はじめに
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ライターに地元のうまいものを紹介してもらうコーナーが終了しまして、昔からずっとある店を紹介してもらいます。4回目は地主恵亮さんからです。
ブレイク!分厚いサンドイッチはいわき市にある
上京してしばらくして生まれ育った街に戻ると、今まで気づかなかったことが心を捉える。このお店子供の頃からあるよな、と。懐かしさと暇にまかせてドアを開けそのお店に入る。あの頃のままだ、と写真の世界に迷い込んだような錯覚に陥る。
それだけではない。昔からあるお店を最近知ることもある。昔からあるので、そのお店を知る人の母数は海岸のたどり着く漂砂のように増え、そのお店を知るタイミングも人それぞれになる。今回紹介するお店はこっちだ。最近知ったずっとある店だ。
ブレイクは1970年代に創業した喫茶店。今となってはもう随分と昔にできた喫茶店だ。福島県のいわき市に二店舗あるようだけれど、私が訪れるのはいわき駅から歩いてすぐの「ブレイク平本店」となる。
今年になってから福島県の浪江によく行くようになった。9月からは月に1回ほど訪れている。東京駅から電車で行くのだけれど、浪江駅に一本で行ける特急に乗れなければ、いわき市で乗り換えとなり、多くの場合、1時間ほどの待ち時間が発生する。
その時間に食事をしようと調べた結果、出会ったのが「ブレイク」だった。今年知ったのだ。でも先述の通り歴史は古く、ずっとある店だった。そして、このお店が私の心を掴んだ。鷲掴みにした。抜け出すことができないほど強く。
ブレイクは喫茶店なのでピザやトースト、サンドイッチなどの軽食がある。ただ軽食なのか、と疑問を持つ。理由は単純で大きいからだ。とても大きい。「軽食」ではない、「重食」と呼びたい(重食は本来別の意味ですが、このお店では純粋に大きいからそう呼びたいのです)。
もちろん美味しい。特に私は「ミックスグリルサンドウィッチ」が好きで、必ず食べている。食べにくさはすごい。具がたっぷりなので食べているとパンとパンの間からめちゃくちゃ出てくるのだ。ただそれは幸せが溢れ出てきていると私は解釈している。
パフェも美味しい。ミックスグリルサンドウィッチだけでお腹がいっぱいになるので、誰かと行った時だけパフェを頼みシェアして食べることにしている。一人ではミックスグリルサンドウィッチとパフェは無理なのだ。それほどに美味しくボリュームがある軽食を出す喫茶店、それが「ブレイク」ということになる。
詳しくは知らないので、この場所にずっとある店なのか私はわからない。お店は新しく昔からあるとは思わないかもしれない。しかし、創業が1970年代らしいのでずっとはあるのだ。そして、訪れるとずっとある店であることが頷けれる。大きくて美味しいから。それが脳内に楔のように打ち込まれる。幸せな楔だ。また食べたい、何度でも食べたいとなるのだ。これからもずっとあって欲しい店だ。
終わって解説です
手の大きさから推測するとかなり量の多いサンドイッチですね。これに加えてデザートのパフェは食べられないでしょう。誰か一緒に行ってシェアして食べたい!
サンドイッチはホットサンドになっているところがいいですね。
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