いつも言うことばを見直すとたのしい
候補を洗い出している間「いつもなに喋ってるっけ…」とふしぎな気持ちになった。会話は条件反射である。ほぼ無意識で言ってることも多い。選ぶ言葉で人となりがなんとなくでる。だから動画を見ると人柄の印象が変わったりするのか…と謎の納得をした。
ぜひ皆さんもよい言い換え、よい選択肢をみつけたら是非教えてください。
最近、飲み会で「乾杯〜」のあと「このかけ声って乾杯しかパターンがないのか?」という話になった。 これまでなにも考えず、乾杯乾杯と言ってきたのだ。
無意識に言ってしまう割に、違和感のあるフレーズは他にもあった「お疲れ様です」がその代表である。 もしかしたらもっとたのしい言い方ができるのではないか? いろんなフレーズの代案を考える会をやりました。
まずは、なにも考えずに言ってしまい、代案を考えてみたいセリフを集めていく。
「お疲れ様」「乾杯」はその筆頭である。友人たちと考えていくことにした。
「一瞬いいですか?とか言ってしまいますね」
「言う!なにが一瞬なんだろうたしかに」
全員吐き出したところで、もっとよくしたいものについて考えていく。
全員でコップをカチンとやる行為自体はたのしい。飲み会のスタートが明確にわかるのもよい。ただ他の選択肢もほしい。
「はじまる感じがあればいいんですよね」
「飲み会!開始ー!はどうですか」
「"カンパーイ"の4文字のおもしろさには勝てなさそう」
「わかった、5・4・3・2・1・0 はどうですか?」
明るくてよい選択肢ではあるが「カンパーイ!」のカラッとした感じには全然至れない。あと長い。
ほかに「ジャジャーン!」も試したが、やはり乾杯の潔さには勝てなかった。
しかし次回の飲み会から、私たちは3つの選択肢からかけ声を選べるのだ。それだけでなんだかよい気分になる。謎の勢いをつけたい時にカウントダウンはおすすめである。
仕事ですれ違うときなど、問答無用でつかえて便利だ。ただ「?」となる時もある。
「朝とか職場で難しいですね。おはようでもいいけど…」
「ねぎらいの意味がなくなりますもんね」
「うーん…朝…なんといえば…」
朝からねぎらう必要はないならば、元気付ける方向でいけばいいのだ。ハブアナイスデイ的な前向きさがあってよい。やや明るすぎる説はあるが、後ろ向きな感じは消えた。
友人との別れ際に「お疲れさま」と言いたくないという話にもなり、その場合は「またね!」と手を振ろうという話になった。また選択肢が増える。すごい。得した気分になってくる。
あいさつや近場のモヤモヤを考えたあと「言いたいけど言い回しが自分に合わず言えないフレーズがある」と盛り上がった。
たとえば
気の知れた仲間とたのしいよ、と人にいいたいがいつメンとは言えない。もっと若者が使う言葉な気がする。どうしたらいいか。
「新鮮味のないメンバーで集まってます?」
「自分で新鮮味がないって言うのあざといのかも」
「いつメンって、自分がそこにいないと弾かれてる感じがさみしいですよね」
「わかる! あ、私いつメンではないんだ…って」
「あーじゃあ『誘ったらくる人たちで集まりました』は?」
あまりこういうことを書かなければいい、という話にもなったが「いつメン」よりは言いやすくなった。
他にもかんがえたのは
などがあがった。普段言いにくい言い回しも、使わないのではなく気軽に変えればいいんだ!という発見があった。
候補を洗い出している間「いつもなに喋ってるっけ…」とふしぎな気持ちになった。会話は条件反射である。ほぼ無意識で言ってることも多い。選ぶ言葉で人となりがなんとなくでる。だから動画を見ると人柄の印象が変わったりするのか…と謎の納得をした。
ぜひ皆さんもよい言い換え、よい選択肢をみつけたら是非教えてください。
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