特集 2024年9月26日

土地家屋調査士は昔の人の尻拭いをしている 〜庚申待・第二夜〜

わださんによる仙川の話

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わだふみおさん

続いては、わだふみおさんの話だ。

わださんとは、東京スリバチ学会という地形に注目して散歩する集まりでの知り合いだ。また、東京の仙川という街についての地図も作っている。

今日はその仙川についての話をしてくれるという。

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仙川の地図をつくっている

わだ:わだと言います。仙川の地図を作っています。

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『見る 知る 歩く せんがわ地図』第7版

わだ:250円くらいで売ってまして、ローカルな地図なのに16,000部くらい出ています。

会場:すごい!(拍手)

会場に本の著者や編集者が多いので、数万部売ることの大変さがよく分かっている。


仙川はこのあたり。京王線で新宿まで15分。急行は止まらない。住宅街のイメージで、桐朋学園大学や白百合女子大学などがある。 

わだ:ぼくは地図のデザインではなくて、中身の調査をしたりしています。いまは第8版ですが、これもそろそろ無くなりそうです。7版を持ってきたので、みなさんに差し上げます。

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一斉に読み始める

わだ:ほんとはミウラ折りとかしたかったんですけど、高くなっちゃうので。

会場:笑

みんな地図大好きなのでもくもくと読み始める。

会場:これは250円なら買うよね

会場2:これ1000円ですよ

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開くとこんな感じ

会場:これが本屋さんに置いてあるわけですか

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どこまでを仙川の範囲にするかでまず揉めた

会場:これ、北が上じゃないんですね。

わだ:実は北が左です。(横長の地図だと)街の構造上、入らなかったんです。収録エリアを決めるのもすったもんだやって、駅を中心に、だいたいこのあたりまでのエリアだろうと。

会場:なるほど笑

わだ:たとえば東に行くと仙川というよりは隣の千歳烏山だろうと。西に行くとすぐ隣のつつじが丘なんで、じゃあ幅はこれくらいだよね、みたいな話をして範囲を決めたりしました。

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地形を強化した

会場:これ崖線(がいせん)が立体的に表現されてるのがいいですね。

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赤く書いた線に沿った緑が崖線(がいせん)。木に影がついている。

仙川には仙川崖線という連続した崖がある。

わだ:ぼくはじつは途中から参加することになったんですが、その時点での地図を見てみたらやっぱり高低差が欲しいな、とか、暗渠(あんきょ)を入れたいな、となりまして、ぜんぶてんこ盛りでこれになってます

会場:笑

わだ:スリバチ学会のフィールドワークに持って行って見てもらったんですが、みんな同じこというんです。高低差が欲しいと。

会場:崖あるもんねー

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仙川はいろんな街の境目にある

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斜めからの写真ですみません

わだ:仙川は調布市ですが、三鷹と調布と世田谷、狛江のちょうど境目のところにあります。世田谷の成城の人たちも来たり、三鷹の人も来たり、狛江の人も来たり、いろんな人たちが来ます。

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乗降客数の推移

わだ:これ10年前のグラフで古いんですが、仙川は途中で駅前が開発されたんですね。そしたら綺麗になった瞬間から人がどんどん住むようになりました。

会場:千歳烏山はいま特急が止まるようになったから・・

わだ:そうそう、また(乗降客数が)離されちゃったんですよね。ただ、隣のつつじヶ丘のほうが急行が止まるのに、仙川のほうが多い。

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