まな板はそりです
「そり」としてのまな板の素晴らしさに気が付いた。
逆に全く滑らなかったり痛かったりするそりもあった。本文中に書いたランチョンマットもそうだ。もっとも本当はそりではないので、そりとして使えないのは当たり前のこと。彼らのことを責めることはできない。
特に痛かったそりは「カッパ」だ。
薄っぺらくビニール製だから持ち運びも便利で、これで滑れればラッキーだと思ったけれど、薄いが故に地面の石や凹凸に敏感でお尻がちょっとしたカーニバル(痛いということです)になっていた。
河川敷は「草そり」スポットである。
草そりとは、そりに乗って草が生えている斜度がある場所を滑り降りる遊び。草が生えていて斜度があれば、どこでも遊べるのだけれど、河川敷にはそういうスポットが多い。
「草そり」は子供の代表的な遊びのひとつだ。
しかし、大人だって草そりがしたいのだ。最近やる機会があったので、久々にやってみたら驚く程に楽しかった。すっかり子供の時以来の草そりブームが到来してしまった。
ただ、「そり」はデカいし、高い。
大人である僕が河川敷にそりを持って出かけるのは少し恥かしい。家からだと電車にも乗らないといけないし。そこで、そりに代わるものを安価に、つまり100均で探してみようと思う。
※2011年4月に掲載された記事を、AIにより画像を拡大して加筆修正のうえ再掲載しました。
「草そり」と言えば子供に人気の遊びのひとつだ。僕も子供の頃、取り憑かれたかのように何度も何度も滑って遊んでいた。何に取り憑かれたかは分からないけれど、とにかく取り憑かれたように遊んでいた。
楽しく感じる理由は、スピードとそれに伴うスリリングさだと思う。一歩間違えれば怪我(すり傷)は間違いない。その見えるか見えないかの、チラリズムのようなものがいいのだと思う。
上の写真は今年の2月に草そりをした時のものだ。
久しぶりの「草そり」だったのだけれど、可愛い女の子と二人で飲みに行くのと同じくらいに楽しく、子供の頃以来の「草そりブーム」が再来してしまった。
しかし、大人になった今、子供でもいればいいが、いないので一人そりを持って電車に乗って河川敷に行くのは恥かしい。また、そりはデカいので家での保管も邪魔だ。さらに、そりは1000円くらいする。高いのだ。
大人になったが1000円を高いと感じるのは子供の時と変わらない。今も僕の心に少年が住んでいる証拠だ。むしろ嬉しく思おうじゃないかと考えながら、でもなんか悲しいな~と思いながら、ダイソーでそりの代わりになるものを探して数点購入した。
ダイソーでいろいろ購入して河川敷にやって来たが、まずはそりの代わりの代表格であるダンボールで滑ってみることにした。これはもらったので無料である。
後半「クワ、クワ」と言っています
上手く操れずに前を向いたままは滑ることはできなかった。
これがそりとしてマイナスだ。また、それが怖かったのか僕が「クワ、クワ」と言っている。よっぽど怖かったのだろう。生まれて初めて「クワ、クワ」と言ったと思う。これをそりの基準としてダイソーで買ったそりの代わりを発表しようと思う。
ダイソーで買ったそりの代わりベスト3を発表します
ダイソーで買った物でよく滑るベスト3を発表して行こうと思う。全て発表しないのは、滑ると思って買ったけれど、滑らないものもあったからだ(多くはダンボールそり以下だった)。ランチョンマットなんて全く滑らず、河川敷でランチョンマットに座っている男になっていた。
つるつるした感じが見るからに滑る雰囲気を醸し出している。ダイソーで見つけた時に、「これは!」と犯人に気が付いたコナンのようにピンと来てしまった。
操縦不能
ダンボール同様に最後まで正面を見てはいられなかった。
地元ではクールで有名、になれればいいな~、と思っている僕が自然と声を出している。クールとは程遠い。
操縦不能という問題もあるが、一番の問題は強度である。「ガスコンロのまわりに置いてあるアレ」は本来そりではないので摩擦に弱いのだ。ダンボールそりに軍配が上がると思う。
次にランクインしたのは「椅子用クッション」だ。
椅子用とそうでないクッションの違いは、椅子用には椅子に結び付けられる紐があることだ。そりとしては、これが重要なポイントとなる。
椅子に結ぶ紐を持って滑ることで、終始前を向いていられる。というか、持つところが無いと体が投げ出され、そり部分だけが草そりを楽しむことになる。無機物がそりを楽しんでも意味が無い。今回いろいろな物をそりにして気づいた点だ。
じゃじゃ馬を乗りこなした気分
とても操りやすい。快適で楽しいそりだ。本当のそりよりいいのではないかと思う。ダンボールそりよりは格段に上だ。
小さいので家での保管も便利だ。
しかしクッションが故に、草の湿り気を吸い取ってしまい、鞄に入れて持ち帰る際、鞄に焼きたてのクッキーが入っていれば湿ってしまうだろう。それがマイナスだ。
料理をする際に必要となる「まな板」。
僕らは今まで「まな板」をまな板としてしか使ってこなかったと思う。それを非難するつもりは無いけれど、もっと彼のポテンシャルを信じるべきだった。「そり」よりも「そり」として有能なのだ。
持ち手の部分を持って引っ張る形で滑る。
これがまぁよく滑る。しかもコンパクト。持ち運びも保管も本当のそりよりも全然楽なのだ。出かける際にiPad感覚で鞄に入れておくこともできる。
なめらかな滑り
今までのそりよりもなめらかに滑っていく。
幼稚園から大学までエスカレーター式のようななめらかさだ。楽しくて子供の時のように何度も何度も滑ってしまった。
そして、終始まな板すごいな~と思っていた。
まな板すごいな~とこんなにも思ったことはなかった。生まれて初めてまな板すごいな~と思った。今後これ以上にまな板すごいな~と思うことは無いと思う。
そりとしてのまな板の素晴らしさに気が付いてしばらくした頃、河川敷に出かけることになった。メインは草そりではなく別の用事。しかし、鞄にはしっかりまな板が入っている。
本当の「そり」ではこんなことはできない。
そりはデカいが故に、草そりをしに行こう、と思って出かけることがほとんどだ。しかし、まな板はコンパクトだから何かのついでに、草ソリができるのだ。ちょっと寄ってく? 感覚で、草そりライフが送れる。
楽しいそりライフ
「そり」としてのまな板の素晴らしさに気が付いた。
逆に全く滑らなかったり痛かったりするそりもあった。本文中に書いたランチョンマットもそうだ。もっとも本当はそりではないので、そりとして使えないのは当たり前のこと。彼らのことを責めることはできない。
特に痛かったそりは「カッパ」だ。
薄っぺらくビニール製だから持ち運びも便利で、これで滑れればラッキーだと思ったけれど、薄いが故に地面の石や凹凸に敏感でお尻がちょっとしたカーニバル(痛いということです)になっていた。
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