特集 2019年1月11日

出雲はうさぎ天国だ

先日、個人的に念願だった出雲大社へ参拝した。

憧れの出雲大社はとても良かったのだがその話は置いておいて、個人的に驚いたことがあった。出雲はうさぎだらけだったのだ。

生まれも育ちも横浜。大人げない大人を目指し、日夜くだらないことを考えています。ちぷたそ名義でも活動しています。(動画インタビュー

前の記事:理想郷が湯河原にもあった


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出雲大社といえば「旧暦十月に日本中の神様が集まる」といわれている、日本の神話の舞台となる歴史のある神社である。御祭神である大国主大神は、サメ(ワニとも)に皮を剥がれた因幡の白兎(『古事記』では「稻羽之素菟」)に治療法を教えてあげる逸話で有名だ。

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故に、出雲の街ではうさぎが大量発生していた。お土産物屋の店先や看板、ホテルの前など至るところでうさぎを見ることができる。しかもそのうさぎがまた、かわいいのだ。

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出雲の街がこんなにうさぎであふれているなんて今まで誰も教えてくれなかった! しかも出雲の街のうさぎに驚いていたら、出雲大社にはさらにたくさんのうさぎがいた。私が出雲大社含む出雲周辺で見つけられたうさぎの像は50以上にものぼる。

ひとつひとつポーズも違い、それぞれ個性があってかわいかったので、うさぎの像を一緒に見ていこう!

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実はうさぎだらけだった神社・出雲大社

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島根県にある出雲大社。「古事記」にも創建が記されるほどの古い歴史を持ち、縁結びの神様としても名前が知られている神社だ。

まさに日本神話の舞台といった厳かできれいな神社なのだが、参道入り口の鳥居にそれはたたずんでいた。

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参道入り口の鳥居の近くでマラソンするうさぎ

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え? ……カワイイ。

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参道入り口に立つ木製の鳥居の近くに、マラソンをしているうさぎの像が! なんなのこれ、かわいいじゃないの。

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鳥居をくぐった先には松並木があるのだが、通っている途中に気になる場所が……。

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うさぎ大量発生スポット・西神苑

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これは……。遠目に見てわらわらいるのがわかる。近づいて見てみよう(興奮のあまりぶれている)。

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いた! うさぎ、かわいいな~。

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たれ耳のロップイヤーうさぎだ。かわいいぞ……。

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なんかうさぎ像の前には松ぼっくりが置いてあるんだけど、置きたくなっちゃう気持ちわかるぞ。お供え物的な……。

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銅鐸をもったうさぎと勾玉を首から下げたうさぎ。

西神苑は境内でも屈指のうさぎスポットだ。うさぎはひとつひとつポーズも違うので、参拝しつつお気に入りのうさぎを探すのも楽しい。

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縁結びの碑の前でお酒を呑んでいるうさぎ2羽。

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この場所、西神苑にはうさぎの像がいるところを示す看板がある。こちらを参考にしつつ、うさぎ探しを引き続き行う。

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杵那築森で餅をつくうさぎ

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杵那築森(きなつきのもり)は、“神殿造営に際して土地・木組みを突き固める用具である「杵」を埋納した処”であると伝えられており、ここではうさぎも餅つきをしている。うさぎはその場所に関係あるポーズをしていたりするのだ。

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手水舎で手を清めたのち、拝殿に参拝だ。

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出雲大社は境内も大きいし、社殿もスケールが大きい。かつては48メートルの高さを誇る巨大神殿だったともいわれている。ロマン。瑞垣でくぎられた本殿の周囲にも境内社がたくさんあるので、そこも参拝しつつぐるっと本殿の裏へ……。

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御本殿裏にもうさぎスポット

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そして御本殿の裏にはやっぱりうさぎの像がいた。ぷくぷくしていてかわいい。

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こちらは祈っている。カワイイ~。

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稲?と木簡?なのかな? うさぎは女性や訪日外国人に大人気で、ちょっとしたフォトスポットだった。

出雲大社といえば神楽殿だが、うさぎと猫がいる

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そして神楽殿へ。だいたい旅行のパンフレットなどででかでかと紹介されるのはこの神楽殿のことが多いので、「出雲大社といえばこの景色!」という人も多いだろう。神楽殿はもともと千家國造家(出雲大社宮司家)の大広間として使用されていた建物で、昭和56年に現在の神楽殿として規模を拡張して建て替えられたものだそう。

