いや〜楽しかった。そして想像以上に深かった。かた焼きそばの世界。
ちなみに、短期間にこれだけ食べ歩くと、もうしばらくはかた焼きそばを見たくもないかといえば、まったくそんなことはありません。むしろ、もっと食べたい! なんたって、かた焼きそばの世界は無限なんだから。
さて、今日はどこでかた焼き飲みしようかな〜。
最近、かた焼きそばにハマってまして、中華屋さんに入るとけっこうな確率で頼んでいます。
そして気がついた。僕はお酒が大好きなんですが、かた焼きそばって、中華屋メニューのなかでも最高峰の酒のつまみなんじゃないの? と。
そこで今回は、地元でメニューにあるお店のかた焼きそばを、片っぱしから食べつくしてやろうと思います。さて、どんな発見があるかな〜?
最近、なんだか出前にハマってまして。
出前と言っても、Uber Eatsとか出前館みたいな、すっかりメジャーになったデリバリーサービスではありません。街の中華屋さんやおそば屋さんからとる、昔ながらの出前。
コロナ禍で、家族でなかなか気軽に外食ができず、とはいえ外食感には飢えている。そんなときに何気なく、「そういえば、あそこの中華屋って出前もしてくれたよな」と思い出し、久しぶりに頼んでみた、あの日の感動といったら!
基本的にお店と変わらない値段で、しかもそれを無料で家まで届けてくれる。何十年も前からやっているサービスだから慣れきっていて、驚くほど迅速に、できたてほかほかの料理が家で食べられる。お店へ行けば必ずと言っていいほど合わせて注文する「瓶ビール」。ラーメンと同じくらいの値段がするのが普通ですが、家ならば好き勝手な発泡酒とだって合わせてしまえる。
それからポイントなのが食器類。デリバリーサービスだと使い捨てのものが普通ですが、出前はお店と同じ器で食べられるのがいいんですよ! 上の写真の、店名の入ったラーメンどんぶりなんかもう、たまんないでしょう。
ちょっとした贅沢ながら、ものすごく幸福度が高いよなぁ。と、最近、休日などに出前をとる機会が増えたんですが……おっと、今回は出前の話が本題じゃないんだった!
そんなこんなでちょこちょこ出前をとるようになり、ある日気がついたんです。
町中華最強の酒のつまみって「かた焼きそば」じゃね?
と。
いえね。今まであまり意識したことがなかったんですよ。かた焼きそば。ところが出前の機会が増え、「今日はちょっと気分を変えて、そうだな〜、かた焼きそばあたりいってみるか」なんて、何気なく頼んだ日があったんです。そしたら届いたのがこちらで。
僕は酒飲みなので、美味しいものは極力お酒と一緒に楽しみたいんです。しかも、できればなるべく長くちびちびと。そんな僕の欲望に、かた焼きそばが応えてくれた!
かた焼きそばのなにがそんなにつまみにいいって、
【理由1】揚げた麺はそもそもおつまみ
ほら、そば屋で酒を頼むと、サービスで揚げたそばにぱらりと塩をふったものが小鉢でついてきたりするでしょう。つまり揚げた麺って、そもそもおつまみなんですよ。これが、餡の下にこれでもかと敷きつめてある。すごいことです。
【理由2】具材が種類豊富でそれもぜんぶおつまみ
上の写真をもう一度ご覧ください。豚肉、えび、ゆで玉子、かにかま、ヤングコーン、袋茸、きくらげ、キャベツ、にんじん、もやし……ぱっと見える範囲にだけで、とっても“五目”では収まりきらない種類の具材がのっています。というか、中華屋で律儀に“五目”を守っている店なんてほぼないですから。もはや逆詐欺ですから。
これらがすべて、ちびちびちびちびとつまめるわけです。さらに「次は〇〇と〇〇を一緒に口へほうりこんでみるか」なんてやってると、バリエーションは無限。
【理由3】あんかけ効果で冷めにくい
あんかけってのは偉いもんですね〜。普通の汁ものラーメンなんかに比べて、もうず〜っとあったかい! 最初はやけどしそうなほどに熱々で、食べ終わるころまで冷めきらない。つまり、あわてずに長〜く楽しめる。
たとえばさっき写真をあげたチャーシューメンなんて、いくら大切に味わおうとしたって「冷めないうちに」という頭が働き、まぁ10分くらいですすりきっちゃいますよ。ところがかた焼きそばなら、その3倍はいける!
