ハンドスピナーを眺めるだけの人生
ハンドスピナーを回すと無心になれるが、手で回すときにそれが意識されてしまって無心にならないのではないか。
このハンドがあれば、眺めるだけで良いので本当に無心になりそうである。
窓際においてただ眺める生活をしたい。
今回の装置を作るにあたって、まずはハンドスピナーを手に入れる必要があった。
近所では大きいおもちゃ屋がないせいか、なかなか見つからず焦った。ブーム時は割りと見かけたと思ったが……。
比較検討のため2種類のハンドスピナーを買った。
2023年にハンドスピナーだけを2つも買う人間がいるのだろうか。
ドンキのレジ前で葛藤する深夜23時だった。
今回の装置は、大きく2つの処理に分かれている。
まずは1の部分から作っていこう。
ハンドスピナーを固定するため、早速分解する。
カバーを外すと中のベアリングがむき出しになる。これはこれでかっこいい。
固定用のネジが通るようにカバーに穴を空けた。
問題はどのようにハンドスピナーの回転を検知するかだが、フォトリフレクタというセンサーを使う。
この黒い部品がフォトリフレクタだ。
光の反射を検知することが出来るので、センサーにモノが被さっているかどうかが判定出来る。
つまり、上の画像のようにハンドスピナーがセンサーの上にある時とない時の区別が付けられる。
これにより、何回転しているかがわかるのだ。
わかりやすいようにリアルタイムにグラフ化してみるとこのようになる。
あーおもしろい pic.twitter.com/1B0ZQLFXNa
— 爲房新太朗 (@stamefusa) September 28, 2023
ハンドスピナーの回転が早いとグラフの山が急になり、回転が遅くなると山がなだらかになっていく。
原理はわかっていても、実際に作って動かしてみるとおもしろい。
これで回転を検知する部分は出来たので、次は本丸のハンド作りである。
こういったデッサン用の手も買ってみたのだが、ちょっとリアルすぎるというか、「手だな」という感じが強すぎた。
これに穴を空けたりネジを打ち込んだりするのを想像して、ひぇ~となった。ジョジョ4部の吉良吉影っぽさがないですか。
ということで自分で作っていく。手を手作りだ。これを言いたかっただけの節がある。
ステンレスのステーと針金で骨組みを作り、手袋を重ねる。
以前「ワイヤレスイヤホンで電話してもひとり言に見えない装置」という記事を書いたのだが、それと同じ方法を採用した。
サーボモーターというモーターに固定する。
最近は木で土台を作るのが色々便利だなということに気がついたので、木で固定している。木ブームが来ています。
ハンドスピナーもサーボモーターで動かせるようにした。
そうしないとハンドを元の位置に戻すときにぶつかってしまうからである。ハンドスピナーの往復ビンタは防ぎたい。
先ほどのフォトリフレクタも設置すれば完成だ。
動くところをもう一度載せておくので、ぼんやり眺めてもらえれば幸いである。
ハンドスピナーを回すと無心になれるが、手で回すときにそれが意識されてしまって無心にならないのではないか。
このハンドがあれば、眺めるだけで良いので本当に無心になりそうである。
窓際においてただ眺める生活をしたい。
10/14~15に開催されるDIYの祭典、Maker Faire Tokyoに出展します!記事で作った工作を展示します。
今回のハンドスピナー、そしてAIが賞状を作ってくれるシステムを出展します。なんでもない日常の行いを表彰してほしい方、ぜひお越しください。
2023年10月14日(土) 12:00~18:00(予定)
2023年10月15日(日) 10:00~17:00(予定)
※入場は終了の30分前まで
※入場にはチケットが必要です。当日まで購入が可能。チケットはこちらから
<もどる | ▽デイリーポータルZトップへ | |
▲デイリーポータルZトップへ | バックナンバーいちらんへ |