使い途の分からない虹色鉛筆、実は塗り絵に最適なツールだった
へえ!とかなり強めに感心したのが、「ぬりえーじゅ」ブースだ。
こちらはグラフィックデザイナーの杉江さんという方が考案した塗り絵なんだけど、マーブル芯のレインボー色鉛筆を使うのが大きなポイントとなる。
複数の色が混じり合ったマーブル芯の色鉛筆は、サーっと塗り広げると様々な色が出てくるので、「わーキレイ」ってなるんだけど……正直、それ以上の使い途がない。
100均にも売ってたりするし、ちょっと物珍しいから子どもは欲しがるんだけど、しかし速攻で飽きてポイされてしまうようなものなのである。
しかし、そのマーブル芯色鉛筆が映えるように計算された絵柄(=ぬりえーじゅ)に対して使うと、何も考えずササーッと塗るだけでも美しく虹色に仕上がってしまうというわけ。
うーん、これは見事なアイデア勝ちだと思う。
人気の脱力系「文字のしおり」
ブースにずっとお客さんが途切れず、注目度高いなーと感じたのが、正文社印刷所ブースの「文字のしおり」だ。
こちらは木材パルプや綿を原料とした環境素材をレーザーで“文言”のかたちに切り抜き、しおりに仕立ててある。
で、この文言のチョイスが、「ここまで読んだ。」「明日はここから。」などいかにもしおりっぽいものから、「おそらくこのあたり。」「紙で指を切ると痛い。」などの脱力系まで、ほどよく取り揃えてあるのが上手い。
しおりとして使ってるところを想像しやすく、さらに軽くひとウケ取れる感じなので、気軽なプレゼントにも良さそうだ。
あと、ノベルティやグッズとしての発展性がかなり強そう。
実際、過去にはももいろクローバーZのライブツアーでグッズやプロ野球のチームグッズとしても採用されており、かなり人気だったとのこと。
文言のインパクト次第ではいくらでも跳ねそうだし、これも良いアイデアだ。
海外ブースがいっぱい!でも「日本語でどうぞ」は信じるな
実は今回のISOTは、今までと比べて大きな違いがある。
それが、海外出店ブースの多さ。なんせ今回は出展ブースの約94%が中国・韓国・台湾などの海外メーカーなのだ。単純に出展メーカー数からの算出なので、ブースの面積比率で言うともう少し減るんだけど。
とにかく、これは昨年から比べても、一気にめちゃくちゃ増えたな!という感じ。
そこで問題になってくるのが、取材のしづらさである。
というのも、ほとんどの海外ブースには「日本語OK」「日本語でどうぞ」といった貼り紙があるんだけど、それが凄まじくアテにならないのだ。
日本語を喋れる人がたまたまトイレに行ってたり、たまたまご飯を買いに行ってたり、たまたま別の商談に出ていたり、というケースは非常に多い。というか、そんなんばっかり。
なので、製品についてちゃんと話を聞きたい場合、スマホの通訳アプリが必須になってくるのである。うーん、なかなか大変。
カッターとメジャーは組み合わせて良いものか
ただ、それでもやっぱり面白いものがあちこちにあるので、話を聞かないわけにはいかないんだけど。
例えば台湾の刃物メーカーGKMのブースでは、こんなんのがポロッと置いてあったりして。
これは、円盤状のカッター刃を転がして布などを切る、いわゆるロータリーカッター。なかなか切れ味も良好だ。
なんだけど、明らかにロータリーカッターじゃない部分があるというか、ハッキリと不要なパーツが付いているようにも見える。
なので、対応してくれた女性に通訳アプリ経由でそう聞いてみると、彼女はニヤリと笑って本体後端からシャーッと細長い帯を引っ張り出して見せてくれた。
おお、メジャーだ。
なるほど、メジャーで採寸しつつ、ロータリーカッターで布を裁断する、という効率的な服飾系便利アイテムらしい。
本当にその組み合わせが便利なのか、いまひとつ判断できないんだけども。
ただ個人的には、もし自分が採寸されるとしたら、刃物が付いてないメジャーのほうが安心できていいなぁという気はする。