映画のチラシカルタで遊ぼう

 

カルタで遊ぼう

ゲームとして成立するのか一抹の不安を抱えつつ、とりあえず遊んでみることにした。カルタは最低３人以上いないと成立しない。

編集部の林さんと石川さんがアトリエに来てくれたので、一緒にやってもらうことになった。 担当編集の石川さんには事前に説明しているが、林さんには「一緒にカルタをしてください！」とだけ伝えてある。

簡単に説明し、私が読み上げる係で、林さん、石川さんの二人で戦ってもらうことになった。 

部屋のものをどけてスペースを確保し、チラシを広げる。

ゲームが成立するかは、読む文章選びにかかっている。チラシを読む練習しておけばよかったけど、時すでに遅し。ぶっつけ本番で頑張ろう。

対戦開始 

とりもち：あのロングセラーが、奇跡的なキャストでついに映画化 。昭和から平成へ、日本の真ん中で

林さん：はい！東京タワー！

とりもち：どこでわかったんですか？？

林さん：ロングベストセラーのところで

石川さん：あ〜そうか〜

 

意外とすぐに取ってくれた！！あらすじではなく、ロングセラーの部分が大ヒントに。……チラシカルタ、いけるぞ！！

 

とりもち：次行きます！海、山、太陽、自然の光と音のなか、きらきらと今を生きるゆったりとした時の流れが体の中に入り込み、不思議な優しさと幸福感があふれる、あたたかな永遠の感動作。

林さん：すごい漠然としたこと言ってますね

石川さん：何にでも言えることだなぁ。海、山……これ？

石川さん：写真に海と山、自然っぽい感じがあったので。

 

海と山なんて全ての映画に出てきそうだけど、『天然コケッコー』はチラシで全面に自然を押し出している。観察力が鍛えられそう。

お手つきもある

やはり普通のカルタよりお手つきの数は多い。

とりもち：アカデミー賞なんと３連覇の大スター、うわさのふたりがやってきた！

とりもち：粘土で出来たわずか15センチ程の登場人物……

石川さん：これ？ウォレスとグルミット？

とりもち：正解です！！

石川さん：最初「大スター」って言ってなかった？これアニメですよね？

とりもち：ウォレスとグルミットがスターってことです。

林さん：え！？そういうこと？

二人とも納得いってない様子だったけど、裏には「大スター」って書いてあります。

似てるチラシも惑わせる

とりもち：街はずれの老廃化した高層ビルのエレベーターが突然急降下し始めた！燃え盛るエレベーター……

石川さん：『CUBE2』もビジュアルがエレベーターっぽかったので迷いました。

とりもち：映画観たことあるんですか？

石川さん：いや、両方とも観たことないです。

 

観てなくても成立する、映画チラシカルタ。内容を知らなくても、その場の観察力だけで分かるところが良い。

でもやはり好きな映画だと、内容を深く知っている分有利ではあるようだ。

1枚1枚がでかいので、遠い場所は取りにくいと言うことも分かった。座る位置で結構左右されるので、瞬発力も必要だ。

取る側も味わいたい

自分でもカルタを取ってみたい。読み手を石川さんにお願いして、私も参戦することにした。

石川さん：不景気も、世紀末も、日頃のうっぷんも吹き飛ばす、一生楽しい夢の１ページ。ウルトラハッピーな奇跡の極楽映画……

林さん：はい！

 

「ムトゥ 踊るマハラジャ」を取る林さん。

林さん「なんか楽しそうだから」

とりもち「え！？そんなフワッとした雰囲気だけで取ったんですか！」

自分で選出したカルタだが、全然分からない。知らない映画の場合は、確証が得られなくても、なんとなくの雰囲気で取る技術が求められるということが分かった。フワッとした早押し問題である。

 

石川さん：… …生きる。

林さん：はい！え、取っちゃっていいんですか。

石川さん：いや、それ「生きろ」です。

林さん：え！？違うの！？

 

まさかの有名すぎるキャッチコピーに惑わされることに。私も一瞬取ろうとしてしまった。映画知識が邪魔をした瞬間である。

 

 

石川さん：じゃあ読みます！「風の谷のナウシカ」から13年

幼少期、ジブリの金曜ロードショーを欠かさず見ていたおかげか、みんながマークしていた「もののけ姫」を瞬発力で無事ゲットできたのであった。

映画館に行けば、いつでも無料でもらえるものだし、準備も裏面をコピーするだけなので簡単だ。気軽に遊べるカルタである。

でも、やはり個人的には五十音揃えたい気持ちがあるので、「ぬ」「を」「ん」から始まる映画タイトルのチラシがあったら、私に教えてください。

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