ロボットがつなぐ愛
今年のヘボコンで特に印象的だったのが、ロボットを取り巻く人間ドラマ。
学校のロボット研究会の有志メンバーによるチーム。その顧問であるヤベ先生が異動か退任か何かの理由でお別れということで、彼をモチーフにしたロボットを作ったそうなのだ。
「ヤベ先生の顔が開いてマジックハンドが……」の時点で会場は大ウケであったが、さらにダメ押しがあった。
ヤベ先生、最初から第二形態で始まることになってしまった。ちなみにこのあとヤベロボはけっこう激しい戦いののちに負ける。ヤベ先生へのねぎらいを期待してメンバーに感想をきいたところ、「学校の備品なので壊れなくてよかったです」と部品の心配をしていた。
さらにもう1チーム。
実は彼はロボットの開発者ではない。ロボットを作ったのはスクリーンに映っている親子で、なんとお父さんがイベント直前に急病で緊急搬送されてしまったのだ。その代理で出場したのが今回の出場者。
ところでこのマシン、キャタピラを履いていてパワーがあり、普通にめちゃめちゃ強い。
ヘボを愛する戦いであるヘボコンにおいてこういう「普通に強い」マシンはヘイトを買うのが常だ。しかしこのチームはすごい馬力でバリバリバリーって勝ったうえで、会場からの顰蹙を買いそうになると「まゆこちゃん勝ったよ~」とヒューマンドラマでそれを中和させており、なんかずるい、という気持ちとともに胸がいっぱいになった。
次ページでは今大会のヒロインが登場です。
つくしちゃんフォーエバー
そして今大会最大の事件は、そんなずるいチームが1チームではなかったところだ。
つくしちゃんは九州産業高校のある福岡県筑紫野市のゆるキャラ。しかし最近二代目に世代交代してしまったとのことで、最後に初代つくしちゃんを晴れ舞台に立たせてあげたい…!という願いから手づくりの人形を作って搭載したそうだ。その1回戦の対戦相手がこちら。
見た目ですでに愛想のないマシンだが、重量がある上に裏返すとえぐいキャタピラが実装されており、めちゃくちゃに馬力がある。
そんな2体の対決、当然のことながら…
粘土製の手で一生懸命に敵を押し返そうとする姿が愛らしく一瞬にして観客の心をつかむも、Attach Caseが凶悪すぎたため負けるのも一瞬であった。しかし流れが変わったのはこのあと。
ヘボコンには、負けたチームが勝ったチームにパーツを贈呈し、優勝への思いを託すという文化がある。ここで九州産業高校 課題研究班チームは…
試合のたびに圧倒的馬力で敵を蹂躙しながらも、「つくしちゃんを優勝に連れていきたい」 「つくしちゃんのためにがんばります!」と良い話にすり替えつづけるTECH☆TECH from NIDチーム。
会場中の「なんかずるいんだよな」という腑に落ちない気持ちを集めながらも、最終的にトーナメント優勝を獲得、ほんとうにつくしちゃんを優勝まで連れて行った。
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