特集 2023年10月20日

引っ越しの片付けは文房具でなんとかしたい

便利な文房具を使うとちょっとぐらい引っ越しがラクになるかも?という実用記事です。

私事ながら、関西を出てから約17年住んだ都内を出て、埼玉に引っ越しました。

仕事用とコレクションの文房具で家の中がパツパツになってしまったので、もうちょい広い(それでいて家賃の安い)ところに行きたかったのだ。

で、転居に伴うダンボールの開梱やらなにやらに対して、文房具ライターらしく便利なツールをいろいろ試してみたので、その辺りどう便利だったのかをご報告したい。全部自腹で買ってるので、ステマ無し。

1973年京都生まれ。色物文具愛好家、文具ライター。小学生の頃、勉強も運動も見た目も普通の人間がクラスでちやほやされるにはどうすれば良いかを考え抜いた結果「面白い文具を自慢する」という結論に辿り着き、そのまま今に至る。(動画インタビュー)

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> 個人サイト イロブン Twitter:tech_k

新幹線で置き去られた町に住むことになりました。

ちなみに転居先というのは、さいたま市の大宮(正確にはその隣駅)である。

以前からの読者の方はもしかしたらご記憶かもしれないが、実は4年前に当サイトの年末企画「新幹線の駅でひとりだけ置き去りにされたい」にて、僕は東京から一駅目にあたる大宮で早々に置き去りにされているのだ。

スタート時には「もっと遠くに行きたかった」「よりにもよって大宮かよ」とさんざん文句を垂れておきながら、終わり際には「わー大宮たのしー」と手のひらクルーしていた、あの大宮に。

要するに大宮周辺がわりと気に入っちゃったので、家を探す際に、じゃああの辺で探すか、となった次第。

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2019年末。みんな仙台とか函館行く中で、俺だけ大宮で降ろされてがっかりしてたのに…まさかそこに住むことになるとは。
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新居は、4年前の取材でも楽しんでた鉄道博物館が徒歩圏内!たのしー!

新居は面積で従来比1.3倍と広さに関しては改善されたんだけど、とは言え、そこに持ち込まれる荷物がちょっとばかり多い。

なんせ引っ越し業者が初手に出してきた見積もりが「荷詰めと移動に3日間、ダンボール300箱を3tトラック5台で運ぶ」というボリュームである(最終的には3t車2台+2tロング車3台にまで緩和された)。金額は言わないけど、ちょっと血の気の引く額だった。

そんなもん注ぎ込んだら、どんな豪邸に住んでてもギチギチになるわという話で。

逆によく収まってたな、前の家。毎日ジェンガみたいな生活してたけど。

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こちらが前の家の仕事部屋。文房具に囲まれて、基本的には身体をキュッと縮めて生活してた感じ。
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新居は部屋数も増えたので、文房具が2部屋に分散できるようになったんだけど…
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それにしたっていま地震が来たら全て終わるな、という感じ。この大量の荷物、早く片付けたい。

ともあれ、3日かけて新居にキュッと詰め詰めしたダンボールは、転居後約1ヶ月経った現在、ようやく3割ほど開梱できたかな?という感じ。

未だにテレビのリモコンが見つからなかったり(面倒なので新しいのを買った)、プリンターの電源ケーブルが見つからなかったり(隣がコンビニなのでネットプリントでもなんとかなる)と、生活が落ち着くまでまだまだ先は長そうだが、とにかく日々ダンボールを開けては片付ける日々である。

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引っ越しの荷解きは文房具でなんとかしたい

文房具業界でここ数年で流行ったジャンルのひとつに「開梱ツール」がある。

まず通販需要の拡大があって、届いたダンボール梱包をサクッと簡単に開けられるツールの人気が高まった、という流れ。

開梱作業はダンボールを閉じているガムテープなどを切り裂けばいいんだけど、カッターナイフなどの鋭い刃だとダンボール自体に切り込んでしまって、開ける効率が逆に悪くなる。テープは切れてダンボールは切れない、ぐらいのちょうどいい切れ味を持つ開梱ツールがベストなのだ。

これらは当然ながら、大量にダンボールを開梱することになる引っ越し作業にも便利なわけで……じゃあせっかく良い機会だから、まとめて試してみようじゃないか。

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今回試してみた開梱ツールの一部。これ以外にまだ数点用意してたんだけど、引っ越しの荷物に紛れて行方不明(現在も見つからず)