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神楽殿周辺で見つけたのは4(3)種類。デフォルメなしの本物のうさぎに近いデザインの像と……。

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船に乗っているのはうさぎと……猫!? うさぎ以外もいるのか。 ちなみに神社って割と猫を見かけるスポットではあるけど、本物の猫は見かけていない。

境内のうさぎのリーダー(?)「御自愛の御神像」

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これは社務所の近くにある「御自愛の御神像」。大国主大神と向かい合ったうさぎ像は、境内のたくさんいるうさぎの中でもリーダー格なのではないだろうか。これはきっと夜動く。

祖霊社にはデフォルメじゃないうさぎ

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こちらは神楽殿から西方に位置する祖霊社。こちらもほかの社と同様に参拝することができる。うさぎを見つけるとテンションが上がってしまうのだが、こちらは葬祭や仏教でいう法事を行う社なので、心を落ち着けて参拝を行った。そんな祖霊社では4羽の像を見つけた。

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ここにいるうさぎはデフォルメの入っていない、本物のうさぎのイメージに近いものだった。

行きは見えない帰りに見える・祓橋

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境内に祓橋(はらいばし)と呼ばれる太鼓橋がかかっているのだが、そこにも3羽のうさぎが! シルバニアファミリーっぽいかわいさ……。これは、本殿に向かう際には死角になっていて見えなかった場所にあるので注目してみてほしい。

野見宿禰神社のうさぎはかわいさが事件

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境内社の野見宿禰神社(のみのすくねじんじゃ)。ここにいるうさぎの像が……うさぎがやばい。

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アワワワ。まわしをつけているのだ。他のうさぎに比べてでっぷりしていてかわいい。これは事件ですよ。

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近くには土俵もあった。野見宿禰というのは相撲の始祖とされているらしく、それでうさぎもまわしを締めているのだね。

浄の池ではうさぎが観光している

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浄の池という小さな池があり、そこには東屋がありちょっとした休憩スポットになっているのだが、そこにもうさぎがいる。ここにいるうさぎはというと……。

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カメラを持っているうさぎと双眼鏡を持ったうさぎ。ヒ、ヒイー! 観光してるのだ……かわいい……。

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うさぎとスリーショットも撮れる。実はこの前日、38度の熱を出していたので心なしか笑顔が引きつっているけどこれは楽しんでいる。

参拝がてらうさぎを探すのはすごく楽しい! 出雲大社ではたくさんのうさぎを見つけられたが、実は出雲大社の東隣にある「島根県立古代出雲歴史博物館」にもうさぎが……。

島根県立古代出雲歴史博物館にも物語のあるうさぎ

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出雲大社ではたくさんうさぎの像を見つけたなーとほくほくしていたのだが、遠目にチラッとうさぎの姿が見えてしまったため、こちらもチェックせざるを得ない。

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ギャー勾玉とキッスしてるうさぎに国引き神話を体現して綱引きをするうさぎ!

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口に葉っぱを咥えた「かつらうさぎ」に、目を閉じて、はまぐりを手に持っている「はまぐりうさぎ」。敷地内にはあと1羽「おもてなしうさぎ」と合わせて5羽のうさぎがいた。

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博物館では、敷地内にいるうさぎについて紹介するチラシを頂けた。博物館敷地内のうさぎのみであるが、うさぎの説明も載っている。これがあればうさぎ探しはより捗るだろう。

出雲大社周辺で見つけることができたうさぎのいるところを大まかにマッピングしてみたぞ。出雲大社のサイトによると、出雲大社には全部で46羽のうさぎがいるらしい(2019年1月現在・島根県立古代出雲歴史博物館は含まない)。うさぎは毎年増えているといううわさもあり、何度参拝しても楽しむことができそうだ。


告知

2019年1月19日のWEBメディアびっくりセール第4回にて、ライターの斉藤充博さんブースで店番のお手伝いしつつ、以前作った「いろいろな神社と出合える本」を少しですが持っていきます。一冊500円で頒布します。ぜひお手に取ってご覧くださいませ。

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