東京ディズニーランド駅は东京迪士尼乐园站
ディズニーは音訳で迪士尼(dísīní)と書くそうだ。
みなれぬ字面だなと思ってしまうも、日本語だってもともとは漢字を借りて書かれていたのだ。
仮名ができるまでは同じことをしていたと思うと感慨深い。
昔、日本史の入試問題(過去問かも)で「獲加多支鹵(ワカタケル)大王」の漢字を書かされたこと、そして書けなかったことは忘れません。
なんとなくわかるようでわからない横文字、ゲートウェイ。Wikipediaを見ると「コンピュータネットワークをプロトコルの異なるネットワークと接続するためのネットワークノードである」とのこと。やっぱりわからない。
まぁたしかに、下手に音訳や意訳するよりも、Gatewayの方が伝わりそうだな。
このパターンは他にもあった。
令和元年に改称した南町田グランベリーパーク駅も、「南町田Grandberry Park站」。
同じ東急田園都市線のたまプラーザ駅(1966年開業)は「多摩广场站」なので、令和の新流行なのだろう。
なお、このタイプで謎だったのは千葉都市モノレールのみつわ台駅。ふつうひらがなの駅名は漢字に直されるのだが(ex.つつじヶ丘駅=杜鹃丘站、おもちゃのまち駅=玩具町站)、みつわ台だけはMitsuwa台。ひらがなにこだわりがあるのだろうか。
ちなみに東京タワーは东京塔もしくは东京鐵塔というらしい。
簡体字で書くと東京は东京(Dōngjīng)。中国の古都っぽいというか、ひと文字違うだけで見知らぬ場所のように感じるのがおもしろい。
個人的にこれが功を奏しているなと思ったのは、後楽園駅だ。
急に北京にある圆明园や颐和园みたいな、皇帝の庭っぽい雰囲気がでてくる。
もともと円月橋や西湖など中国の名勝をモチーフにして作っているので、わりと本望かもしれない。
簡体字になるとガラッと雰囲気が変わるものといえば、渋谷もそうだ。
渋谷くらいになると、字面に街のカルチャーイメージが染みついてしまっている。
けど、もともとは渋い谷なのだ。
しかめっつらの仙人がいそうなイメージ。
華やかさとはかけ離れた地名である。
「渋」は繁体字(旧字)で「澀」。もともとは水がうまく流れない、滞っているイメージの漢字なのだそうだ。
漢字は表意文字だけど、ちょっと字面が変わるだけで印象が変わってしまうのは面白いな。
ほかにも京王線に多磨霊園という駅があるけど、簡体字で書くと「多磨灵园」。霊という字は繁体字(旧字)で靈。雨ごいする巫女を表すそうだが、簡体字だと火が入って逆の印象になる。今は火葬だから合っている気もする。
最後に、中国語の路線図を眺めていたら、板橋区にまさかの政府の文字が。
そうか、日本では国家のみが政府で、自治体は庁や役所をつかうけど、中国は中央政府・人民政府・市政府といった感じで地方まで政府なのだ。
政治体制の違いもあるのかも。
ハングルは勉強しないとわからないけど、中国語(漢字)は何となくわかったりわからなかったりする。
だからこそ、おかしみが生まれるのだろう。
ディズニーは音訳で迪士尼(dísīní)と書くそうだ。
みなれぬ字面だなと思ってしまうも、日本語だってもともとは漢字を借りて書かれていたのだ。
仮名ができるまでは同じことをしていたと思うと感慨深い。
昔、日本史の入試問題(過去問かも)で「獲加多支鹵(ワカタケル)大王」の漢字を書かされたこと、そして書けなかったことは忘れません。
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