特集 2021年12月13日

ドイツのキャラ入りハムのクセが強すぎる

ドイツには、キャラクターのデザインが入ったスライスハムが売っている。ずっと前から気になっていたので、買ってみた。

1986年東京生まれ。ベルリン在住のイラストレーター兼日英翻訳者。サウジアラビアに住んでいたことがある。好きなものは米と言語。

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私はかわいいものが好きだ。ぬいぐるみやキャラものなど、かわいいものを見ると連れて帰ってしまいたくなる。

日本と比べるとかわいいものに対する執着心がそれほどないドイツだが、そんなドイツにもキャラクター入りのハムが売っている。

調べると色々な種類があるようだ。早速、ベルリン中心部にある大型スーパーに向かった。  

午後5時前でこの暗さ。ベルリンの冬の夜は暗くて長い。
さすがは大型スーパー、ソーセージ売り場が充実している。
お目当てのキャラ入りハム売り場を見つけたぞ。

合計4種類のキャラハムが手に入ったので、全種類見ていこう。

まずはかわいいパッケージの「Bärchen Wurst」こと「クマさんソーセージ」。
じゃん!
うーん。

クマさん、心なしか笑顔が引きつってる気がする。ボディがかなり省略されていて、手足がグーだ。ハリボーのグミの形とも似ている。 

理想と現実とのギャップが大きい。

子供がこれを見て喜ぶのかは分からない。ずっと見つめてるとかわいいと思えてくる気もするが、目の錯覚なのかもしれない。

気を取り直して、次のハム「キツネのフェルディ」を見てみよう。フェルディは、このハム会社のキャラであるようだ。

クマさん同様、フェルディも親指を立ててサムズアップしてる。
こちらがハム化したフェルディ。

目がちょっとうつろだが、クマさんよりはもとのキャラクターに近い気がする。うん、かわいい。多分。自分の中でかわいいのハードルがどんどん下がっていくのが分かる。

次は東ドイツ時代の人形アニメ「僕らのザントメンヒェン」モチーフのハム。

ドイツ統一後も高い人気を誇るザントメンヒェン。イラストはかわいい。
ハム化されたザントメンヒェン。

色々工夫した感じは伝わってくるが、かわいくない以前に、誰だか分からない。

そして最後の「キンダーヴルスト」こと「子供ソーセージ」。

 パッケージにはかわいいヒヨコと犬のキャラが。でも、窓の部分から怪しげな顔が覗いている。
 恐る恐る開けてみる。 
ハロー!ボク、キンダーヴルスト!
ちょっとしたホラー映画に出てきそうな顔である。

一体これは人間なのか、動物なのか。誰が何を思ってデザインしたのか。今後もドイツのキャラハム文化から目が離せなくなりそうだ。


かわいいは、慣れ

子供の頃、初めてアメリカ発祥のトロール人形を見たとき「世の中にこんなに醜い人形があるとは」とショックを受けた覚えがある。

だが、数年後には見慣れて、自分も欲しいと思うまでになった。

そのうちこの子たちにも慣れて、かわいいと思う日が来る。かもしれない。

ハムエッグにしていただきました。
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