特集 2022年5月27日

福岡にある出島っぽい建物がかわいい

出島は江戸時代に築造された長崎の人工島である。無論福岡にあるべくもないのだが、所用で福岡に行くにあたり地図をながめていたところ、出島のような土地を見つけてしまった。気になる。行ってみよう

1993年群馬生まれ、神奈川在住。会社員です。辛いものが好きですが、おなかが弱いので食べた後大抵ぐったりします。好きな調味料は花椒。

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そうか、福岡にも出島があるのか

不肖りばすと、恥ずかしながら生まれてこの方福岡に行ったことがない。行ったことがないので、ぼんやり福岡の地図を眺めていても「おっ、ここに出島あるんだ」と思ってしまう。出島は長崎の人工島なので福岡にあるはずもないのに。

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こういう島を見るととりあえず出島じゃんと思う。大きさとか形とか、そういったことは関係なしに陸から突き出た人工島は出島なのだ

調べてみたところどうやらこの出島はシーサイドももち海浜公園という公園の中にあるらしい。そして出島のまわりが砂浜となっており、なんと遊泳が可能な時期は真横を泳げるらしい。いいじゃん。出島を外からぐるっと泳いでまわってみたいじゃん。

少し南には「別府」もあった。ひょっとして九州の観光地って全部福岡にあったりしますか?

シーサイドももち海浜公園はかわいらしい

ということでシーサイドももち海浜公園に向かう。現地に友人がいるので車に乗せていってもらうことになった。

カーナビ上でやたら詳細に描かれる出島

向かう途中、友人が「この辺の医者の看板はどれも同じタッチで書かれているんだ。同じ業者が入っているに違いない」と言い出した。 

なんだそれは。出島に意識を集中させているのに気になる情報を挟まないでほしい。 

直後に看板を発見。確かにこれは同じ業者だ

そんな無駄話をしながらシーサイドももち海浜公園に到着。気温、天気ともに良好。たぶんまだ泳げないけど、時期が時期なら泳ぎ時です。 

これ以上ないくらい市の公園であることが分かるフォント

 ももち(百道)というとサザエさんの作者、長谷川町子先生のゆかりの地でもあるらしい。

そのためももち海辺公園の真横には「サザエさん通り」なる通りが通っていた。観光地がギュッと固まってるね。

サザエさんとか鬼太郎とか、その手のアニメってあらゆるところに記念館だの通りだのある気がするけど、これは本当にゆかりの地のやつです

さてさて、あの出島はどんな見た目なんだ。

あ、かわいい!

 道が綺麗に整備され、洋風の建物が規則正しげに並んでいる。建物の雰囲気も相まってミニチュアのセットみたいだ。

いわゆる観光!というスポットではないのか、人でぎゅうぎゅうになっている様子もなくゆったりくつろげそうだ。いいね、こういうところでのんびりするのが私は大好きなんだ。

色褪せて味が滲み出ている俯瞰図もあった
こんなに色褪せたドローン表記初めて見た

シーサイドももち海浜公園の中央はご覧いただいた通りかわいらしい建物が立ち並んでいるのだが、その左右はもちろん地図や俯瞰図どおり砂浜になっている。

海に向かって左側にはビーチバレーのコートが立てられているほか、ジェットスキーの発着場もある。

数面あるコートはいずれも使われており盛況だった。みんな元気だなあ

後から知ったのだが、この左側の砂浜部分はジェットスキーが出ることにくわえ遊覧船の発着場にもなっているため、遊泳禁止とのことだった。まあ危ないから仕方ないね。

でも眺めはいい。海はね、もう見れば見るほど良いものですから

そして海だ砂浜だと眺めつつ、ふと隣を見やると 

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出島である

本当に砂浜と出島が隣接している。あまりに近いものだから建物が真横に見えて面白いね、というよりあの建物の下の部分は泳いでいくと危なそうだな、という危機意識が先に走る。

さらに振り返れば砂浜からすぐ高層ビル。右は福岡タワーで、日本で一番高い海浜タワーらしい

ラスベガスも砂漠の真ん中に突如として高層ビルやホテル、カジノが立ち並んでいると聞く。つまりここは出島でもあるし、ラスベガスでもあるということだ。観光地版・東武ワールドスクウェアみたいになってきた。

さて、一方海に向かって右側は特に何もなく、遊泳可能なエリアとなっている。カフェも併設されており、さまざまな形で人がくつろげる空間だ。

カフェはハワイ風。シーサイドももち海浜公園のワールドスクウェア化が加速する

こちら側からも建物をパシャリ。

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うーん、建物が浮いてますなあ

こちら側は遊泳可能なので、建物のまわりを泳ぐことも可能そうだが......

