現在のプラスチックに変わるもの

ナフサに代わるものの研究は進んでないんですか?

研究というよりも、実はもうあるんです。コンビニ袋とかで、バイオポリエチレンってあるじゃないですか、あれなんですよ。グルコース、要するに糖はデンプンから作れます。それを発酵でエタノールにする。工業用エタノールも、結局発酵で全部作っているので。それを脱水してエチレンにする。それをポリエチレンにできるので、もうあるんです

すでにあるんですね!

ただこれは基本的にエチレンだけです。ペットボトルの「PET」の、「E」はエチレンから作られています。そのEの部分の成分を、糖から作る。だけど、それは重さの割合で言うと3、4割なんですよね。だから、残りのテレフタル酸ってところを糖とか、天然物から作れるようにならないと、完全に植物由来とは言えない。一応技術的には、できつつあるんですけど、通常のPETほど大量生産はできていないです

全てをナフサなしにはできないんですね

また飲料容器って透明であることがすごく大事。同じものを、今のところは作れない。このコップは、アメリカの学会に行ってきた時に会場で使われていたドリンクの容器なんですけど、これはPLA、ポリ乳酸で作られています
※ポリ乳酸とは、ナフサを使わずに、植物由来のデンプンを発酵させて作った乳酸から作られたもの

透明ですね! いまのPETと変わらないかも!

ただ、ポリ乳酸は、熱をかけるとクシャってなっちゃう。ペットボトルって殺菌工程があるんですよ。85℃で30分程度、加熱した飲料を充填してから殺菌しているんですけど、それには耐えられない。
あと、紙パックの「おーいお茶」のストローも100%植物由来のものですよ
あと、紙パックの「おーいお茶」のストローも100%植物由来のものですよ

「おーいお茶」のストロー、植物由来なのか! 知らなかった。植物由来ってどうやって作るんですか?

イメージとしては原料の糖や脂肪酸を、微生物に食べさせる。人間の場合は糖や脂肪酸をたくさん食べると、皮下脂肪が体につきますけれども、微生物の場合は食べると脂肪の代わりにこういうプラスチックになる

微生物すご!

ただ、ナフサを出発原料とする今までのプロセスが、あまりにも効率がいいんです。簡単に言うと、プラスチックの原料となる成分と触媒を圧力釜に入れて加熱するだけでプラスチックができます

素人には大変なことに聞こえますけど、そうなんですね。

微生物の場合って、水をいっぱい使ったりとか、温度管理がどうしても必要なので、今の石油のプロセスを完全に代替するのは、やっぱりまだ難しいです

今後の研究に期待しております!
ナフサについてわかった
ナフサを理解できた気がする。ナフサとは石油からできる無色透明で除光液のような匂いがあるものなのだ。そこからプラスチックが作られる。ということは、身近にある多くが、とんでもなく多くがナフサからできている。いま我々にできることは、あるものを大切に使うとか、可能な限り分別するとかだと思う。
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