今後は積極的に使っていきたいと思います
個人的にはなくてもいいが、あったら使うかもしれないぐらい機能だった。
家に帰り、トイレを見たらウォシュレットがついていて、そうか家にもあったのかと思い、使ったみたら冷水がおしりに当たってびっくりした。温水の方がいいな。
洋式トイレに行くとボタンがあり、それを押すと噴水みたいのがあるだろう。あれ、ウォシュレットという商品名で、用をしたあとのお尻を洗ってくれるらしい。あれさ、怖くない?
今では「ないと考えられない」という人も多いが、すみません、私使ったことないんですよ。新しい扉を開くときがきた。
商品名はウォシュレットと言い、TOTOが販売しているものだ。アメリカで生まれたものだが、日本のメーカー「TOTO」が製造のライセンスを買い取り、1970年台から販売したそうだ。ただ、最初は受け入れられていなかったらしい。
※他の商品もあるが、なじみがあるのでこの記事では「ウォシュレット」と統一させてください。
トイレのウォシュレット機能を使ったことがない。お尻に勢いのある水が当たるのが怖いのと、紙で完結するしなと思っている。
ただ「あれがないともうトイレできない」という人が多い。大げさすぎるだろう。紙でふきなよ。ふけるから。
じゃあ使ってみるかーと思ったが、このまま使ってお尻が爆発したら怖いので、使ったことのある人に話を聞いた。
ーいつぐらいから使いましたか?
安藤:え、俺いつだろう? もう覚えてない。多分、今の家に越してからかもしれないな。そう考えると10年ぐらいかも。
古賀:本当に分かんない。いつから使ってんだろうな。私はかなり遅かった。
安藤:前の家のときにもついていたかもしれないけど、たぶん使っていなかった。
古賀:昔はあっても使わなかった気がするね。
安藤:ぼくはどっかのタイミングで切れ痔になったんですよ。その時から使ったのかな。
拭くと痛かったのもあるし、なんか水で洗った方が綺麗な気がして。
古賀:そういえば西村さんも痔だもんね。もう今はウォシュレットがないとダメだって言ってた。
ーそれみんな言うじゃないですか。
安藤:使い始めちゃうとそうなるよ。今日が大きな人生の分岐点になる。
ーほら紙でも拭けるじゃないですか?お尻がびしょびしょになるし。
安藤:拭きなよ。お尻は。
例えば夜行バス乗る時の首のクッションみたいなもんです。別になくても寝られるけど、あったら快適みたいな。ぼくの中では、結構上位ですよ。
ーお尻に強い水が当たるの怖くないですか?
安藤:ちょっとわかるかもしれない。外に出ると初対面のウォシュレットがどのくらいのポテンシャルを持ってる分かんない。
その時は怖いですよ。強かったらすぐに弱くする。
安藤:今まで行った海外はウォシュレットが無いんですよ。紙も硬いし。
ウォシュレットがないと本当に嫌なのでそういうときはティッシュで濡らして、それで対応してます。
そこまでするくらいです。もうないともうダメなんですよ。もうダメです。
古賀:やっぱり紙よりもきれいになるから使っているところあるよね
安藤:もう戻れないな。さっぱりした感じが紙よりもあるし。
ウォシュレットを使うメリットとして、「紙よりもきれいになる」「さっぱりした感じが気持ちいい」らしい。
「いいものだ」という話は聞いた。しかし、足取りは重い。怖いのだ。未経験のことは怖い。
あと、人の会社でトイレを借りるのは緊張する。しかもウォシュレットを使うなんて。ハルマゲドンの最後のような、人類の生き残りをかけたミッションに向かう気持ちだ。
ついてきてくれた安藤さんが「ここのウォシュレットはかっこいいから大丈夫だよ」と言われた。
そんな医者に行きたくない子どものようなはげまし方をしないでくれ。ウルトラマンの人形とか置いてあったらぎゅっとにぎりながらの体験になるかもしれない。
個室の方に行くとウォシュレットがある。へーこれがウォシュレットか。見たことはあるが、注目して見るのは初めてだ。
シンプルでかっこいいデザインのウォシュレットだ。なんかボタンが並んでいるやつは見たことはあるが、本当にちょっとかっこいいかもしれない。
これ、ボタンを押したら高圧洗浄機ぐらいの水が出てきて、明日からお尻がなくなる生活が始まらないか。人生の第二章、始まらないでくれ。
安藤さんはトイレが出ていってもらい、ウォシュレット体験をしてみる。「今までありがとうございました」と一応、最後の言葉は伝えた。
決意してボタンを押す。今、押した。機械が動く音がする。なんだ、何が起こるんだ。怖い!すごく怖い!!わー!
強さ的にはホースで水まきをするとき、遠くへ水をまこうとして、ホースの先をすぼめるだろう。あれぐらいの強さな気がする。おしりがなくならないぐらいの強さだ。
そして、軽くトイレットペーパーで拭いてから、乾燥というボタンを押す。
おしりにあたる風が涼しい。おしりに風を受けるのも初めてだ。秋口の入ったときの涼しいそよ風から、段々と春の陽気のような温かい風へと変化していった。
そこはトイレではない。春の小川のベンチでたたずんでいるようなすてきな空間があった。
体験を終えて、部屋へと戻る。
部屋へ戻る途中、「なるほど」という言葉を繰り返しながら、ウォシュレットのことをかみしめていた。
これはいいものだ。紙だけでは味わえないさっぱりさを感じる。そうか、これがウォシュレットなのか。
かみしめていたところ、安藤さんが「ここのトイレ、マッサージ機能があるよ。使ったことないけど。」
なんだマッサージ機能って。とりあえずトイレに行ってきます。
水流に強弱がある。強弱があるな。これ、言い方が難しい。これは昔の攻略本にある「ここから先は自分たちの目で確かめてくれ」状態だな。
ひとつだけ言えることは「これ、トイレから出れなくない?」だった。もし見かけたら使ってみてほしい。出れなくなるから。自分で確かめてほしい。
ウォシュレットすごいかもしれない。無限の可能性がある。このあと、「ウォシュレットに『やさしい』って機能があったんですけど使ったことあります?」と聞いたら、誰も使ったことがなかったので試しに使ってみた。
シャワーの弱い水流で全体的に洗われている感じがして、かなりやさしさを感じた。やさしさを感じたいときに使っていきたい。個人的にはこっちの方が洗われている気がしていい。
これが私のウォシュレット体験記である。
個人的にはなくてもいいが、あったら使うかもしれないぐらい機能だった。
家に帰り、トイレを見たらウォシュレットがついていて、そうか家にもあったのかと思い、使ったみたら冷水がおしりに当たってびっくりした。温水の方がいいな。
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