ちなみにこの開梱ツールは、刃の構造でザックリとカッタータイプとノコギリタイプの2種類に分類できる。

どちらも基本的には、刃をダンボールの閉じ目に突き刺してテープを切り開く方式なんだけど、その刃の構造で2択になっているというわけ。

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カッタータイプの代表はデザインフィルの「ダンボールカッター」。宅配の荷物を開けるとかなら最強に使いやすいが、引っ越し作業には向かなかった(理由は後述)

カッタータイプは、刃渡り4~5㎜というのが一般的なぐらいに刃が小さい。これは、ダンボールを切り開くときに中の荷物を傷つけないための安全策である。

梱包用ダンボールはだいたい厚みが3〜4㎜なので、刃渡りがそれぐらいなら荷物に切り込む心配がないというわけ。日常的に使うならこのタイプが安心確実で使いやすいはず。

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ノコギリタイプの長谷川刃物「カイちゃん」。他に「ダンちゃん」「物流くん」など、長谷川刃物のダンボールノコは基本的に名前がかわいい。

対してノコギリタイプは文字通りノコ刃になっていて、カッタータイプよりも刃が長いものが多い。

開梱するのにテープを切るだけでなく、ダンボールそのものを廃棄する際にまとめやすいよう、ゴリゴリと切って分割するのに便利なのだ。

ただし安定して開梱するにはちょっと慣れが必要なので、どちらかというと箱開けのベテラン向け。

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引っ越しの荷解きで最強なのが、オルファ「カイコーンPRO」。使う時はハンドル端の金属パーツをテープに突き刺して切り開く。

で、取り揃えた中で今のところ一番使いやすかったのが、カッタータイプのオルファ「カイコーンPRO」。大量の荷物をさばく物流のプロ向けに作られたツールだけあって、とにかく使いやすい。

開梱するには、まずハンドル底部の金属の三角形をテープに突き刺してグイッと切り裂き、箱側面のテープはシュモクザメみたいな先端のカッター刃を差し込んでスパッ。めちゃくちゃ手早いぞ。

このシュモクザメ刃ならストレッチフィルムやPPバンドも切れるので、だいたいの開梱作業はこれ1本で済んじゃう。

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側面のテープはシュモクザメ刃でスパッとカット。これで開梱完了。慣れると4〜5秒でダンボールが開く。
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テープを切りすぎてシュモクザメ刃がベタベタしてきたら、替え刃交換できるのもありがたい。

これが最強です。

あと、グッと握れるぐらいのサイズ感というのも意外と重要で。

なんせ「ずさんな人のデスクトップ画面」ぐらいにぐちゃぐちゃな環境なので、小さなカッターを使い終わってポンと置いちゃうと、次の瞬間には見失ってしまう。「あれ、いま汗拭く前に使ってたカッター、どこ?」みたいな事故が常に起きうるのだ。

例えばデザインフィル「ダンボールカッター」は切りやすく安全性も抜群と非常に優秀な開梱ツールなんだけど、コンパクトすぎてマジでやばい。恥を忍んで言うが、今回の転居ですでに4つ紛失した。

日常的な開梱なら絶対的にオススメなんだけど、引っ越しには駄目だ。

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刃がシャッと素早く戻る「物流くんモドルバ」。刃は黒いフッ素コート刃に換装済み。

ダンボールを分解できるノコギリタイプだと、長谷川刃物「物流くんモドルバ」がとても良かった。

ダンボールノコは刃が常に剥き出しになってる製品が多く、そのまま持ち歩くのがちょっと怖いん。しかし「物流くんモドルバ」は、スライダで押し出した刃がリリースボタン一発でシュルッと戻る。

これならポケットにそのまま放り込んでいても怖くないし、とても使いやすい。

あと、開梱作業でテープを切りたいなら、粘着材が付きにくいフッ素コートの「物流くんフッ素替刃」に替えておくのがオススメ。

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ダンボールノコ・1mメジャー・10㎝定規・マグネットが一体化した欲張りセットこと「メジャーが付いたギザノコ刃カッター」。小さいメジャーがあると便利なのだ。
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あと、荷解き中はゴミが大量に出るので、部屋のあちこちにカウネット「ゴミ箱いらずのテープ付きゴミ袋」を貼っておくと快適。

もうひとつ、名前はダイレクトすぎるし、見た目のイロモノ感もすごいしでちょっと侮ってたけど…ナカバヤシから発売されたばかりの「メジャーが付いたギザノコ刃カッター」も、わりと役に立った。

ダンボールノコは元より、隙間家具の幅を測るのに役立つメジャーと、ネギクジ類をくっつけておけるマグネットが「おー、思ってたより便利」って感じ。

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