特集 2025年6月14日

超熟でできたビールを飲んだ

材料と成果物の写真です

超熟のミミでできたビールがあるというので、買って飲んでみた。

パンの香りがするのに喉ごしはビール。おもしろい体験だった。

1987年東京出身。会社員。ハンバーグやカレーやチキンライスなどが好物なので、舌が子供すぎやしないかと心配になるときがある。だがコーヒーはブラックでも飲める。動画インタビュー

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パンでできたビール

何かのキャンペーンでLINEの「友だち」になっていたパスコのアカウントからメッセージが来た。

「超熟」がお酒になった!?

と書いてあり、二度見したあとタップした。

ビールだそうだ。食パンの超熟を製造する時にカットする両端のミミを、モルトと一部置き換えて作ったビールが通販サイトで買えるらしい。

購入のページまで行き、いや、と思い留まりスマホを置いて少し上を向いて歩き、限定生産というワードを思い出して急いで戻り、購入してしまった。

よほど気持ちに余裕がないと企業からのLINEは開かないし、ましてやページを遷移して何かを買うなんてことはしない。それでも買ってしまったのは「パンでできたビール」という魅力的な言葉の組み合わせである。「お菓子の家」とか「タヌキが化けた茶釜」のような、童話の世界の不条理さがある。

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飲んでみよう

そうして忘れた頃、パンでできたビールが届いた。タヌキやお地蔵さんが持ってきそうだが、人間の宅配業者が届けてくれた。

これか…!
クラストとは、パンのミミのことだそうです。そう、クラフトビールと掛けているのだ

シンプルなラベルのデザインが限定品らしさを際立たせていてワクワクする。 

超熟と並べてみる

材料と成果物の写真とは思えないが、馴染んでいて収まりが良い。よし、飲んでみよう。 

明るい華やかな色
!!

口当たりの瞬間がパンだった。パンをはむっとした時の小麦の甘い香りがする。しかし口から喉に入っていくと「ジャジャーン!ビールでしたー!」と元気に弾けていく。一口目は戸惑ったが、慣れてくるとおもしろくてクセになる。小麦だし、味自体は白ビールに近いと思う。 

ビールが口に当たる瞬間、これだった

そして、予想通りパンに合う。ビールを飲んで感じた味の要素全てが、パンの味の要素と過不足なくちょうど噛み合って胃に落ちていった。

主にしょっぱいものを食べて「ビールに合うなー」とか思っていた僕にとっては、これも新鮮でおもしろかった。 

パンはたまごサンドにして、残り全部を飲んだ

最高に合う。それぞれの魅力が跳ね上がった。 

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ピザにも最高に合う

別の日に妻にも飲んでもらった。

ピザ食べながら

「パンでできたビールを飲もう」と言ったらポカンとしていたが、実物と同封されていたチラシを見せたら現実として受け入れてくれた。

飲んで「おもしろー…!」と言っていた。同じだ。「一瞬パンだよね」「甘い」「おもしろー」と言い合いながらビールを飲んでピザを食べた。合間に解説のチラシを何度も読んでいた。

もちろんピザにもすごく合う。

普段の食事は「おいしい」に焦点を絞って目指しがちだが「おもしろい」が前面に出てくるのも、とても良い。「へぇー」とか言っている間に満腹になった。  

編集部からのみどころを読む

編集部からのみどころ
食パンの「常熟」のミミがビールになったとLINE通知がきたそうですが、パスコのアカウントと友達になっているのが意外。
トルーさんはパンが好きなのでパンの記事が多く、「トルー+パン」の組み合わせの記事リストが増えました。(橋田)

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