【理由4】あんかけ効果で麺が徐々にしなしなになっていく味変要素
あんかけ効果その2。あんかけってのは偉いんですよ本当に。だって、一気にびしゃっといかない。下の麺を、時間の経過とともにじわじわと侵食してゆく。結果、最初は熱々パリパリだった麺が、徐々にしなしな、最後はぐた〜っとした食感になって、味変大好きな僕としてはこれが嬉しすぎるわけです。
……スペースの都合上これ以上は書ききれませんが、#その他、ざっと96の理由から、この仮説には信ぴょう性があると確信しています。
さて、長くなっておりますがここからが本題。
僕は、ひとつの料理に絞ってあれこれ食べてみるという「食べ比べ記事」をしばしば書きます。これ、やってみると、どんなにちょっとしたメニュー、たとえば「コンビニの塩むすび」なんかでも、驚くほどに見えてくるものがたくさんあるんです。
当然、思いますよね。「かた焼きそば、食べ比べまくりてぇ」と。塩むすびでさえそうならば、こんな情報量の多い料理を食べ比べてしまったらなにが見えてくるんだろうと。
よしやろう! ただ、中華屋なんて日本中に、それこそ無限にあります。なにか枠を設けないと終わりがなくなってしまう。そこで、我が家の最寄りである西武池袋線の“「石神井公園駅」付近エリア”と言えるであろう範囲内に絞り、決行してみることにしました。
もちろん、すでに大好きなお店、かた焼きそばを出していると知っているお店もある。が、それ以外にもきっとあるはず。そこでネット検索を駆使し、徹底的に調べました。結果、僕の調べた限りでは、以下の10店でかた焼きそばの提供を確認。
・町中華1
・町中華2
・町中華3
・町中華4
・大陸系中華1
・大陸系中華2
・その他個人店1
・その他個人店2
・中華チェーン店1
・中華チェーン店2
というわけでこれから、ぜんぶの店でかた焼きそば、食ってきま〜す!
まずは個人的にも大好きなこちらへ。いわゆる、昔ながらの気どらない中華屋さんですね。ただ、かた焼きそばは食べたことなかった。どんななんだ! たなかのかた焼きそばよ!
しかも「五目あんかけ焼きそば」というメニュー名で(揚げ・ソフト)(醤油・塩)、合計4種類のパターンが選べるという気合の入りよう。これが今まで、目に入っていなかったなんて……。
きました。いきなりの大インパクト。まず、皿がでかい! そこに、下の麺が見えないほど大量のあんかけ!
で、この餡が、見てのとおりかなりの粘度。でありながら、塩を選んだからか、味はかなりあっさり。特にたっぷり入った白菜がとろとろで、ものすご〜く癒される味。まるで高級羽毛かけぶとんです。
というわけで、こちらのかた焼きそばの特徴をざっとまとめると以下のとおり。「何目?」という項目は、「五目とか言いつつけっきょく何品具材が入ってたのよ?」を数えてみた結果です。
ちなみに、次は「醤油味」を食べてみようと思っていたラーメンハウスたなか。なんと昨年末に突然閉店してしまい、その夢は叶いませんでした。っていうか、家族でずっと通ってた店なのに、悲しすぎるよ……。
続いて、これまた古き良き町中華の「中華 太陽」。「中華風ファミリーレストラン」の自称どおり、家族連れでも行きやすいゆるりとした雰囲気が素敵なんです。
これまた大好きなお店なのに、かた焼きそばは食べたことなかった。そこで頼んでみると
具沢山の餡が全体にバサーっとかけられているタイプではなく、野菜中心の餡の上に、冷やし中華的な感覚で具材が配置されています。チャーシューとかメンマがこんな風にトッピングされてるかた焼きそば、初めて見たかも。
で、太陽の特徴はその雅な味わい。ラーメンなんか、かつおだしがくっきりと効いた上品なスープで、「これ、もはや和食だよね?」という優しさなんですが、このかた焼きも上品の極地。
大好きな店2軒を食べ比べただけでもこうも違うか〜。こりゃあいよいよ楽しくなってきたぞ。
続いてはこちら、
ここはまず、店の立地からしてただものじゃないので、かた焼きの前にいったん紹介させてください。
ね? なかなかでしょう。ところがなかは、町中華にしては珍しい白いテーブルを基調とした清潔な店内。味わいもこれまたほっこり癒される系の、超名店なんですよね〜。
で、かた焼きそば!
