手芸・裁縫は得意という認識でした
私は細かい作業が好きです。細かい作業が好きだから「裁縫も得意」と思っていました。しかし、ここ5年ほどを振り返ると、取れた洋服のボタンをつけるか、穴が空いた靴下の穴をふさぐ。ぐらいしかしていません。大きいものはぬいぐるみ(こんべー)である。私にとって、裁縫とは…?と、思いながら作りました。
洋服作りのスタートはどこでしょうか
洋服作りのスタート、私は型紙を購入するところから始めちゃいました。買ったのは1年前なんですけどね。
なぜ1年前かというと、ライターのナミノリさんの記事、鏡の服でまちの色を着てみたを読んだとき、めちゃくちゃ楽しそうに洋服を作るナミノリさんを見て「私も洋服つくってみたい!」と心が動いたからです。
工作記事の買い出しでホームセンターに行ったとき、併設されている手芸屋を覗きました「何から始めていいかわからないから、とりあえず型紙だけ買っちゃおう」と型紙だけ購入していたのでした。
それからあっという間に1年…!
何をしていたかというと、型紙を購入しただけで作った気になっていました。そして、なぜ今になって作るのか。見つけて思い出し、作りたくなったから。始める動機なんて何でもいいじゃないですか。気まぐれでも。
当時私はYシャツを作りたかったんです。覚えています。柄シャツが大好きなので、自分の好みの柄でYシャツが作れたらサイコーじゃん、と。
しかし、Yシャツは衿とボタンと袖があります。パッケージには「かんたん」と書いてありますが、怖気付き、あらためてシンプルな型紙を探しに行くのでした。
はじめての布選び
工作をするので手芸屋は頻繁に行くのですが、布を買いに行くのは初めてです。
初めて布コーナーに入ったかもしれません。当たり前だけどすごい布の種類!数!今日中に見つかるかな?と不安が襲います。それを振り払って型紙コーナーへ。
決めた。これにしよう。シンプルだし形がかわいい。
型紙の裏面を見ると、作成に適している布の種類が書いてあります。それを探せばいいのね。でもわからない布があるな。
布の種類は、まだよくわかりません。わからないので自分にビビッときた布にしちゃおうかな。書いてある布以外でもできるのかな?ドキドキするね。
今回は誰にも聞かないで挑戦しています。なぜなら、私は教えてくれる人がいると「その人に聞けばいい」と考えることをやめてしまう奴だからです。まずは好きにさせてください。失敗したらそこから学ぶから。
布は種類ごとに棚に陳列されています。今回は型紙おすすめの布の種類は無視し、柄物コーナーへ。
足を踏み入れた瞬間、なんか光ったぞ!実際に布が光ったわけではないのですが、まるでその布が「こっちを見て」と主張しているようでした。よーし、キミに決めた!
来店時には「いっぱいあるな…決まるのか?」と、不安になっていたのに、作りたい物が明確になると布ってこんなに簡単に見つかるんだ?!運命じゃん。わー!脳汁が出る!この布で、このブラウスを作りたい!裁断コーナーで布を必要分切ってもらい、会計へ。(長さ2m。本来は1.9mだが、日和って10cm足した)
布選びがこんなにシビれるものだとは!布選びと裁縫は別物。と勝手に思っていました。
どうしてだろう。昔、母親が洋服作りにハマり、家に布が大量にあったからかもしれない。自分で選ぶという考えがありませんでした。布は家にあるもの、でした。実際裁縫はしていませんが、いざとなったら母親からもらおうと思っていたけど、このシビれを知った今、「布余ってるならちょうだい」なんて言えないな。言わなくてよかった。あれは余っていない布なんだ。
思い出に浸ってしまいましたが、色々作れるようになって布の種類がわかるようになったらもっと楽しそう!
作るぞ!
