虫除けネットのガワを魅力的にする(デジタルリマスター)

スッチャカスッチャカ「ムシコナー、ズー・・・見えない網ー戸ー・・・」スッチャカスッチャカ・・・
この、しどけないCMソングが頭から離れない。某メーカーの虫除けネットのCMだ。ちょうど今は虫の続々寄ってくる季節、さかんにテレビでこのCMソングが流れている。
虫を近づけないというので、私も買ってベランダに面した窓にぶらさげた。効果はまずまずのようだ、がしかし。
この類の商品は数社から出ているが、どうにも見た目が殺風景なのは否めない。大量生産ノ、プラスチック工業製品ナノデス!と胸張ってるようなたたずまい、仕方のないことではあるが、これどうにかしたい。虫を除けつつ心も潤う方向に持っていければ、どちら様も丸く収まるのではないだろうか。
※2009年7月に掲載された記事を、AIにより画像を拡大して加筆修正のうえ再掲載しました。
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「ぶらさがる」でおなじみのものを探せ!
上の説明だけでは何だかわからん、という方もいらっしゃると思うので、我が家での現況を示そう。こういうものを、外気との出入り口に吊るしておくと、中に納まっている水色のメッシュ素材から薬剤が拡散し、虫が家に入ってくるのを防ぐのだという。

ただご覧のとおり、やはりどうも「何らかの防虫雑貨が窓にぶらさがってるなあ」という感は否めない。
たとえば女の子向け雑誌の別冊「ひとりぐらしスタートブック」とか何とかいう本で「渋谷区・スタイリスト26歳のミホさんの、カフェスタイルでキメたお部屋♪」なんて写真が出て、その部屋にはこういうものはたぶんぶらさがってないだろう。「キッチュな小物で埋め尽くされたマイルーム♪」にも、これはどうもキッチュすぎるぞという感じだし、ましてやミッドセンチュリーをや。
だから、変えていこうではないか。ぶらさがってることに違和感のない、見栄えのいい、ぐっとくるような何かでガワを作ろうではありませんか。都議選が近いので、思わず演説口調にもなる。

高橋由一は江戸時代・明治時代を生きた洋画家である。特に油絵技法の確立において、西洋の模倣から脱却した最初の日本人と言ってよい。その彼の代表作「鮭」、ご存知の方も多いだろう。
本題に戻るが、この鮭、「ぶらさがってる界」ではかなりの重鎮ではないだろうか。長いぶらさがり歴、「ぶらさがりたい!」との意志を強く示す荒々しい口元。決めた、鮭で行こう!この名画「鮭」をお手本に!ムシコナーズを「サケコナーズ」にするのだ!(どっかで間違っている)。
ガワは、ここは安心の素材・発泡スチロールで作りこんでいく。

当サイトの食べ物系の権威・ライター高瀬さんのこの記事からも、だいたいの大きさがわかるだろう。けっこう、なかなかでかい。肝心の虫除け部はというと、17~8cmといったところ。
ホバー・パイルダーを先に作ってしまった設計者、といったような気分で、マジンガーZ、いや鮭をガンガン彫っていこう。



「アース」って書いてある……
虫除け成分が飛散するよう、胸に大穴を貫通させ、はめ込むと、大きな歓声が心に沸き起こった。あとは表面処理をして、彩色していくのみ。うはは、これは出来上がりが楽しみになってきましたよ~、さて絵の具は~、と……。

設計の元となっていた、うちの虫除けネット。作業も一段落、さてお茶でも飲みながらじっくり見てみようかね・・・なんてひっくり返したところ、これムシコナーズじゃない!もっと安いの売ってたんでそれ買ったんだっけ。ガーン!
そら、この企画、ムシコナーズじゃなくて別商品だってまったくかまわないってもんなのだが、「ムシコナーズ~のCMが気になる」って導入部で自分で書いてるし、「これ“サケコナーズ”ですな!」って言ってみたかったわけだし、やはりムシコナーズでないと困る!
というわけで急遽、薬局へ指名買いに走った。さあ果たしてサイズはぴったり合っているのでしょうか?それとも根幹を揺るがすような再設計が必要なのか?!
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