物凄い達成感と疲労感
三徳山の投入堂は、かの姫路城天守や法隆寺の主要建造物と同様、国宝に指定されている。日本全国に国宝は数多くあれど、投入堂はその中で最も拝観が大変な国宝建築に違いない。
ちなみに下りの登山道もまた上り同様にきつかった。特に難所で下を見なければいけない分、下りの方が怖い。本堂に戻った時には、すっかり気力と体力を消耗し切って灰になっていた。
いよいよ三徳山登山道の終点近く。
この辺りは切り立った崖が連なっており、その崖の下にはいくつかの古いお堂が鎮座している。いかにも最深部という雰囲気である。ゲームなら間違いなくボスがいる。
これらの建築群を通り過ぎ、そしてついに登山道終点の切り立った崖へと到達。投入堂がその姿を現した。
ご覧の通り、投入堂はありえない位置に建てられているお堂である。断崖絶壁の中腹に、まるではめ込まれたかのように微妙なバランスで立っているのだ。
ちなみに登山道の終点と投入堂との間には深い谷によって隔たれており、投入堂にはこれ以上近づくことはできない(近づこうとして転落死した人もいるらしい)。
投入堂が建てられた時代は、建築様式や木材の年代測定から平安時代であることが分かっているが、そんな昔の時代、こんなワケの分からない場所にどのようにしてお堂を建てたのかという事は、いまだに分かっていないらしい。
伝説では、前述の修験道の開祖である役小角が、法力を使ってお堂を「えいやっ」と崖のくぼみに投げ入れたということになっている。投入堂という名もそれから付いた名前だそうだ。
……まぁ、その辺りの真偽は別にどうでも良いだろう。不思議なものは不思議、ということで。
三徳山の投入堂は、かの姫路城天守や法隆寺の主要建造物と同様、国宝に指定されている。日本全国に国宝は数多くあれど、投入堂はその中で最も拝観が大変な国宝建築に違いない。
ちなみに下りの登山道もまた上り同様にきつかった。特に難所で下を見なければいけない分、下りの方が怖い。本堂に戻った時には、すっかり気力と体力を消耗し切って灰になっていた。
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