十勝坊主
北海道石を満喫して、ビジターセンターから車を走らせた。アスファルトがひび割れしていた。北海道を走っているとよく見かける。これは土に含まれる水分が原因で、冬にその水分が凍り、水は凍ると体積が増えるので土が盛り上がり、アスファルトがひび割れする。
ひび割れをよく目にする!
これと同じ原理なのかわからないけれど、この地域には「十勝坊主」と呼ばれるものがある。2000年から4000年前の寒冷期の遺物だ。過湿性火山灰土壌にできるもので、日本では十勝で最初に発見されたので「十勝坊主」と名付けられた。
音更町の十勝坊主を見に来ました!
これが十勝坊主です!!!
看板によると「この地帯は過湿な地帯で過去の寒冷期には、夏の昼間は表層がとけ、夜間は急冷し、この時に氷が生成して土を加圧し、下層は永久凍土のため、土は側方に加圧されて上昇する」とある。つまり、なんか凍って融けて水が入りを繰り返し、こうなったということだと思う。
こういうことだそうです!
ボコボコ!
十勝坊主という名前が特徴的でこれも以前から見てみたいと思っていた。見ると地味ではあるけれど、他ではあまり見ない景色なので驚いた。自然が作り出す景色というのは、偶然性のようなものを感じて面白い。
やっぱりずっと見ていた!
ロマンがある!
北海道石と十勝坊主を見た。この二つに私はロマンを感じている。長い年月をかけてできたものなのだ。その道中でおそらく「エゾシマリス」と思われるリスを見かけた。環境省のレッドリストでは「DD(情報不足)」となっている種だ。もっとも私は望遠レンズを持っていなかったので、写真からは本当にエゾシマリスかはわからない。こちらも情報不足となってしまった。
たぶんエゾシマリス!
参考文献
「たくさんのふしぎ2024年8月号」福音館書店 2024
「とかち鹿追ジオパークがわかる公式ガイドブック第二版」とかち鹿追ジオパーク推進協議会 2024
編集部からのみどころを読む
編集部からのみどころ
すげ~めちゃくちゃ光ってる!…からの「粒!」に笑ってしまいました。小さい!けど、でき方を考えるとこんなに小さいのも納得できます。まとめ枠の「こちらも情報不足になってしまった」も味わい深くて良い締めです。(石川)
この先は「デイリーポータルZをはげます会」会員向けの有料コンテンツです。会員になるとごらんいただけます。