次の日。すぐに洋服作りに取り掛かります。あいだが開いちゃうとまた1年寝かせちゃう心配があるので。
型紙の説明書を開くと、作業の工程が5つ記載されていました。 袖、肩、衿、脇、裾の5つ。1工程ごとに作業数は3つほど。
その作業は端を折る→アイロンで癖をつける→ミシンで縫う。の繰り返しです。よかった。私にも作れそう。実は、前日の夜寝る前「私に洋服…作れるのかな…」と心配になっていたんです。(3時間後くらいの私より:それの繰り返しが大変なんだよ)
説明書を読みながら型紙の処理へ。型紙は、大きい紙に印刷されていてそこから切り取ります。
衿に入ります。衿の処理は、処理用に別の布を縫い合わせるのです。だけど、何度説明書を読んでもよくわからず、何が正解かわからないまま縫いました。
本当にわけがわからなかったので、youtubeで動画を確認したのですが、見てもわからない。自分で「こうだろう」と解釈し、縫っていきます。わからないまま縫っていたのは、ミシンも気づいていたのでしょう。途中、ミシンが止まってしまいました。でも私は「がんばれ!もうちょっとなんだ!」と、無理矢理スタートボタンを押します。ミシンは少し動いたのちに「ガーーーーーッ!」と音を立て、縫い針が曲がってミシンは停止。
失意の中、縫い針を交換します。がんばれないのにがんばれってやっちゃった。そんな自分が怖い。申し訳ない気持ちでいっぱいです。
わからないながらもなんとか衿の処理が完了しました。
初めてやったことは、失敗したりうまくいかなかったりして無かったことにしたくなりますよね。だけど時間が経って「あのとき捨てなければ…写真でも撮っておけばよかった」と後悔することが多いので、恥ずかしくても記録を撮りましょう…。と自分に言い聞かせる。
衿が終わったら、脇部分を縫い合わせて、裾を三つ折り処理したら、ブラウス作り完了です。
朝10時から作り始め、夜7時ごろ完成、布探しも入れたら1時間(移動時間入れて)。10時間ほどで作れました。
型紙の説明書通りには完成したのですが、体が膨らんで見えてしまうのがどうしても気になり、洋服にくびれが出来るように折り目をつけて縫いました。プラス20分ほどなので、合計10時間20分。
出来上がって思ったのですが、多分、型紙に書いてあった星、私はベタ塗りの星★がレベルだと思ってレベル1だと思っていたのですが、白抜きの星☆がレベルを示しているんじゃないか?
ブラウスはできたものの、衿の処理が失敗気味なので私には少しハードルが高かった型紙でした。
レベル1と思い込んでいたので、難しい処理は「これはレベル1だからクリアできるだろう」と思えたので逆によかったのかな。
初めて洋服を作って気づいたこと
初めて洋服を作って気づいたことを3点お知らせします。
早い段階で洋服の形になっているのになかなか出来ない
型紙に合わせて布を切った時点で、ほぼ洋服の形になっています。しかしそこから表と裏の布を縫い合わせて洋服にしていく必要があるため、なかなか出来ない。「お、もう洋服では?」と思っても、布同士縫い合わされてない状態では、洋服ではなく被り物。という感じです。
でも、はじめから服の形なので、失敗は少なそうな気がします。1着しか作ってないのですが…。1着しか作ってないときの貴重な発言も記録していこう。
体力がいる
今回私が使用した布はしっかりとしていて重さがあります。重いと言っても布なのですが、「よいしょ!」と布を動かしながらミシンで縫っていきました。
部屋は余裕があった方が良い
アイロンで癖をつけてかけてからミシンで縫うので、アイロンとミシンの間に自分になります。作業を中断したら片付けないといけないので、いちいち片付けるの面倒だな…と思い、1日でブラウスを作成したのでした。
以上、3点でした。
出かけよう
作った洋服を着て出かけます。美容室に行こうと思います。昔、誰かから「美容室は精一杯オシャレをした方がいいよ。そのオシャレに髪型を合わせてくれるから」と言われたからです。
でも今日は、オシャレではなく、お気に入りのMade in myselfを着ていきます。この服に髪の毛を合わせてほしいから。
ちなみに、ブラウスは1枚で着ることができるのですが、思ったより袖が短く、二の腕さんが出演NGなので下にYシャツを着ました。
モノトーンコーデでいい感じです。それでは、美容室へ行ってきます!
6時間後。ただいま!
いやぁ。テンションが上がって美容室の後、買い物へ。お金をいっぱい使っちゃいました。自分の好きな柄を使って作った服で出かけると、嬉しくなって散財することが確認できました。ちなみに、美容室は1時間、買い物は5時間です。
【人生】私は基本的に作ることが好きなんだと思う
洋服作りは、工作とは違ったワクワクドキドキ感がありました。細かい作業が好きで、ビーズを縫うビーズスティッチ、編み物など色々やってきましたが、それを見て「器用貧乏」と言われたことがあります。それが最近までコンプレックスでした。
今は、マルチタスクが求められている時代なので器用貧乏も悪くない。と思っています。
器用貧乏は「あちこち手を出してどれも中途半端となって大成しないこと」という意味です。が、多分、死ぬまでに「私はこれが完璧」と思えるものって少ないと思うんです。私は取扱説明書のイラストを14年書いていますが、得意ではありますが足りないところがあるなぁ。と感じます。納品物はそのときの最高の技術を投入していますが、毎回描くものが違うので学びの連続です。
人生を語ってしまいましたが、気まぐれでも思い立ったらでも、たとえ失敗しようが形にすることって大事なんだな。と思った初めての洋服作りでした。