殴る側もスキルが必要
すべて撮り終えたあと、せっかくなので殴る側も体験した。
しかし、初めて瓶で人を殴るとあって狙いどころがつかめず、瓶を握りしめた拳で敵の頭を殴ってしまった。
殴る側に回っても結局は素人、そう簡単にはいかないようだ。
2度の試作を重ね、次はいよいよ本番を迎えたい。
本番は本物のガラス瓶に見えるようなもので行いたいと考えてたが、あいにく硬いものを切れる道具を持ち合わせていない。あと、硬すぎるとあらかじめ切ってあっても殴られた時たぶん結構痛い。
ガラス瓶に見えつつ、できるだけ柔らかい素材はないだろうか。
そこで思いついたのが、ラムネ瓶だ。
ラムネ瓶といっても本物の瓶ではなく、ペットボトル製の柔らかいラムネ瓶である。
はじめこのラムネ瓶に出会った時は「最近のラムネは瓶じゃなくなったのか…」となんとなく寂しい気持ちになったが、こんなところで活躍する日が来るとは思ってもみなかった。柔らかくいてくれてありがとう。
試作品と同じようにパーツを切り出し、貼り合わせていく。
試作品第2号でパーツを細かく増やすなどより瓶らしく見える工夫をしたが、そもそも本番用は瓶本体の大きさが2リットルペットボトルよりかなり小さくなったため、パーツ数は結局3つとなった。
復元に時間を割いた第2号の意味を問いたくなったが、記憶にそっと蓋をする。
なにはともあれ本番用ガラス瓶が完成。
アクション映画のようにパリーン!とガラス瓶が砕け散る画が撮れたら最高だ。
子どもの頃からの夢を実現する時がついに来た。
ジャッキーのようなかっこいいアクション俳優にはなれなかったが、わたしなりのアクションシーンをお届けしたい。
よーい、アクション!!!
はいカット!OK!
アクション映画のワンシーンの中でガラス瓶を使いたかったため、殺陣を含めお送りした。
肝心のガラス瓶は殴られた感触こそ相変わらず“バコーン”と鈍いものの、脳内で“パリーン”のSEに変換すればかなりそれらしくなった。
やはり本物のガラス瓶のようにバラバラに砕け散る画は撮れなかったが、殴られる役を身を持って体験でき、かなり満足だ。
そしてあらかじめ切ってあろうが、ペットボトルのような柔らかい素材だろうが、殴られるのは痛い。割るために作られた飴細工の瓶も、結局は痛いに違いない。
次にアクション映画でガラス瓶が頭に叩きつけられるシーンを観たら、きっと今までとは違う視点で見えるだろう。
あの派手なシーンの裏側には、地味な痛みが詰まっている
すべて撮り終えたあと、せっかくなので殴る側も体験した。
しかし、初めて瓶で人を殴るとあって狙いどころがつかめず、瓶を握りしめた拳で敵の頭を殴ってしまった。
殴る側に回っても結局は素人、そう簡単にはいかないようだ。
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