特集 2019年12月12日

「お疲れ様」はもっといい言い方あるんじゃないかの会

最近、飲み会で「乾杯〜」のあと「このかけ声って乾杯しかパターンがないのか?」という話になった。 これまでなにも考えず、乾杯乾杯と言ってきたのだ。

無意識に言ってしまう割に、違和感のあるフレーズは他にもあった「お疲れ様です」がその代表である。 もしかしたらもっとたのしい言い方ができるのではないか? いろんなフレーズの代案を考える会をやりました。

1990年沖縄生まれ。営業日のお昼休みに(ほぼ)毎日更新する「今日の休憩」というブログを運営しています。

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「無意識にいってしまうセリフ」を集める

まずは、なにも考えずに言ってしまい、代案を考えてみたいセリフを集めていく。

「お疲れ様」「乾杯」はその筆頭である。友人たちと考えていくことにした。

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「わー結構あるな」友人の永井千晴さんだ。「お疲れっていう言葉に違和感ある?」と聞いたら「朝言われると え? ってときあります」と返ってきたので呼んだ。
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もう1人の参加者はフロクロさん。「七五調の言い回しを500個集めました」と嬉しそうに報告してきたので呼んだ。「乾杯って照れるのでずっと言わないようにしていた」という。適任だ。
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ふせんに日常言ってしまうことばを書いていく。

 「一瞬いいですか?とか言ってしまいますね」

「言う!なにが一瞬なんだろうたしかに」

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「一瞬でもないのに、一瞬いいですかって言ってる…なぜなんだ…」よく考えると違和感のあることばばっかり言っているような気がしてどんよりしてきた。
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「気軽にご連絡ください」「後で読む」「駄文失礼しました」など、言ってしまう or 良く聞くがもっとよくできたらいいのに…という言葉がたまっていく。
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 もっとよい言い方を考えるの会

全員吐き出したところで、もっとよくしたいものについて考えていく。

乾杯!
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まずはこれです。「乾杯」
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「言いやすいし便利なんだけど、そんなに毎回それじゃなくていいんじゃないかって思ったら止まらなくなったんですよ」

全員でコップをカチンとやる行為自体はたのしい。飲み会のスタートが明確にわかるのもよい。ただ他の選択肢もほしい。

「はじまる感じがあればいいんですよね」

「飲み会!開始ー!はどうですか」

「"カンパーイ"の4文字のおもしろさには勝てなさそう」

「わかった、5・4・3・2・1・0 はどうですか?」

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「それははじまるしかない」「カウントダウンではじめればよかったのか」とても明るい代案がでた。早速やってみる。
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「ではみなさん きょうはお集まりいただきありがとうございます!いきますよせーの」「ごー!よん!さん!にー!いち!」
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「ゼロー!」
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ゼロまで数えたのに何も起こらず、ただ水を飲んだので笑ってしまった。ただすごくはじまった。めちゃくちゃはじまったなという気持ちである。

明るくてよい選択肢ではあるが「カンパーイ!」のカラッとした感じには全然至れない。あと長い。

ほかに「ジャジャーン!」も試したが、やはり乾杯の潔さには勝てなかった。

しかし次回の飲み会から、私たちは3つの選択肢からかけ声を選べるのだ。それだけでなんだかよい気分になる。謎の勢いをつけたい時にカウントダウンはおすすめである。

お疲れ様です
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「お疲れ様です」だ。今日の目的といっても過言ではない。

 仕事ですれ違うときなど、問答無用でつかえて便利だ。ただ「?」となる時もある。

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「仕事終わりは全然いいですよね」「朝やあまり頑張ってない時はひっかかる」「疲れてることにされてしまい、申し訳ない時がある」わかる〜の応酬が続く。
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「お疲れさま」を整理したのがこちら。右側の「お疲れさま」じゃなくてもいい時に何を言えるかを考える。

「朝とか職場で難しいですね。おはようでもいいけど…」

「ねぎらいの意味がなくなりますもんね」

「うーん…朝…なんといえば…」

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「"おつかれ"が使えないと朝のあいさつもできないのか」「失ってはじめて気がついた」いきなりへこんでしまった。使い勝手がいいから流行ったのだ。ただ朝にいうには少し後ろ向きすぎる気もする。
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「あっわかりました! "おはようございます!最高の1日にしましょう!"はどうですか?」またすごく明るい案がきた。「めちゃくちゃ元気になる」「いきなり非日常感でていい」

 朝からねぎらう必要はないならば、元気付ける方向でいけばいいのだ。ハブアナイスデイ的な前向きさがあってよい。やや明るすぎる説はあるが、後ろ向きな感じは消えた。

友人との別れ際に「お疲れさま」と言いたくないという話にもなり、その場合は「またね!」と手を振ろうという話になった。また選択肢が増える。すごい。得した気分になってくる。

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本当は言いたいけど言えないものをよくする

あいさつや近場のモヤモヤを考えたあと「言いたいけど言い回しが自分に合わず言えないフレーズがある」と盛り上がった。

たとえば

いつメン
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「いつメン」だ。ここ5年ぐらいで出てきた言葉だろうか。「いつも会う仲良しのメンバー」を刺す言葉である。仲良い人で写真を撮り、アップする時に「いつメン」とかつけた投稿をよく見る。
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「たしかに毎回集まる人はいなくもなく、人にそれをアピールしたい時があるけど『いつメン』とは決して言えない」「わかる言えるひと羨ましい」「でも言えない」「わかる」

気の知れた仲間とたのしいよ、と人にいいたいがいつメンとは言えない。もっと若者が使う言葉な気がする。どうしたらいいか。

「新鮮味のないメンバーで集まってます?」

「自分で新鮮味がないって言うのあざといのかも」

「いつメンって、自分がそこにいないと弾かれてる感じがさみしいですよね」

「わかる! あ、私いつメンではないんだ…って」

「あーじゃあ『誘ったらくる人たちで集まりました』は?」

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「あーーちょっと意識が下がっていいかもしれないですね」「呼ばれなかった人は忙しそうだった、というだけですしね」

あまりこういうことを書かなければいい、という話にもなったが「いつメン」よりは言いやすくなった。

他にもかんがえたのは

寝てない(本調子ではないと伝えたい)
→「きょうMP枯渇してるからだめだ」
→「1日の配分を間違えて元気がない」
→「きょう脳みそががんばれてない」

お気軽にご連絡ください(もっと圧をさげたい)
→「メッセでも電話でもいつでも連絡くださーい!」

駄文失礼しました(長文に自信がないので謝りたいがもっとさっぱりいいたい)
→ 「ご静読いただきありがとうございました」
→「長文にお付き合いいただきありがとうございました」

などがあがった。普段言いにくい言い回しも、使わないのではなく気軽に変えればいいんだ!という発見があった。


いつも言うことばを見直すとたのしい

候補を洗い出している間「いつもなに喋ってるっけ…」とふしぎな気持ちになった。会話は条件反射である。ほぼ無意識で言ってることも多い。選ぶ言葉で人となりがなんとなくでる。だから動画を見ると人柄の印象が変わったりするのか…と謎の納得をした。

ぜひ皆さんもよい言い換え、よい選択肢をみつけたら是非教えてください。

 

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