特集 2025年6月2日

同じ道を歩きたくない

できるだけ同じ道を歩かないようにしている。
遠くに行くときは行きと帰りでできるだけ経路を変えるし、出張に行くと帰りはフェリーで帰ってこれないか調べている。

そんな僕にぴったりのアプリがあった。
3ヶ月ぐらい遊んでいるので紹介します。

1971年東京生まれ。デイリーポータルZウェブマスター。主にインターネットと世田谷区で活動。
編著書は「死ぬかと思った」(アスペクト)など。イカの沖漬けが世界一うまい食べものだと思ってる。(動画インタビュー)

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世界の霧を晴らしたい

アプリの名前は「世界の霧」。
立ち上げると霧がかかった地図が現れる。歩くとその場所が晴れていく。それだけのアプリ。

歩いたところだけ、霧が晴れていく

これならば通ったことがある道・ない道がすぐ分かる。

地図はAppleとGoogle、それぞれ衛星写真かベクター(線画)の地図かを設定から選べる(Googleマップの衛星がおすすめです)。

歩いたことがない場所を「霧」と表現していること、歩くことを「霧を晴らす」と表現しているのがロマンがある。(でも、歩かずとも乗り物で移動しても霧は晴れます)

このアプリ「世界の霧」は買い切りで3000円。意外に高い!
払ってしまえば広告は一切出ないが、とても地味。
アバターもないし、ほかのプレーヤーとの交流もない。レアなモンスターも出てこない。
ただ地図上の霧を晴らしていくだけ。
アプリは起動しっぱなしにしておくとバックグラウンドで霧が晴れていく。

これで遊んでいるとどうなるのか。項目に分けて説明しますね。

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遠回りをするようになる

新宿から渋谷に移動するときも山手線に乗るのはもったいない。そのルートの霧は晴らしてしまった。別のルートでもっと霧を晴らしたくなる。

バスだ

バスに乗ってるあいだもずっとアプリを見ている。先ほど書いたようにバックグラウンドで動いているのでアプリを見ている必要はない。ただ、見たいから見る。 

世界の霧が晴れていく(15倍速で信号待ちを削ってます)

 

バスがないときは自転車を借りる

車が通らない細かい道は自転車で霧を晴らす。
自転車で通ったことのない道を走っていると、意外な景色に出会うのもメリット。
ということにして遠回りを納得させている。

防衛省のアンテナ塔が高い

 

都庁の裏って石垣になってるんだ

景色に出会うが移動時間が1.5倍ぐらいかかるようになった。

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霧が残ってるとわざと消しに行く

よく行く街でも霧が残っているところがあると気になる。

新宿駅東口に霧が残っている。たまたま通ってないことが分かる。

 

途中下車して霧消し開始

 

歩くと霧が晴れていく

 

この道が霧がかかっている

 

霧晴らし完了!すっきりした。

気になるのは線路の一部に霧がうっすら残っていることだ。

気になる霧

埼京線に乗って池袋に行けば霧が晴れるだろう。こんど、用もないのに乗ろう。

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地下鉄がもったいない

最寄り駅が地下鉄だと駅周辺だけ霧が晴れることになる(地下はGPSが届かないので霧が晴れない)。

気象予報士増田さんのインタビューで赤坂に行った痕跡

赤坂駅のまわりだけ霧が晴れているのがしゃくなので帰りに赤坂見附まで歩いて霧を晴らした。できるだけ地上のルートを選ぶようになる。

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遠くに行くとボーナス

このアプリは乗り物でも霧が晴れる(なるべくGPSの電波を拾うように窓際にスマホを置いている)。新幹線なんてボーナスタイムである。

3月に神戸に行ったときに霧を晴らした記録

新大阪から新神戸まで、トンネルが多いので霧が晴れてない。残念。


同じ道を避けた結果

このアプリで歩いたことがない道が可視化できるようになって、遠回りをする、わざわざ霧を消しに出かける、地下鉄を避ける、など並べてみたらデメリットしかなかった。
打ち合わせをリモートにせずに、わざわざ出かけるようになったのはメリットかもしれない。

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