偶然出会うっていうのがよかった
いつも使っているマグカップに茶しぶが付いている。
落とさなきゃなーと思うのだけど、マグカップの茶しぶを落とす作業は、僕の中で優先順位が低い。レシートの整理とかまな板の除菌とかしているうちに一日が終わる。
そんな中、ある日コーヒーを飲もうとしたら切らしていて、仕方がないのでココアを飲んだ。
飲み終わったのでマグカップを洗う。溶け切らなかったココアの粉が付いているのでスポンジでこすって洗う。すると気になっていた茶しぶも一緒に落ちていた。
調べると、茶しぶは重曹でつけ置き洗いをすると落ちたり、塩や歯磨き粉で研磨するようにして落とせるらしい。多分これは後者の方法だ。残ったココアの粉が研磨剤になって茶しぶを落としてくれたのだと思う。
こういう暮らしの技みたいなものに疎い性格なのだが、偶然出会ってしまうとすごいトキメキがある。好きだ!
別のものでも試した
偶然の出会いの後、再現性があるか確かめるためにもう一つのマグカップでもココアを飲み、スポンジで洗った。冒頭から載せているマグカップの写真がそれである。
茶しぶの落とし方って色々あるようだが、この洗い方の良いところはココアを飲めるところである。調べた限り飲み食いができるコップの洗い方はこれだけだった。
今まで「茶しぶ落とさなきゃいけないからマグカップ洗おうかなー」だったものが「ココア飲もうかな、ついでに茶しぶも落ちるし」となる。ハードルが下がるのだ。
いや、おいしいものが飲めるというのはハードルですらない。僕のレーンだけ、ハードルが撤去されてパンがぶら下がっているのだ。一人パン食い競争だ。
紅茶や緑茶を淹れるポット。
いつも茶しぶと目が合うたびにほんの少しだけ暗い気持ちになっていた。これからはそれがないのだと思うとすごく清々しい。
そしてまた茶しぶを見つけてしまっても「ココアでも飲もうかな」と思えばいい。家事が減ったのだ。