特集 2019年4月2日

乾麺をゆでてまた干す

乾麺は生麺を干したもので、ゆでれば元の麺に戻る。であれば、ゆでた乾麺をまた干しても乾麺が得られるのではないか。

※この記事は4月1日はテキストなしで公開されていました(テキストなしバージョンはこちら)。

インターネットユーザー。電子工作でオリジナルの処刑器具を作ったり、辺境の国の変わった音楽を集めたりしています。「技術力の低い人限定ロボコン(通称:ヘボコン)」主催者。1980年岐阜県生まれ。
『雑に作る ―電子工作で好きなものを作る近道集』(共著)がオライリーから出ました!

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そうめんを干す

今回実験する乾麺は、そうめんである。干すのに時間がかからなそうだし。万が一、乾燥する前に傷んでしまったりしたらコトである。

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家にあったそうめん
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いつものようにゆでて
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ゆでて

 

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お湯を切って

 

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流水で冷やす

 

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それを水切りネットに並べました

できるだけ元の乾麺に近づけようと、1本1本伸ばして並べた。この作業が地味に大変で、1時間かかっても1食分のそうめんが半分くらいまでしか終わらない。

カッとなって残りのそうめんは全部食べてしまった。 なので今回干すのは半食分である。

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夜になってしまった。干し網で干します
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そうめんの干し時間は丸1日 

翌朝、朝食にちょうどいいかと思いそうめんを下ろしてみたのだが、まだ微妙に半生だった。風通しの良い状態であれば半日で行けそうだが、今回はネットをたくさん重ねてしまったので、中まで風が通らなかったのかもしれない。

そしてその晩…

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カリッカリに乾いた
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左、ふつうのそうめん。右、再乾燥したそうめん

結局、まっすぐには乾燥してくれず、曲がりくねった乾麺になった。これには理由がある。干し網の入り口が小さかったので、入れるときにくしゃくしゃになってしまったのだ。せっかく1時間かけて伸ばしたのに!

しかしよく考えたら乾麺がまっすぐでなければいけないという法律はない。くしゃくしゃのまま一口分ずつ小分けにするとか、違った形状の乾麺でもよかったかもしれない。 せっかく自分で作るのだから。

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ゆでた

ゆでる前からそうだったのだが、二度干しした麺の方が、色が濃い。写真だとちょっとグレーに見えるが、実際にはベージュっぽい感じだった。

あと、ゆでるときに市販の乾麺はお湯に入れるとスッと柔らかくなるのに比べて、二度干しの方は数十秒ほどゴワッとした感触が続いた。

味や食感はどうだろうか。 

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まずはふつうのそうめん
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うん、うまい。夏以来だから久しぶりのおいしさである
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続いて二度干し

 

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ん…(歯ごたえがすごい)
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市販のそうめんとは明らかに異なる食感、そして味

一言でいうと、「コシがすごい」。一度ゆでて再び干したそうめんは、まるで鍛えられたかのように強靭なコシを身につけていた。細さゆえに讃岐うどんほどではないものの、通常のそうめんとは全く違う食感である。

そして味も、なにか複雑さが増した気がする。しかしちょっと雑味っぽくて、うまいかというと微妙。若干だが、藁っぽいような…?

とはいえ、まずいというほどまずくはない。わかりやすくいうと「ちょっと味が落ちた」という感じだろうか。なんか予想通りの結果で、がっかりではあるが…。 

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とはいえ「コシの強いそうめん」は新食感なので、気になる人はやってみてもいいかもしれない。うまくはならないが…

 

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