特集 2026年4月14日

いまさら麻辣湯(マーラータン)入門

四川麻辣湯へ

せっかく踏み込んだ麻辣湯の世界、一軒だけで知った気になるのはもったいない。この記事の最後に登場する、麻辣湯に詳しい佐藤貴子さんからおすすめの店をいくつか教えてもらったので、日を分けて3軒ほど巡ってみることにした。

まず訪れたのは池袋にある『四川麻辣湯』。ここは店名を教わったのではなく、「四川とか重慶を名乗る店なら、発祥の地の味に近い可能性」という法則を教わって選んでみた。

この話に興味を持った、麻辣湯未体験の当サイト編集長である林さんに同行いただいたのだが、行ってみると二階の窓に巨大な仮面が貼られていて怖かった。こんな機会でもなかったら二人とも一生入らなかっただろう。

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2012年オープンなので日本ではかなりの古株。『星星倶楽部』という名前でチェーン展開もしているらしい。
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平日15時までは1180円以上注文すると麺がサービスされるようだが、平日16時に待ち合わせしてしまった。辛味キャンセル界隈向けにタピオカミルクティーもあるらしい。
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注文のシステムが全然違った

事前に林さんには先日訪れた李暁七麻辣湯での体験を熱く語り、好きなものを好きなだけボウルにとるシステムの楽しさと難しさを伝えておいたのだが、この店は注文方法がまったく違った。

個人経営の庶民的な食堂っぽいお店なのだが、注文はすべてスマホからなのである。決済までスマホで完結。日本よりも電子決済が進んでいるという中国のIT事情が感じられる。

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お得なランチタイムが終わった頃に来たので空いていた。混雑時はどんな客層なのだろうか。壁やソファーの色がかっこいい。
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すみません、事前に話したのと全然違うシステムでした。セルフだと思って訪れたはなまるうどんがタッチパネルになっていたみたいな話ですね。

店頭の看板にあるセットにするか(たぶんお得)、ベースとなるスープ(味は薬膳スープ一択で辛さを選ぶ)と食べたい食材を好きなだけ注文するか。おそらくセットに足すこともできるはず。

ベースとなる薬膳スープは480円からで、具材は110円から210円。メニューはすべてに写真が載っていて、数やグラムもわかるように書かれている親切設計。

目の前にズラッと並んだ具材を選ぶライブ感はないけれど、これなら自分のペースでじっくり検討することができる。なんだか3メートル先にウーバーイーツを頼んでいるみたいだ。

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店内に食材の棚もあるけれど、これは店員さんがピックアップする用の冷蔵庫。
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林さんが『珍珍』というライチ味の炭酸飲料を頼んだら、懐かしのプルタブが取れるタイプで喜んでいた。
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そして私はタピオカミルクティーを頼んだのだが、うっかりホットを注文してしまったようで、ストローで熱いミルクティーを吸い上げてびっくりした。
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フレンドリーな店員さんに厨房を見せてもらった。注文ごとに小鍋で調理するのかと思ったら、食材をテボ(麺などを茹でるザル)に入れて、大鍋の薬膳スープで煮るというオペレーションだった。これによって薬膳スープに具材の味が溶け出して、おいしく育っていくのだろう。
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薬膳スープが抜群にうまい

しばらくして俺の四川麻辣湯が運ばれてきた。ちなみに薬膳スープの中辛、板春雨、魚卵団子、魚団子、揚げパン、山クラゲ、パクチー、プンモジャ(ってなに?)で合計1650円。前回とほぼ同じ金額だ。

ちょっとボリュームが少ないのは、麺がサービスされるランチタイムに来なかったから。普通に頼めばいいんだけど、なんだか悔しいのでやめておいた。

この黒っぽい薬膳スープのメインの材料が、牛骨なのかなんなのかはまったくわからないが、複雑でものすごくうまい。知らないスパイスの味がいっぱいする。こういう麻辣湯もあるのか。

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これが俺の四川麻辣湯。見た目からして深みのある薬膳スープだ。
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とんがり帽子の魚卵団子。
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中から半熟状態の魚卵が出てきて驚いた。これは魚卵の小籠包や~。
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プンモジャは澱粉の太い麺を繋げたものらしい。
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ゴムみたいにビヨーンと伸びておもしろい。
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調味料コーナーもあるけれど、スープの味がしっかりしているから使わなかった。
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こちらは林さんが頼んだ麻辣湯。両面焼きの目玉焼きが載っていて斬新。
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結び豆腐が気に入ったそうです。これもまた知らない食べ物だ。
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初めての麻辣湯を楽しんでもらえたはずなのだが、なぜか悪い顔で写っていた。
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我々の後から中国人と思われるお客さんが何人か入ってきた。まさに中国旅行をしている気分が味わえる店である。

前回も思ったのだが、麻辣湯は食感のバリエーションを楽しむ食べ物なのかもしれない。春雨とか山クラゲとかプンモジャとか、食感に個性のある食材が数多く用意されている気がする。あるいは私がそれらを選びがちなだけなのか。

ツルン、サックリ、ネットリ、フニャフニャ、ザクザク、ビヨーンと、食べているときに口の中がずっと忙しかった。

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