき野菜を見かけ、鮮度も良さそうなので買ってみた。
商品名は「アスパラレタス」となっていたが、茎レタスのことで間違いないだろう。確かにアスパラっぽい見た目である。
1本385円だったので、普通のレタスなどに比べると高級品だ。
適当に料理してみよう
これがアスパラレタスとして売られていた茎レタスである。私が育てたものと違て、茎がしっかり太くて立派。そして葉っぱがレタスらしくクシャっとしたちりめん模様になっている。
とりあえず買ってはみたものの、これをどうやって食べようか。アーティーチョーク以来の頭を使う野菜である。
まず根っこ部分を切り落とすと、その硬さに驚いた。断面を見て納得したのだが、皮部分がとにかく固いのだ。夏に抜いたハマダイコンの根くらい硬い。
これは皮を剥かないと食べられないと判断し、包丁でそぎ落としていく。
大沪邨の炒め物も、おそらく皮を剥いた茎を細切りにして炒めたものだろう。
大沪邨に習って細切りにして油で炒めて、塩と胡椒と少量の醤油で味をつける。まだ味の想像はつかない。
葉っぱ部分をどうするべきか迷ったが、捨てるのももったいないので、こっちも同じように炒めてみた。
こうして一つの野菜から二つの炒め物ができあがった。
セロリと空心菜の炒め物みたいだが、その正体は茎レタス。おもしろい野菜だ。
まずは一番価値があると思われる茎部分を食べてみると、どんな野菜とも違ってうまい。一口で気に入った。
ブロッコリーの芯にちょっと似たホクホク感のあるシャクシャクした歯ごたえで、甘味と旨味とわずかな苦味のバランスが最高。これは上海人が喜びそうな高級野菜だ。知らないけど。
続いては葉っぱ部分。こちらは普通のレタスの炒め物に歯ごたえと味の濃さをプラスしたような、レタス好きには堪らないシャックシャクの食材。うっかり捨てなくてよかった。茎と葉、どっちもうまい。
また見かけたら買って来よう。そして今度は大沪邨にプロの料理を食べに行こう。