はい、以上いかがでしたでしょうか、今週の「このクールは『進撃』と『呪術』」。これからもアニメ見ていきましょう。
突然だが、40年ほど前、僕の母がアニメ業界で働いていたことがあった。
その際のアニメグッズや資料が、このたび大量に見つかったのだが、なんと!
アニメ業界は、現在のみならず40年前から、かなりエモかったようなのであった!
そこで今回は、その激レア事情を公開するとともに、せっかくなので、昔っぽいアニメも描いてみたいと思うよッ!!
ちょっと昔、というかだいぶ昔な40年前。僕の母が、某有名アニメ会社で
アニメーター的な仕事をやってたことがあった。一応現在それなりに
画家な母だが、そのきっかけにはなってそうである。ちなみに母の場合(厳密にはホームスタッフ的立場だったようだが)
まず、通信教育的な研修的なことを受けており、それを経て最終的に試験で合格すると、バイト的に働ける、という形になっていたようだった。で、このたび、
なんと当時のそれら資料が、もろ大量に発掘されたのであった! !あらまぁッ!! アニメ業界的にもだいぶレアと言えそうだが、では40年前のアニメ業界、(業界本流ではないが)、一体どんな感じだったのか!?
最初は素人である者が、研修を経て、アニメーターになっていく過程がかなりエモかったので、さっそく見ていこう!!
史料の中にはまず、最初の教育にあたり、アニメ制作の基本が書かれたガイド的冊子があった。
これが、素人でも業界がわかるほど、きわめて懇切丁寧な内容だったのだが、初めての人でも誰でもできる!と、ハードル下げて励ましてくれてるのだろうが、
「平凡な方なら」イケると。「平凡な方」っていうソリッドな言葉がエモかった。そして通信教育のサイクルが、端的に図解されていたが
各工程で運んでくれる郵便カーが、ウーバーイーツ並みに黒くてエモかった。その一方、MCキャラ的に、こんな男子が出てきてたのだが
毛量がエモかった。
そして汚れに注意とのことで、スケープゴートとしての男子の汚れがエモかった。
とにかく最後まで汚れ続けていて「ググ…」ってるのもエモかった。
続いて、練習用となる見本が送られてきて、それをセル画に描いていく特訓、をすることになっていた模様。いわゆる「トレ(ー)ス」ってやつだが、まずは
基本的な線から。最初にペン使いを身に着けるのである。現在のアニメはデジタル全盛だが、昔は当然アナログ。いわゆる透明のセル画に
ペンとインクで描いていく形である。マジ無骨。
そして人物の練習もあり、この女性を描けとのことだが、
この目力。令和じゃ会えないさすが昭和なキャラデザインであった。
また、動物の練習も、ということで、
犬だか猫だか、謎な動物もあったのだが、
顔がなんかムカついた。
続いて、さらにアニメっぽく、
色指定までも! いわゆるアニメの着色の訓練であった。で、当時のアニメ着色塗料まで残っていたわけだが、
よく見ると各色に、謎の番号が。(古さがエモいが)。アニメ業界では、色はこんな英語&数字で表されているのだが、まず基本的な着色練習として、こんな
図形的なものが。まるで何かの心理テストのような病的さだが、当時の母が、実際に着色練習したものが残っており、
やや病的だった。ちなみにこの着色だが、インクで描かれた主線と混じらぬよう、セルの透明さを生かして、裏から塗っていくことになるのであった!まぁいいとして、一方、急にリアルな
魚が。ギョギョ。そして指定に従い、着色した結果、
ギョギョ。釣れたらヒくビビットさ。これ魚屋もスルーするだろう。
そしてちなみにこれら、通信教育だったので、描いたものを会社に送ったら、ちゃんと添削指導を行ってくれていたようで!
赤ペンでなく青ペン先生からの、懇切丁寧なフィードバックが! それによると、母いろいろ注意されていた模様。親が注意されてる様子にはなかなか出くわさない点からも、レアでエモかった。
そしてたまには、ちょっとした会誌的な書面も
送られてきてた模様。アニメ業界に居ることを実感できるステキな媒体だが、40年前ゆえかなりフリーダム。かなり個人情報満載であった。とりあえず
東京12チャンネル、見たかった。
たまに、各アニメ制作グッズも紹介してくれていたのだが、
安いんだか高いんだか、当時の物価も絡んで、さっぱりわからない。
ピンと来ないけど、たぶん業界的なレア料金がエモかった。
そして、そんな研修を経て、鍛錬を積んでいくと、最後には卒業検定!もあったようで、提出した作品に対して、アニメ制作における様々なスキルのチェックが行われることにッ!
