

書き出し小説とは、書き出しだけで成立したきわめてミニマムな小説スタイルである。
書き出し小説大賞では、この新しい文学を広く世に普及させるべく、諸君からの作品を随時募集し、その秀作を紹介してゆく。(ロゴデザイン・外山真理子)
著書に「バカドリル」「ブッチュくんオール百科」(タナカカツキ氏と共著)「味写入門」「こどもの発想」など。最近は演劇関係のお仕事もやってます。
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選挙です。ハロウィンでもあります。投票用紙にはコスプレしたキャラではなく、候補者を書きましょう。それでは今週もめくるめく書き出しの世界へご案内します!
書き出し自由部門
いまの時期に漂うカレーの匂いが一番沁みるよね。
省略が妄想を広げる秀作。
「ソックタッチの匂い」にやられました。どの世代までの共通認識なんだろう。
今回の自由部門はほとんど規定の「かっこいい」でも通用するような秀作。
シュールな寓話のようなはじまり。影たちの行動によってサスペンスにもなりそう。
惑星から季語へ。冥王星と言えば『銀河鉄道999』の氷の下に人々が眠る墓場のイメージ。
続いては規定部門。今回のテーマは『かっこいい』でした。かっこいいとは、こういうことさ(いや、違う)
書き出し規定部門・モチーフ『かっこいい』
下からの風、翻るマント。コンパスみてえな足。
じっとしてられるかどうか、結局かっこよさはとそこかもしれない。
狼煙って字がもう……
過剰にかっこいい描写はなんか笑える。
でも内心はすげえ嫉妬してる。それはそれでかっこいいと思う。
女子高生組長的な、おもしろい話になりそう。
水道屋のヤツも。
同情すら仇とする。かっこいい。
あと75点なのに、2点っぽい顔(笑)
それでは次回のモチーフを発表します。
『椅子』
椅子ほどある意味、人間に似た器物はないかもしれない。機能面では人を支え、場所を確保し、休息を与える。比喩としては権力や立場を表し、密室の椅子はトリックとしても、エロティックは道具にも使える。モノボケとしてこんなに多様な意味を持つモチーフもないのではないだろうか。椅子、もしくは椅子のある風景からはじまる物語を募集します。
締め切りは11月12日、発表は14日を予定しています。下記の投稿フォームよりご応募ください。力作待ってます!
最終選考通過者
鰹だし香る お皿が乾くの3時間 タカトウリョウ 日々愚痴の一応 たこフェリー morin もろみじょうゆ とこところ 週末餃子職人 いそうろう にら将軍ハルナ ウウタルレロ ぽるか 節度亜図夢 高橋きよてん 坂上田村麻呂の従兄弟 眉村 恥目 オーハタ 稲荷 八重花惑 とこところ
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