特集 2023年3月14日

メールは○○メートル以内なら走って届けた方が速い

いきなりメールに勝ってしまうと気をつかう

ということで、実験としてはちょっと前提が違うということが分かってしまったのだが、メールには勝ちたいのでつづけることにした。

つづいて挑戦したのはことばさん。

先ほどのメールのタイムをふまえて、距離は50メートルを選択した。

高瀬:「おー、勝った!」

小学生のとき50メートル走が7.7秒だったということで、その期待どおりはじめて赤旗があがる前に紙をとどけることができた。

しかし、どうもリアクションが思っていた感じと違う。 

ことば:「えっ、嘘でしょ?」
ガンジー:「あっ、今きた」
ことば:「えっ!?」

同じく50メートルで挑戦したガンジーさんも、 

ガンジー:「ほんと!?」

さっき負けた僕からすれば、この勝ちはさぞ嬉しかろうと思うのだけど、どうも2人とも勝ったことを信じられてないようなのだ。

腕があがったのでガッツポーズするのかと思ったら、頭をかいていた。

いったいどういう気持ちなのだろうか。

メールvsダッシュ_39_2.jpg
なんかうれしいっていうより、勝っちゃったけど大丈夫!?っていう感じで。 
メールvsダッシュ_40_2.jpg
うん。絶対メールの方が速いと思ってたから、いざ勝ちそうってなると不安になったよね。
メールvsダッシュ_39_2.jpg
私ゴール直前でちょっとスピード落としたもん。
メールvsダッシュ_40_2.jpg
送信ボタン押せてなかったかな?って思ったりね。
メールvsダッシュ_39_2.jpg
分かる!もう1回走りなおしだなって思ってた。

どんなに遠い場所でもすぐメッセージを届けてくれるメール。そのすごさを知っているからか、まさか自分が勝つわけないとめちゃくちゃ気をつかっていた。

先ほど、人間に勝ったメールは「ただ仕事をしてるだけ」と言っていたが、人間はITに勝つと気をつかってしまうようだ。

これが、ITにはない人間らしさということなのだろう。

「気ぃつかったよね〜」と、飲み会でえらい人が帰ったあとみたいな会話になっていた。
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負けたままでは終われない

一方、そんな2人の話を唇をかみながら聞いていたのはピロさん。

勝った2人は「負けてシンプルに悔しいって思えたほうが走りがいがある」とまで言っていたが、実際に負けるとそんな広い心では受けとめられない。

最初の70メートルから距離をちぢめて、60メートルで再チャレンジすることにした。

どうしても勝ちたいピロさんは、勝者は何でメールを送っていたかを聞いてGメールアプリをダウンロードし、
すこしでもデータ量が多くなるように本文も長くして、
スタートのしかたまで教わっていた。

するとその執念がみのり、 

みごと勝利!
「今年に入っていちばんうれしい!」
ちなみに後から知ったのだけど、Gメールは送信とり消しのための時間がデフォルトで5秒設定されている勝ちやすい相手だった。勝者2人のアドバイスが的確すぎる。

そして最後に私。

このまま1人だけ勝てずに終わってしまうとメールとの間にわだかまりが残り、翌日からの仕事に支障がでてしまいそうだ。

なんとしても勝って終わりたい。

自然とゴールをにらみつけながら移動していた
たのむ!
いけそう!
高瀬:「うわっ、これどっち?」
ことば:「あれだ、ビデオ判定だ」
どう?どう??
ギリギリ勝ってる!
「っしゃ〜!」

思わず、スポーツやゲームで勝ったときみたいなよっしゃ!が出ていた。仕事をしていてこんなに喜ぶことがあるだろうか。それぐらいうれしい。

社会人3年目ぐらいのころ、仕事って区切りのタイミングはたくさんあるのに、1個1個ちゃんと喜ばずすぐに流れていっちゃうよなと若々しく悩んでいたのを思いだした。

あのときの自分に教えてあげたい。
その悩み、メッセージの送信をメールに頼らず、走ってとどけにいけば解決だよと。

結論:メールは60メートルまでなら走って届けた方が速い
メールvsダッシュ_56.JPG
「これだけいい勝負ができたら負けて悔いなしだよ」と、メール側のコメントが高校球児みたいだった。

メールとの競走は盛りあがる

はじめは純粋な実験のつもりだったメールとの競走だが、実際にやってみると思わぬデッドヒートでかなり盛りあがった。

メールが速くなったり遅くなったりと運の要素もあるので、どれだけギリギリで勝てるかを競ったら楽しいと思う。

今後もし社内運動会をやることがあったら、競技としておすすめしたい

盛りあがってたくさん競走した結果、帰ってメールを開いたら果たし状だらけになっていた。

【番外編】SNS系のメッセージはどうなのか?

ちなみに今回は2023年版の実験ということで、メールだけじゃなくSNS系のメッセージ機能でも試してみた。

どれも10メートル先から走ってます
 

どれもメールよりはるかに速く、その中でも特にFacebookのメッセンジャーはほぼ1秒という結果だった。

すぐにできるということを「秒で」という言い方がある。

できる社会人であれば有言実行も大事なこと。今後もし秒で連絡したい場合は、Facebookメッセンジャーを使おう。

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