カンタン酢があれば料理が楽になる
カンタン酢で何が作れるかって言えば、酢漬けやピクルスっぽいものは一瞬で出来ます。ミョウガを刻んでカンタン酢に漬ければ甘酢漬け。
人参や玉ねぎを漬け込めばピクルス。
4年前に書いた『ガリって自分で作れるんだ(そしてウマイ)』のガリなんかも新生姜とカンタン酢があれば一瞬で仕込めます。甘酢漬けはおまかせあれ!
酢飯も一瞬で作れる
甘酢といえば酢飯。僕は酢飯が好きで好きで、毎食酢飯でもいいかなってくらい好きなんですが、カンタン酢があれば一瞬です。
カンタン酢で手乗り寿司
手巻き寿司から更に手を抜いて手載せ寿司というのをたまにやるのだけど、カンタン酢があるとすべてが簡単になります。
いろいろ揃ったらやっていきます。
8cm四方くらいの海苔に酢飯を少々。そこに具材を乗せて食べる。
握らないし巻かないけど、味としては寿司です。 寿司にとって『握り』は必須の条件ではありません。酢飯と具があれば寿司だし、なんなら酢飯があれば寿司。つまりカンタン酢があればよし。
肉を焼くときにも使える
寿司とか漬物みたいなサッパリ系だけでなく、肉と合わせたコッテリ系もいけます。
鶏肉を焼いてカンタン酢を掛けて煮詰めるだけですからね。
ボトルに鶏肉とかブリの照り焼きに使えると書いてあります。
かように便利なカンタン酢なんですが、ラベルをよく見たら割と驚愕の事実が書いてありました。(ここまで前説)
本題はここから
カンタン酢のラベルをよく見たら、こう書いてありました。
カンタン酢って、15ml中に酢は3mlしか入ってないの?という。ビックリじゃないですか?だって、酢を名乗ってるのに酢は20%なんですよ。残り80%はなに?
宇宙に存在するナニカのうち物質は5%で残りはダークマターとダークエネルギーだった、みたいな話ですよ。
カンタンダークマターと言って過言ではない。(過言)
残り80%の正体とは?
カンタン酢のダークマターを探るための手がかりはラベルに書いてありました。
まず、原材料は多い順に書かれているので果糖ぶどう糖液糖が一番多いわけですね。果糖ぶどう糖液糖ってのは、大雑把に言えばシロップです(ホントに大雑把!)。いろいろ調べた結果、シロップ的なもののはだいたい100mlで200kcalだそうです。
カンタン酢は15mlあたり21kclaなので、100mlにすると140kcal。酢のカロリーは100mlで25kcalなので、この辺の数字からなんとなくシロップと酢のカロリーがカンタン酢と同じになるように計算したらこんな配合になりました。(検算は各自やってください)
シロップ67ml、酢20ml、昆布だし汁10ml、あとは少々ずつ食塩、レモン汁、だしの素(昆布だし、食塩、レモン汁、だしの素のカロリーは無視するものとする)
ダークマターが分かったのでジェネリックる
ふんわりと配合が分かった気がしたので(気のせいかも知れんけど)、実際に作っていきます。
なお、ジェネリックは、『ジェネリックら、ジェネリックろ、ジェネリックり、ジェネリクっ、ジェネリックる、ジェネリックれ』と活用します。
『ジェネリクっ』だけリックのッが無くなるので注意してください。だから『ジェネリックった』ではなく『ジェネリクった』です。(タイトルの伏線回収)
計りながら混ぜます。
こんなにシロップ入れるのか!ってくらいの量に震えました。70%がシロップだからね!甘酢っていうか、もうシロップ酢。 甘酢って、すごい。
かき氷シロップが若干甘い匂いを放っているのですが、気にしないでいきます。
出来たけど、よく考えたらこれはただの甘酢だな
混ぜ合わせた結果、ジェネリックカンタン酢が出来ました。
お気づきかと思いますが、レシピの計算もガバガバだし計量もガバガバなので、全体的に『なんとなく』な代物です。いいですか?厳密を求めてはいけません。
ベテルギウスが超新星爆発をしても、それを僕らが観測できるのは642年半後です。もしかしたら種子島に鉄砲が伝来したころ、遠くベテルギウスはすでに超新星爆発をしていて、それを僕らはまだ観測できていないだけなのかも知れない。
そういうスケールからしたらカンタン酢の配合がちょっと違うくらいは大した問題ではありませんな。(詭弁)
再現できたのか?
本物のカンタン酢とジェネリック酢を並べてみると、色もトロミも全然違うことが判ります。
本物の味は酸味と甘みのバランスが絶妙でサッパリ風味。単体で味わってみると、実によく出来た配合です。ホヒー。
一方のジェネリックカンタン酢は、酸味と甘みの主張が激しく、ついでに甘い香り(かき氷シロップだからね!)があり、強い。
まぁまぁ違うものになりました。なんとなくの配合からはなんとなくしか生まれない。ビートルジュースはベテルギウスたりえない。
ただ、甘酢として使うには問題ないかなという感じだったので、新たにピクルスを漬けるのに使いました。
で、なんでカンタン酢をジェネリックることになったんだっけ?僕はなにやってたんだろう?疲れたし、シャワー、浴びたいな。
カンタン酢の価値は、すでに混ざってるとこ
カンタン酢のすごいところは、いちいち自分で配合しなくてもボトルから注いで野菜を漬けるだけ、ご飯と混ぜるだけで料理っぽいものが出来てしまうところです。まさにカンタン酢。
それを自分で混ぜて作ろうって時点でカンタンではない。カンタンという概念からの逸脱!そう、僕は意味がないただの『甘酢作り』をしていただけだったのだ。なんという無意味。虚無。おお、仏陀よ、人の生に意味などあるのですか?
という事に気づいたので、もうジェネリックカンタン酢作りはやりません。ワタシ本物買う!これからもよろしくミツカンさん!
ふー、なんとかなったぁ?