国立歴史民俗博物館の福袋
1月5日はさらに朝が早かった。国立歴史民俗博物館に福袋を買いに行くためだ。5時に起きて6時台の電車に乗った。国立歴史民俗博物館は千葉の佐倉市にあるので私の家からは遠いのだ。乗客は昨日よりもさらに少なかった。
私は朝が弱い。普段は絶対に5時なんて時間に起きることはできない。しかし、博物館の福袋には力があるようだ。起きた。飛び起きた。しかも、国立歴史民俗博物館なのだ。一度行ったことがあるのだけれど、時間が足りないほどの見応えだった。そんな博物館の福袋、欲しいのだ。
こちらの福袋も当然数量限定だった。ネット販売も行われ、値段は2025円。2025年だからだ。中身も公開されている。私の家から国立歴史民俗博物館の距離を考えればネット販売もありだったけれど、現地っしょ、という元気な大学生のようなノリで現地で買うことを選んだ。
電車の中で私は緊張を感じていた。乗客は少ない。しかしいないわけではない。しかも国立歴史民俗博物館のある京成佐倉駅では他の駅と比べれば割と多くの人が降りた。たぶん全員が国立歴史民俗博物館の福袋の客だ。これは行列ができているに違いない。
ちょっと恥ずかしい。京成佐倉駅で降りたすべての人をライバルだと思っていた。もっと言えば、私の家の最寄駅である狛江駅から乗った人もライバルだと思っていた。開館の1時間ほど前に着いたので、もう行列はできている、最悪買えない覚悟もしていた。
私だけがはしゃいでしまったので、少し恥ずかしいけれど、一番乗りで困ることもないので、これでよかったことにしよう。ちなみにこちらは開館時間になっても両手でお釣りがくるほどしか人は並んでいなかった。並ぶというより、少し早めに着いた、って感じの人々だった。
開館して私は当然、福袋を売っているミュージアムショップに急ぐわけだけれど、私しか来なかった。みんな普通にチケットを買って展示を見に行っていた。やっぱりちょっと恥ずかしい。買えなかったらどうしようとドキドキして前日眠れなかった自分が。
福袋の中身
私は無事にゲットできた国立歴史民俗博物館の福袋だけれど、ネット販売の方は30分ほどで売り切れていたそうだ。人気ではあるのだ。たぶんアクセスがコンビニほどよくないので、現地に来る人が少なかったのだろう。
トートバッグに描かれているハニワは「ハニワスキー」という国立歴史民俗博物館ミュージアムショップのコンシェルジュだ。今回の福袋には5つの商品が入っているけれど、そのうち3つが国立歴史民俗博物館ミュージアムショップのコンシェルジュ「ハニワスキー」だ。
ボールペンだけがブラインド商品で色が違う。私は暗めのグレーのものだった。金色でNational Museum of Japanese Historyと書かれており、高級感があってカッコいい。なんだか賢い感じがする。
アクリルスタンドも入っている。「武装男子立像埴輪」だ。製作年代は6-7世紀のもので、群馬県で出土している。もちろんNational Museum of Japanese Historyのオリジナルの商品だ。
アクリルスタンドは表だけで裏は白いことも多いけれど、この「武装男子立像埴輪アクリルスタンド」はキチンと後ろ姿も見ることができるのが嬉しい。ちなみにこちらは単体で買うと1100円する。
すべての商品は単体でミュージアムショップで買うことができる。計算するとトートバッグ以外で2000円弱ほど。トートバッグは現状ではまだ販売していないそうだ。ただ25円ってことはないのでお得な福袋となっている。それにまだ販売していないトートバッグが手に入るわけだし、断然お得だ。
展示と図録コーナー
国立歴史民俗博物館は6つの展示室から成り立っている。第1展示室が「先史・古代」、第2展示室が「中世」、第3展示室が「近世」、第4展示室が「民俗」、第5展示室が「近代」、第6展示室が「現代」となっている。ただし2026年3月まで第5展示室「近代」はリニューアルのため見ることができない。
個人的に当時や現地の建物を再現して中に入れるものや、実際に触れるものがあるとテンションが上がる。その辺も国立歴史民俗博物館はおさえている。あるのだ、熱が出るほどに楽しい。
一周するとミュージアムショップのある場所に戻ってくる。時計を見ると16時になりかけていた。16時半で国立歴史民俗博物館は閉館する。開館と同時に来てこの時間。第5展示室「近代」を見ることができたら時間は足りなかったと思う。
ミュージアムショップを再び覗くと福袋は残っていた。ネット販売では売り切れていたけれど、リアル販売では残っていた。開館前に並んだ意味はあまりなかった。ただ確実に素敵な福袋が手に入ったわけだから、別にいいか。
展示だけではないのだ。国立歴史民俗博物館には全国の博物館の図録を売っているコーナーもありまして、また時間が溶けます。めちゃくちゃ溶けます。時間がなくて早足で見て回って、3冊ほど買った。もっと買いたかったけれど、時間切れ。国立歴史民俗博物館、本当に楽しい。