板橋の名店に行ってみる
一日中、板橋でチャーハンを食べる旅をした。しかし、なにか消化不良な気がする。どうする、次の締め切りまで時間がない。でもなんかチャーハンが食べたくなってきたので、行くぞチャーハン。チャーハン!
「板橋 チャーハン」で調べたら出てきたお店だ。行ったときに行列ができていた。かなりの名店である。
店内には人がぎゅうぎゅうでお店の方が忙しそうに注文を取ったり、料理を運んだりしている。
おれにできることがあったらなんでも言ってください、という気持ちを込めてチャーハンを食べよう。しかし、どれにするかな。
どこを食べても具がたっぷり。五目の名に恥じない五目チャーハンである。かまぼこが入っているのめずらしい。
そぼろのチャーシューがあふれるうまみもあるが、ごま油の香りがたまらない。そして、ピーマンのシャキシャキ感、かまぼこの面白い食感、全部が合わさっている。
他で食べたことない食感、味。行列ができる理由がわかった。おいしいから。
上品な感じに料亭っぽさを感じる。これは料亭のチャーハンかもしれないと思ったが、テレビを見たら王様のブランチをやっていたので町中華のお店だ。料亭って王様のブランチやってないから。
閉店していたお店に行く
お店を出てあーいいものを食べたなーと思いながら歩く。あ、でもまた忘れものを取り返しに行ってない。行くか。
閉店したお店に最後に行くって伏線回収みたいで熱い展開だろう。これ、さっきチャーハンを食べているときに思いついたんですよ。
聞いたら、1つ前に行った丸福とは親戚らしい。そんな偶然あるのか。丸福から丸福へ。親戚のうちをめぐるなんて正月の挨拶回りのときぐらいだ。お年玉ほしいな。
厨房からは心地よい鍋を降る音が聞こえる。あーこの音を店内BGMにしてチャーハンを食べたい。
家でもこの音を聞きながらチャーハンを食べたら、中華料理屋にいる気分でチャーハンを食べられるだろう。今度、音を撮りたいな、と思っていたらチャーハンが来た。
先ほどとはまた違った味だ。塩コショウの感じがちょうどよく、チャーハンを食べたいときにちょうどぴったりのチャーハン。
ちなみに餃子も頼んだのだが、餃子もニンニクたっぷりでおいしいかった。このお店、全部おいしいのだろう。
板橋チャーハンとはなんだったのか
板橋のチャーハンをここまで食べ比べてみて気づいたことがある。しっとりとしたチャーハンが多いのだ。チャーハンはパラパラでお米のそれぞれに油がコーティングされている、というのが一般的においしいチャーハンだとされているが、板橋のチャーハンはまとまりがあり、食感がしっとりとしている。
しっとりしたチャーハンは、口に入れたらお米たちが力を合わせて、おいしさを出してくるような印象がある。
4軒行ってから気づく景色があるのだ。
パラパラのチャーハンもしっとりしたチャーハンもどちらもおいしい。これはこれでいいものだ。
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