ナマズの骨と身を分ける
スープが煮詰まってきたらナマズを取り出し、その身の部分だけを手作業で集めておく。


この骨は捨てずに、すり鉢でよくつぶして、タマネギの茹で汁と合わせて、濾してスープへと入れる。骨から出る甘味が味の決め手らしい。
ここでも石のすり鉢を使うべきなのだが、日本式のすり鉢とすりこぎしかなかったので、ほとんど骨が崩れなかった。今度どこかで見かけたら、石のすり鉢セットを買ってしまいそうだ。しかも大きいやつを。




ナギナタナマズをスープに溶かす
この次の工程も実に興味深い。すり身にしておいたナギナタナマズ代わりのウツボのうち、半分をほぐしながらスープに加えるのだ。
コンソメや中華スープを作るときに、挽肉を加えることでスープの味を強くするのと似た技法である。
この後はもう濾さないので、加熱されたすり身の食感がスープのアクセントとしても生きてくるのだろう。

さらに顆粒だし、下茹でしたタマネギ、塩を加えると書かれているが、顆粒出汁の種類の指定は特にない。
ほんだしを使うとナマズ風味がカツオ風味になってしまうので、少し迷って鶏がらスープの素を控えめに入れてみた。

ここに加えるのが、例の乾煎りして洗った小麦粉である。レシピの写真だと味噌くらいの硬さだが、私が用意したのだゴマドレッシングくらい柔らかい。
やっぱりなにかが間違っていたんだろうなと思いつつ、鍋に流し込んでいく。

ナマズの身もスープに加える
次の工程もまた興味深い。加熱した油にターメリックを入れて、ニンニク、ショウガ、レモングラスのみじん切りを炒めて、そこで煮込んでほぐしたナマズの身を炒めて、それをスープに加えるのだ。
すり身にしただけのナギナタナマズ(ウツボだけど)と、煮て炒めたナマズという二種類のナマズをスープに加えるというダブルナマズ製法。手間の掛け方がすごい。



入れるのはナマズだけではない。ここでアヒルの茹で卵を細切りにして、スープに加えるのだ。卵の半分はトッピング用に残しておく。スープの具とトッピングの両方に茹で卵を使うというのがおもしろい。
アヒルの卵はニワトリの卵で代用した。