やっぱり誤って中に入ると危ないやつだ

遊泳可能な季節になっても、これは眺めるにとどめておこう。歳を経るにつれ少しずつ、ほんの少しずつこういう判断ができるようになってきた。

IMG_4159 (1).JPG
再び建物サイドに戻ってきた

奥の建物がこの出島の本丸のようだが、その両サイドはお土産屋さんや食べ物屋で賑わっている。

建物はやはりハワイ風。これは私の偏見ですが、海沿いに並ぶおしゃれカフェや食べ物屋さんって大体ハワイかイタリアの風を感じる作りになりがちですよね。

タコス屋のおしゃれ看板。看板からすでに異国感があふれだしている
イタリア料理屋の準備中おじさん

各建物を物色しつつ、中央奥の建物を目指してずんずん奥へ。シーサイドももち海浜公園の全てを解き明かすまで我々に後退の文字はないのだ。 

食べ物屋とはまた少し離れた位置に建物がまとまっている
おーっ、これはひょっとして
結婚式場だ!

そうかそうか、出島の出島部分で結婚式ができるんだ。海に面しているから眺めもいいし、開放的で気分が良くていいですな。

写真は撮らなかったがちょうど結婚式が執り行われている最中らしく、少し眺めていると新郎新婦や出席者の方々が外にぞろぞろと出てきていた。心から幸せになってほしい。たぶん海浜公園中の人がそう思っています。

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俯瞰で見よう、シーサイドももち海浜公園

建物や砂浜を眺めるのも楽しいが、やっぱり砂浜からでっぱっている様を俯瞰で見てみたい。

先ほどの福岡タワーに展望台があったので登ってみることにしよう。

晴天の福岡タワー

でけ〜。あまり高層ビルやタワーに縁がないものだから、こういう高いビルを下から見ると毎度毎度「でけ〜」と圧倒されてしまうんだ。

この手のタワーあるあるの、ガイドを聞きながらの高速エレベーターに乗って上階へ。

こういう展望台までスケルトンになってますよ!というのもタワーあるあるである。こういうのがいいわけよ
そして展望台からの眺めがこちら。

これだ。ようやく地図上で想像していた出島とのご対面である。これが見たかったんだ。

上から見ると式場部分がますますミニチュアみたいでかわいらしい。レゴブロックで作られているみたいだ。

というか出島出島と言っていたが、出っ張っているのは式場の部分だけで、食べ物屋などの建物は出っ張っているところにないのか。そりゃそうか。食べ物屋は砂浜の横にあったもんな。

式場の後ろにある堤防みたいなものは遊泳可能エリアを区切るものだった。うーん、人工物

こういう味のある建物を眺めては、かわいいだの整っているだのただただ感想を述べて楽しんで生きていきたい。そんなことを感じた昼下がりである。

出島からふと視線を戻すと友人が望遠鏡型VRゴーグルで遊んでいた。綺麗な景色が眼前に広がっているのにVR。時代だ

福岡の別府にも行った

冒頭で福岡には別府もあると述べた。皆さまとして当然気になるのは「別府に温泉があるかどうか」だろう。もちろん探してきた。

結論を言うと、なかったです
 

ただ、とてもおだやかでいい街だった。そこは勘違いしないでもらいたい。せめて銭湯でもあればと少しだけ期待してしまったが、それは期待した私が完全に悪いのである。

「温泉はないけど、かわりにこれがあった!」ということもなかったけど、普通のいい街でした
 
IMG_4297 (1).JPG
そもそも「べっぷ」ではなく「べふ」だった

帰り際に友人が「福岡には『祇園』もあるよ」と言っていたので、次は祇園で豪遊してこようと思う。

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