ダメージジーンズは寒い
久しくダメージジーンズを履いていない。理由は寒いからだ。
防寒のために中にタイツを履くと「寒いなら穴が開いてないないジーンズ履きなよ」と言われる。それに、洗濯のとき「これ以上ダメージを与えてはいけない」という気遣いも必要だ。
でも「ダメージの絵」だったらどうだろう。穴が開いてないからあったかいし、洗濯の気遣いもそこまで必要ない。
全てを解決するダメージの絵ジーンズを作ることにした。
ダメージの絵を描く
ダメージの絵を描くために、ノーダメージジーンズを買ってきた。
こちらのまっさらなジーンズにダメージ加工風の絵を描いていこう。
ほふく前進で移動してきたみたいな、ボロッボロのダメージジーンズにも憧れはある。でも私の画力で描けるかという問題もあるので、バランスの良い程々のダメージを目指したい。
布だと絵の具が染み込んでしまって描きづらいが、ちょっとはみ出てもダメージの範囲を広げればいいだけなので、気負わず描いていこう。まずは破れているところから見える地肌の部分を塗っていく。
想像上の自分の肌の色と、実際の肌の色が違いすぎる。
いつも顔に塗っている化粧品の感覚で色を作ると全然違う。化粧は伸ばしながら塗るので地肌に馴染むが、絵の具だと違和感が……!!もっと暗い色を混ぜないとだめだ。
何色を足してもどれも違う気がして、どんどん濁っていく……!全然使えない謎の色を生み出し続けてしまった。
横糸を描く
肌の色で迷走してしまったが、どうせ上からジーンズの横糸を描くのであまり見えないことに気づいた。横糸で誤魔化そう。
一度色を塗った場所の上から描くと、絵の具が染み込んでいかないので塗りやすい!!横糸の細かい影も描ける!!
薄目で見たらダメージ加工に見える!!私的にはこれで完成のつもりだったが、おしゃれな友人に写真を送ると「ダメージジーンズにしてはキレイすぎる」と言われた。もう少し裾をほつれさせたり、太ももからすねにかけて色褪せた感じにしたらとアドバイスをもらった。なるほど……!!
ダメージ追加
アドバイス通り、裾のダメージを追加することに。
子どもの頃、こういう裾ダメージがかっこいいと思ってひきずってたら親に怒られたな〜。今思えば絵で描けばよかったな。
ジーンズの色褪せた感じは、固めのハケにちょっとだけ絵の具をつけて、水を使わずに擦り付けていく。肌の色で失敗して生み出した謎の色たちが、まさかのここで再登場。
失敗して作りすぎた絵の具がここで役立って良かった。ハケでうまく淡い色が塗れるか心配だったが、ちょっと絵の具をつけすぎてしまっても、ダメージ加工と言われればそこまで気にならない。
友人のアドバイスのおかげで、かなり良いダメージの絵が完成した。