見るからに色とりどりで、しかもひとつひとつが大ぶりで迫力満点。頂点にのってるのが、うずらじゃなくてふつうのゆでたまごなのも珍しいです。
餡の味は、僕の知る漢珍亭のイメージそのもので、醤油ベースながらけっこう甘みの強い癒し系。そこに、しつこすぎないとんこつ風味が効いているのがたまりません。
これが、もこもことした太麺で、スナック感強め。食感としては「キャラメルコーン」にも近いような。
空気の含有率が高いからかふにゃふにゃになっていく速度も早めで、ただ、そうなってからも独特の、麺にしっかり餡の染みこんだ美味しさがあります。
とにかくカラフルでキラキラ。まさしく「から焼きそば界の宝石箱や〜」と称賛したくなるひと皿でした。
こちらは地元石神井を代表する老舗店で、中華料理と洋食の2枚看板がいかにも昔ながらの食堂です。
どうです!? まだ4店舗めですが、ひとつとして同じもののないかた焼きそばの世界。
なにより目を引くのは、たっぷりの錦糸卵とグリーンピースですよね。これが、太切りのなるとやかまぼこの色味とともに、ラグジュアリー感を演出しています。
一見オーソドックスな太麺なのですが、ものすごく香ばしく、そしてほんのりとラードが香ってくる。これは初めてのパターンです。
それも納得で、実は辰巳軒、
特にハムカツなんか、ハムのなかにポテトサラダを巻き込んで揚げてあって、昔ながらの食堂とは思えない凝りようだったり。
おそらく、その同じ設備と熟練の技で揚げてあるため、麺が揚げ物単体としてしっかりうまい。それが辰巳軒のかた焼きそばというわけです。
麺に続き、この餡が単体のスープとしてもものすごく美味しく、
食べれば食べるほどに深いな〜、かた焼きそば。
こちらはこの記事内では初めての、僕が今まで入ったことがなかったお店。だって、石神井って意外なほどに良い中華が多く、好きな店でローテーションを組むだけで満足できちゃうんですもん。
ところが、店前のこの看板を見ていきなり、もっと早く来ておけばよかったと後悔しましたよね。
そこで初回はシンプルに、
おおお、これまた見るからに今までとは違う。大ぶりなイカの飾り切りとか、分厚い牛肉(いい赤身肉? 柔らかくて旨味たっぷり)とかが入って、いかにも本格中華料理といった佇まいです。
実際、品よくまとまっていながらきっちりパンチのある餡と、
のハーモニーがハイレベル。
対して「玉仙楼(いせんろう)」は、石神井に住みだした十数年前から大好きで、ずっと通い続けているお店。地元でも大人気で、近距離に2店舗あり。
なにを頼んでも安くて美味しくボリュームたっぷり。コロナ前は友達との宴会にもよく使わせてもらっていて、そんなとき僕が必ず頼んでいたのが「牛肉かた焼きそば」なんですよね。思えば、以前から意識的にかた焼きそばを頼んでいたお店はここだけかもしれません。
そして、バラ肉と思われる、
何人かでシェアして食べたことしかなかったからそこまで意識してなかったけど、3玉ぶんはあるんじゃないの? っていう麺、寄せ集めたらステーキ1枚ぶんはありそうな牛肉。このやりすぎなサービス精神は、まさに玉仙楼。ただ、いい歳の大人がひとりで食べるものじゃないよ、この量は……。
実はこの日、かた焼きそばが届くまで、のんきに「ピータン」をつまみに生ビールを飲んで待ってたんですが、遠近法もあるとはいえ、
餡はシンプル醤油味に、ほんのりと八角などが効く本場風味。軽快なパリパリ麺との相性もよく、あぁ、やっぱりうめぇ。このかた焼き。早くまたみんなでわいわいとつつきあえる日が来ないかなぁ……と思いながら、なんとか意地で完食。
ちなみにここから丸一日、お腹が減りませんでした。
こちらは若いご夫婦が営む、比較的新しめの中華屋。クオリティの高い味わいですっかり地元の大人気店です。
僕も好きな店ではあるものの、「かた焼きそばはあったかな?」というレベル。が、ネットによるとあるそうなので、お店へ向かってみます。
ところが、
どこにもかた焼きそばがない!
