あのかっこよさを永遠に
カモの着水、と聞いてピンと来なかった方に、まずはこの動画をご覧いただきたい。残念ながら着水を背後からしか撮れなかったが…
たぶん自分でも鼻高々なんだろう。アレをやるカモはどこか誇らしげである。鳩胸、じゃなくカモ胸を強調して。
前面からの様子を絵にすると、こうである。
ああ、良きかな。水辺の彼らが輝く一瞬を、永遠に目に焼き付けたい。それならば、こういう姿勢のカモの人形を作って、水中モーターくっつけて進ませればいいのではないか。いきなり人間の悪いところが出てしまったが、さあやってみよう。
水中モーターってやつを生まれて初めて買った。いわゆるマブチのモーターってやつだ。今はタミヤから復刻されている。
カチッとボディを回せば「プイーーーーン…」とプロペラが回る。さっそく走行試験。適当な素材(硬めのスポンジ)にくっつけてお風呂に浮かべ、試しに上に小皿を載せたらギリギリアウトな感じで沈んで行った。なるべく軽量に作らねばならない。というわけでスタイロフォームの出番である。これ自体が浮きみたいなものだ。
さて、ここからしばらく室内&範囲30cm四方くらいのスペースで工作が進行するので、ひさしぶりに成果物さんにおいで願って、トークの相手をしていただこう。
まぁ、彫りさえ終わればあとは手芸的に攻略していけるので、少し気が楽になりますよ。
そう、ここでいつもの私の「しくみ的なもの、いまいちわかりまへーん」な性質が出てきてしまったのだ。
一番最初に、モーター走行を確かめるときに使ったスポンジ素材。アレを一応、船の形に切って、カモを乗っけてみたのだけども。
うーん、モーターの前面が圧倒的に重いので、どうしても前に傾く。
そういえばモーターの説明書にも、船のような形の、皿状のものにくっつける絵が描いてあったな。
平面じゃなく、こういうタッパーみたいなのに入れれば、浮力が担保されるのだろう。やってみましょう。
カモがタッパーに乗っけられて、パラパラパラ…と呑気に水面をゆくだけの作品となった。うわぁ、こういう絵を撮りたいんじゃないぞ!
ここで精魂尽き果て、私はふて寝した。
翌朝、タッパーに乗っかったままのカモがダイニングテーブルに放置されているのを家人が見て、「オレ、カモが直接モーターに乗っかるもんだと思ってた」と言ってきた。
「いや、本当はそのほうがいいんだけども…」
「なら、まずやってみれば。で、浮かないようなら発泡スチロール切って”逆おもり”にすればいいんだよ」と。
さすが、子供の頃からこの手のモーター類に親しんだ者の助言だ。あっという間にいろいろなことが進んだわい。
そしてついに、「マガモーター」が完成したのであった!
ハエの止まりそうなカモ
近所の川でさっそく試そう!と思ったのだが、モーターの説明書に「海や川で絶対に遊ばないで」とあったので(まぁ、そうですわな)、やってきました親水公園っぽい場所へ。
ここの、流れの生じていない池で、カモーターを試そうと思うのだ。
では、おごそかに着水の儀式をいたす。
あれ?って皆さんも思いましたよね。私も同じ気持ちです。
撮影後にカモがモーターから離れてしまったので、救急措置として強力両面テープを貼り、2回目の撮影に挑む。
まとめ
このほのぼのぶりには参った。というか笑った。実は自宅でテストしてたときから「なーんかこれ、大丈夫かな…」とは思っていたのだった。大きな池に場を移したら、その呑気な走りがより強調されてしまったじゃないか。
ズザザザザッと水しぶきを立てるイメージからは程遠かった。プラ板か何かで水しぶきをあらかじめ作っちゃっても良かったカモしれないな。
【デザフェス告知】
春の「デザインフェスタ vol.51」出展します。
出展名:妄想工作所
ブースNO:G-47
2020年4月11日(土)・12日(日) 11:00-19:00
場所:東京ビッグサイト西ホール全館
【展示告知】
デザフェス後、都内で展示をします。詳細ビジュアルなどまだ決まってませんが、場所は西小山近辺の「海の家」というギャラリーです。4月17日から26日まで。
今回は「張り子」しばりで、この展示に向けたオリジナル作を展示します。デザフェスとは全然違うラインナップでお届けしますので、もういっそ両方おいでください!