さっそく知らないぞ、うぐいす歩道
幸先よく満点の朝食を済ませたら宮島へ到着。
さて、通常であればお店が並んだにぎやかな表参道商店街を歩くのだけど、今日は冒頭でおすすめしていただいたルートを辿っていこう。
程なくすると山道に入る。
この道は「うぐいす歩道」と呼ばれる散策道で、うぐいすの鳴き声がよく聞こえることから名付けられたそうだ。
表参道は人だかりでにぎやかだったが、このルートは45分ほど歩いて2、3人にすれ違う程度の静けさ。
観光案内所の方いわく、このルートは春は桜、秋は紅葉に色づく宮島が一望できるのだそうだ。
紅葉のシーズンはもう少し先のようだが、めくるめく緑も悪くない。こんな場所が宮島にあったんだなー。
ラフな格好で縄跳びをしているのは確実に地元の人
宮島に着いて少し懸念したのが「観光客が多そうだ」ということ。地元の人頼りの旅である以上、地元の人の存在は必要不可欠だ。
誰か頼れそうな人がいるものだろうか…と思案していると、目の前にラフな格好で縄跳びをしているおじさんがいる。
ラフな格好で縄跳びをしている人なんて確実に地元の方じゃないか。このチャンスを逃すまいとおじさんに話しかけたところ、やっぱりこの島の方。
このあたりの好きな場所を訊いたところ、普段づかいしている酒屋があるとのことだ。ありがたい、教えて下さい!
教わったとおり少し山を下ると古い町並みが残された町家通りに入る。
縄跳びおじさんからすすめられたのがこの「酒と器 久保田」である。なんと120年以上つづく老舗なのだそうだ。
雰囲気の良い店内には広島の地酒やおつまみ、酒器が並んでおり、まるでギャラリーだ。さて、筆者は店頭のビールサーバーが気になるのですが…
地元の人におすすめされたからなー!これはもう飲むしかないよなー。
飲みやすい、との言葉通り、香りとコクがありながらも抜けの良い、何杯でも飲みたくなるビールだ。芳醇496という名前だとのこと、後で調べたら全国でも売ってるKIRINのビールらしい。そうなのか、まあいいか。
さあ昼ごはんだ
久保田のお母さんにおすすめのごはん処を聞いたところ「魚介系?肉系?」と聞き返される。親切である。機内食の「フィッシュ or ビーフ?」みたいだな、と思いながら魚介と答えところ、名物のあなご飯をおすすめしてくれた。
数分ほど歩き、いな忠さんへ。「うえの」のあなご飯は筆者も食べたことがあったが、このいな忠も人気店なのだそうだ。
11時半。少し早めの昼だったので待ち時間なく入ることができた。うどんや玉子丼など様々なメニューもあるが、ここは素直にあなご飯を頼みたい。
さっきのビールといい、おれは記事用の食べ物の写真を撮るのが下手だな、とアルバムを見返していて思う。温かいうちに早く食べたいんだろうな。
ボリュームのあるあなごは焼き目が香ばしく、しっかりした歯ごたえ。散りばめられた大葉もアクセントになっており、そりゃあ名物になるな、という美味しさだ。
そして個人的には柚子風味のお吸い物がすごい好みでした。水筒に入れてイライラしてそうなひと全員に配ってまわろう。
千畳閣は「下をくぐる」といい、らしい
お腹が満たされたら散策を再開。
冒頭の観光案内所の方から薦められていたのがこの千畳閣だ。
やけに広いな、と思ったら、そもそも約1,000畳の広さを誇るから「千畳閣」なのだ。
観光案内所の女性が薦めていた「千畳閣の下をくぐる」という行為がわからなかったのだけど、
千畳閣の下!ぜんぜん気づかずに千畳閣の中を満喫してスルーしてしまった。これは気づかないスポットだ…まあ、また次回!
有名な大鳥居は…
海沿いに近づくほど、それに比例して観光客も増えていく。お待たせしました、これが宮島の大鳥居だ!
そう、なんと今は修理工事をしている時期なのだそうだ。まあ普段あれだけ塩水に浸かっているのだ、損傷も激しいのだろうな。
ふと隣を見ると、女性3人組が鳥居をバックに記念撮影を試みるべく、スマホを灯籠に立てかけようとしている。
スマホを灯籠に立てかけようとする人なんて確実に撮影に苦戦している方々じゃないか。声をかけ、かわりにシャッターを切ったところ、いろいろ話をお伺いすることができた。助かる、行く先々のみんな記念撮影に苦戦しててほしい気持ちだ。
医療従事者だという3人組がおすすめしてくれたのが宮島で作られたクラフトビール。そうかーおすすめされたならなー、飲むしかないなー!
店員さん曰く、広島だから赤、らしい。広島県民はカープが大好き。ヘイジーIPAという濁ったビールならではのトロピカルな香りが、まあ海にあうのだ。
他にもBEAMSのポップアップストアや大聖院など様々おすすめいただく。宮島は他にも年季の入った飲食店やおしゃれなカフェなど見どころが多い。
ロープウェイやら水族館やらにも後ろ髪を引かれる思いだが、さすがに「広島を巡る旅です!」と言いながら宮島に滞在しただけで記事を終わらせる勇気もないのでこのあたりで切り上げることにする。