あれ〜? なんて戸惑っていると、なかから奥様が出てきて「よろしければどうぞ。お席空いてますよ」と声をかけてくださいました。そこで、「すみません、かた焼きそばってありますか?」と聞いてみたところ、衝撃のお返事。
「『焼きそば』がそうですね。うちは、焼きそばはかた焼きそばしかないんです」
これは知らずに頼んだ人、びっくりしますよ。だって、焼きそばを注文したら、
しかし、だからこそかた焼きそば好きとしては燃える。だってそこには、並々ならぬこだわりがあるに違いないじゃないですか!
と、期待を胸に食べはじめると、これがもう……。
まず、絶妙に心地いいとろみ加減の餡の味が、ものすご〜く深い美味しさ。うまく説明はできないんですが、さっきの「好又香」にも近いようでいて、そんな本場の味に独自のセンスでチューニングをほどこしたような。
葉物に白菜を使う店が多いなか、ここはたっぷりキャベツなのもキャベツ好きな僕としては嬉しいし、あと、「イカに飾り切り入れてる店は本気度高い」という法則もここで学びましたね。
今回の記事では初めての細麺なんですが、これがもう、他のどこにもない新食感なんです!
なんだろう、噛みしめるとしゃりしゃりと淡雪のようにほどけていくというか、まるで上等なそうめんを揚げたかのような、不思議で絶品すぎる麺。
餡、麺、どちらの食感にも他にない心地よさがあり、それが相まってしまってもうね……極上のかた焼き体験でした。さすが、かた焼きそばを焼きそばと言い切るだけある!
「キッチン美好(みよし)」は、駅から徒歩15分くらいの場所にぽつんとある、創業から50年の食堂。まずはまぁ見てくださいよ。
カウンターだけの小さなお店で、洋食と中華の2回看板。ただ、「町中華」と表現するのには若干違和感があるので、こっちの枠に。
ちなみに今回、オープンの11時を少し過ぎたくらいで入店すると、先客はなし。ご主人と僕だけの静かな時間が流れていたのですが、しばらくしてご主人がTVをスイッチオン。
当然、ワイドショーあたりにチャンネルを変えてくれるのかと思いきや、その後もチャンネルはアンパンマンのままという、なかなかシュールな時間が良かったです。50年お店を守り続けてきたご主人からしたら、僕などまだまだ幼児ということでしょう。
おっとかた焼きそばだ! いやいや、かた焼きそばの世界は本当に深いですね。ここにきてまたまた衝撃を受けてしまったんですが、キッチン美好のメニュー表記、まさかの
なんという直球。
さっそく注文してみると、まずご主人が麺を揚げはじめ、それからまたしばらくは、アンパンマンだけの静かな時間。
……え〜と……もうけっこう揚げてますよね? まだ大丈夫です? と心配になりはじめたころ、鮮やかな手つきで餡を炒め合わせる。そうして出てきたのが、
なんつったって、どうでしょう? この、
「餡などに懐柔されてたまるか」という強い意志を感じます。
はっきり言って、ほんのりと苦味というか焦げ風味を感じるくらいの揚げあがり。だけどそれが嫌じゃないというか、むしろ香ばしくて美味しく、酒のつまみという意味では今までのなかで最強かもしれません。
餡のほうも力強い味で、醤油とかつおだしの風味が強く、もしかしてですが、ラーメンのスープを転用しているのかも。
オプションでお酢がついてきたのも今回唯一で、後半試しにたらしてみたらあっさり風味が加わり、「冷やし中華の対局にある食べもの」という存在感になってこれまたおもしろかった。好きだな〜、美好のかた焼きそば。
余談ですがここで「キッチン美好のご近所さんあるある」をひとつ。
キッチン美好の定休日、
最後にチェーン店をふたつほど。まずは埼玉県に本社のある「日高屋」。
