デジタルリマスター 2023年5月30日

真夜中の重機たち(デジタルリマスター)

夜中の重機が好きなんです

重機が好きだ。

いや、正確には夜中に見る重機が好きだ。

多くの人が寝静まり、町から賑やかさが消える、そんな時間帯。道路にぽつんとたたずむ重機には、昼間にはない独特の表情があると私は思う。

今回は、そんな真夜中の重機たちを見ていきたい。

2008年6月に掲載された記事を、AIにより画像を拡大して加筆修正のうえ再掲載しました。

1981年神奈川生まれ。テケテケな文化財ライター。古いモノを漁るべく、各地を奔走中。常になんとかなるさと思いながら生きてるが、実際なんとかなってしまっているのがタチ悪い。2011年には30歳の節目として歩き遍路をやりました。2012年には31歳の節目としてサンティアゴ巡礼をやりました。(動画インタビュー)

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> 個人サイト 閑古鳥旅行社 Twitter

夜といえば重機だ

東京はいつもどこでも何かしらの道路工事をやっている。最近では、地下鉄副都心線が通る明治通りとか、首都高中央環状線が通る山手通りとか。

仕事帰り、これらの道路を自転車で走っていると、傍らに置かれたままの重機をよく目にする。昼間の工事に使ったものを、夜もそのまま現場に停めているのだろう。

そして、それら夜の時間に見る重機、いわゆる真夜中重機たちは、なんだかとても良い感じなのである。

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いかがだろうか。この真夜中のショベルカー、思った以上に雰囲気があると思わないだろうか。

夜中であるがために背後は暗く、街灯などのわずかな明かりに照らされたショベルカーのみが強調され、その存在感を増している。

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このロードローラーもまた良い。周囲が暗いだけに車体の黄色がより際立っている。ボディにもツヤがある。

そうなのだ。先ほどのショベルカーもそうだったが、真夜中の重機というのは昼間に見る時と比べ、ボディの質感が違って見えるのだ。やけにテカテカしているというか、金属本来の質感に戻っているというか。

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昼と真夜中の違い、それはライティング

なぜ夜中に見る重機はこのような独特の質感になるのだろうか。それは、間違いなくライティングの仕業だろう。

昼間、同一方向から均一に降り注ぐ太陽の光は、すべてをのっぺり見せてしまう。塗料の色をそのまま反映してしまう。まぁ、良く言えばムラが無いのだが、反面、面白みに欠ける。

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はっきりした陰影ができる方がカッコ良い
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ツヤツヤでテカテカな、鉄の質感を楽しもう

しかし、夜の道路はちょっと違う。街灯の明かり、工事現場のコーンライトやチューブライト、信号機など、道路を照らす光源は様々。色も、白色ではなくむしろ黄色だったり赤だったり。

そのような、多様な光に照らされることによって、重機は変化ある様々な表情を見せてくれるのだ。

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深夜の重機はいろんな角度で見ると良い

しかし、まぁ、そんな理屈はどうでも良い。大事なのは、そこに重機があって、その重機が素敵にテカテカ光ってる。それだけで十分だ。

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