お風呂に入りに暗闇へ
そうして、寝たりスマホを見たり過ごしていたら、18時近くになっていた。そうだ、今日見たいテレビがあるんだ。お風呂に入っておこう。
この家にお風呂がないため、近くにある温泉施設まで行かないと入れない。歩いて15分ほどの場所だ。
街灯の明かりがあまりなく、かすかに照らされた道をおそるおそる歩いていく。
スマホのライトで照らしてみたが、本当の目と鼻の先に道があるのを確認できるぐらいであまり意味がない。
おれ、お風呂に入るのにこんなおそるおそる歩いて行くの、初めてだよ。
お風呂に入り、温まりながら家に帰った。火照った体が夜風に当たり、気持ちいい。
そして気づく、ここに歯ブラシが売っていたことに。2時間返してほしい。
テレビを見ながら料理をする
そして、見たいテレビ(キングオブコント2023)が始まった。楽しみ。
テレビを見ながら夕ご飯を作る。作ると言ってもボイルするだけだ。せっかくだからビーフストロガノフみたいな凝ったものを作ろうと思ったが、ビーフストロガノフみたいなものなんて作れないのと(もう面倒だな)という気持ちが勝った。
川場村産のこしひかりの品種で「雪ほたか」というお米がある。このお米がすごいのだ。なんせ「まぼろしのお米」と呼ばれている。
雪ほたかの紹介サイトには、
「その存在は大変貴重とされ、一般には流通しない「幻のお米」として村民の縁故関係者のみに食されてました」
あまりのおいしさに多くの賞を受賞しており、道の駅にはデカデカと紹介されている。2キロを買いたかったが、あまりにも重いので電子レンジで温めるタイプのやつを買った。
お湯がふきこぼれないようにしながらもテレビも気になる。生活という感じがすごい。
人の家なのに、違和感なく生活できて困っている。自分の適応力の高さに驚いている。アマゾンの奥地とかでもなんとかやっていけるかもしれない。Amazon届くかな。プライム会員なんだけどな。
時々、窓の外を見ると、空が広く、緑しかない風景が、自分の家じゃないことを認識させるが、でもここで生きていけと言われたら、なんとかやっていけそう。
遠くへ行かないと物を買えない生活が、毎日続くとつらいので、車の免許は取ると思う。車が無いと厳しすぎるから。
ウインナーにソーセージ、チャーシューの塊に白飯。
野菜を買い忘れて、欲望全開みたいなメニューになってしまった。恥ずかしいからあまり見ないで。
明かりが少ない川場村は星がきれいに見える。星を見ていると気持ちが洗われるようだ。
会社の仕事で明らかに自分じゃない担当の仕事に心を押し殺して対応した事や、記事について他のライターなら面白かったんだろうなとコメントされたことなど、いろんなことが思い浮かんでは消えて、浮かんでは消えてをくりかえすうちに「星空を見る余裕、都会にいるとないな」と思った。こういう余裕、大切ですね。
また、この日、生まれて初めて流れ星を見た。見た瞬間「うわ!あ!流れ星だ!!あっ願い事!!」とテンションが上がって願い事をするのを忘れた。
きれいだなーと思いながらぼーっと見て、眠くなってきたので寝た。