ここからのチェーン店は、麺が細めの「揚げおき麺」(たぶん)になります。スーパーなどでもよく見るタイプというか。
強いて言えば、ブロッコリーが珍しいかな。
日高屋にはごくたまに入ることがあるけれど、失礼ながらあんまり「よ〜し、今日は日高屋を堪能するぞ〜!」と期待を高めて入ることはありませんでした。それよりかは、安心感のあるごく普通の美味しさの料理で、まったりホッピーセットを飲む店みたいな。
ところがじっくりと味わってみると、中華鍋で作った中華料理屋の味がちゃんとして、ものすごく美味しい。
それから意外だったのが、今回食べ比べたなかで、日高屋の餡がいちばん優しい薄味。かと言って物足りなさはなく、たっぷりと入った野菜の甘みをしっかり感じられ、ものすごく体に良さそうな味なんです。
これはもはや「サラダ」と言ってしまってもいいのでは? というほど。
ほら、スーパーなんかに「無限キャベツのもと」って売ってるじゃないですか? あれって、要するに、野菜と、油と、そしてこのパリパリ揚げ麺のハーモニーが合わさった美味しさですよね。つまり、日高屋のかた焼きそばは、“無限かた焼きそば”である! と、ここは大きく出ておきましょう。
ラストの10軒目は、東京の豊島区に本社のあるチェーン「福しん」。僕の生活圏内にはいっぱいあるんですが、全国的にはなじみのない方のほうが多いかもしれません。
ここもまた、リーズナブルな大衆店。なんと言っても、
味はごく普通の「クエン酸サワー」っぽい感じなんですが、平日の昼間にカウンターの席でひとりこいつをやっていると、周囲のお客さんからのなんとも言えない視線を独占できます。
ちなみに横にちらりと写っている、定食、丼、チャーハンなどにつけられる「おともラーメン」。まず名前がかわいく、100円という破格で、しかも普通にでっかいどんぶりでたっぷり出てくるというとんでもないやつです。お立ち寄りの際はぜひどうぞ。
見てのとおりの王道感で、お手本のようなかた焼きそばですね。
おもしろいのは同じチェーン店でも日高屋とは方向性が真逆で、かなりストイックにしょっぱめ。だけどそこに、日々の労働で疲れた体に喝を入れてもらえるような嬉しさがある。
餡の粘度も絶妙で、途中のパリパリ感はキープしつつ、食べ進めていって最後にちょうど麺がしっとりするくらいにチューニングしてあります。余計なものがほとんどなく、それでいてバランスはばっちりという見事なひと皿。
唯一珍しかったのは、「いか天」というのかな? 具に、
このやんわりとした甘味が、全体的にしょっぱめな方向性のなかの癒し要素となっています。
また、キャンパス(皿)が大きめ&食べ終わるころにちょうど麺がしっとりするので、
まぁ、このまま帰るのはさすがにキザすぎると思い直し、最後は「うまし」まで食べつくして帰りましたが。
以上、地元のお店に限定し、10店でかた焼きそばを食べ比べてみた記録でした。
僕、この企画を始める前は、
で記事で締めくくろうと思っていたんです。きっと、食べ比べることにより、方向性やパターンの分類が見えてくるんじゃないかなって。
ところが違いましたね。かた焼きそば、ひとつひとつの店にそれぞれの個性があって、すべてが別世界。
つまり結論は、
いや〜楽しかった。そして想像以上に深かった。かた焼きそばの世界。
ちなみに、短期間にこれだけ食べ歩くと、もうしばらくはかた焼きそばを見たくもないかといえば、まったくそんなことはありません。むしろ、もっと食べたい! なんたって、かた焼きそばの世界は無限なんだから。
さて、今日はどこでかた焼き飲みしようかな〜。
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