「アーティチョーク」という植物をご存じだろうか。
日本ではまだ馴染みのない食材だが、このアーティチョークを使ってつくられたリキュールがある。
それが、こちら。
大きめの酒屋や、輸入食品を取り扱うスーパーでもたまに見かけるため、もしかしたら生のアーティチョークよりも探しやすいかもしれない。13のハーブと植物を浸漬して造られた、甘苦いリキュールだ。
販売元はCAMPARI GROUPだが、公式HPが悪い夢みたいで面白いから一度眺めてみてほしい。
"私は人生における奇妙なもののひとつ、たとえばSNSで見る猫や、冬の街路を歩く子犬が着ている、おかしなピンク色があしらわれたコートのような。”
柑橘やハーブの入り混じった甘い香りで、カンパリ(カンパリオレンジの材料になっている、オレンジピールのような苦味のあるリキュール)にかなり近い。
チナールの方がずっしりとして、ほんのり黒糖のような香りがする。カンパリは明るく華やかだ。
チナールを味わってみると、カンパリのような舌にビリっとくる苦味がない。コーヒーのように後からじわじわくる苦味が心地よく、ストレートやロックで飲むならチナールの方が好みだ。
なるほど、オレンジジュースで割るとかなり差が出る。
カンパリオレンジは、カンパリの華やかさをオレンジが引き立てているのに対して、チナールオレンジは滋味深い懐かしい感じの味がする。黒糖のお菓子で「黒棒」というものがあるが、なぜだかあれを思い出した。
楽しい席で飲むならカンパリオレンジ、一人でゆっくり飲むならチナールオレンジが良さそうだ。
基本的には何で割っても美味しくいただけるチナールだが、筆者おすすめの飲み方が一つある。ここで紹介させていただこう。
好きなだけライムを絞って、無添加のライムならそのままグラスに入れ、ソーダを注いだら完成!
これが非常にうまい。うますギルティ(知能の低下)。
爽やかで、酸味と苦味がある点はさながらレモンティーだが、ほんのり漢方のような香りはコーラを思い出させる。酒であることを忘れてぐいぐい飲んでしまう。
チナール自体の度数は16度で、ソーダで割ったらビールほどになるだろう。これからの暖かい季節の食前酒にうってつけだ。値段も1本2,000円程度と手に取りやすい。
これからの暖かい季節にぴったりのカクテル、ぜひご自宅で楽しんでみていただきたい。
<お酒は二十歳になってから>
おまけ