「止め」とか!「引き」とか!「濃度」とか!このプロっぽい観点の厳しさ、激エモ! これに『修了』できると、晴れてアニメ戦力となれたようなのであった!(今はどうだか知らないけど!)
そんなエモかったアニメ業界だが、僕もアニメ好きとして、ついアニメを描きたくなってしまった。しかも40年前な感じで!…急だが、そこでとりま自分を描いてみるべく、まず研修通りトレス用の絵から
では40年前のアニメ感を出すためにも、40年前の象徴と言える、さっきの彼女をモデルにする。マジ耽美。これに倣って自分を描くと
まずい。ソッコー誰でもなくなった。でもそれなりに描いていくが
なんとなく走っている模様。昔のアニメって、なんとなく走ってるからね(偏見)。で今回だが、なにぶんアニメなので、実際にアニメとして、後で動かしたいので(マジかよ面倒!)
走ってる形での、もう一方の逆サイのも、別途描くことにしよう。
続いて、これをもとに、セル画にペン入れしていく。いわゆる漫画的なGペン(個人的にはまだ愛用)でやっていく。インクをつけて
アニメの主線を紡いでいこう。顔マジ耽美。
そして走る両カットも、同じような絵柄で飽きるが、ちゃんとペン入れしていこう。
そして続いて、昔のアニメは仲間と走りがちなので(偏見)、自分だけなく、仲間も描いておきたくなった。ので誰を描こうかと思ったら
居た。仲間、すぐそばに居た。描いてほしそうなので、では愛犬ももを走らせることにしよう。で、ももも、ただ描くのではなく、40年前アニメの文法にのっとりたいので、ならではな
昭和の犬っぽい感じにしておこう。昭和の犬はみな
こんな感じのはず。知らないけど。で、また同様に
走らせておこう。走ってれば、昔のアニメになるのだから(暴論)。ではまた、これをセル画にトレースして
ペン入れしていき、また走ってるようにすべく両カットを描いて、ペン入れ完成や!
では続いては、アニメ的な着色へ! ここでまた、40年前のかなりアニメ業界グッズっぽい
この塗料!だが、なにぶん40年という時間が経ちすぎて、現在は
フタ、一切開かなかった。一つとして。無用の長物すぎて、犬も不憫そう。こうなってはもう、原料的にはたぶんイケて何でも無双できる
アクリル絵の具で、今回はアニメ的カラーを施していこうぜッ!
では、セルのペン入れ面を裏返して、裏から塗っていくわけだが、
これが厄介。透明なセルという材質上、すごくムラが出るのである。わりとムカつく。今だったらデジタルでの範囲選択で一瞬で塗れそうなもんだが、昔はこれがデフォルトだったのである。手間がエモい。
コツとしては、「塗る」というよりも「置く」ような感覚でやっていくといいぞ! って一体誰に向けて言っているのかわからぬまま、犬も塗っていくが、色味的に
これ何なのか、よくわからない存在になってきた。
では最後に背景である。背景はセル画のペンでなく違うタッチで、特に40年前の昔においては、水彩っぽいタッチで描かれがちである(偏見)。そこで背景としては、とりま、
我が多摩の部屋を描くことにしよう。この虚無的な。そこで
何の感情もなく、淡々と描いていくが、
積んであるジャンプの量をチョット減らしているのは、カッコつけた、ということだ。ではこれにて、
背景画は完成!!できたが、これにより、結果的に、部屋で走り続ける謎の2人のアニメ化、となってしまいそうだが、ヨシとしよう。
部屋なので、なんとなく恋ダンスっぽくなることを願いたいが、たぶん無理だろう。ではこの背景画に、セル画を重ねて、
順にスキャンしていこう!
では、アニメだしそれを、
まさに1枚ずつレイヤー的に扱い、画像化!して、これをGIFアニメにしてしまいましょう!!
ってことで、ついに完成してしまった、謎のアニメが、コレだ!!
!!? なにこれ!!
部屋で猛ダッシュする謎の二人。いちおうアニメではあるが、なんかGIFアニメ感がエグい。まぁGIFアニメだけど。でもせっかくなら、もっと40年前くらいの昔アニメ感を出したいのであった。
…そこでふと思い浮かんだのが、そうだ!!
アニメっぽいものの象徴として、アニメのエンディングで流れるスタッフクレジットがある。が、昔のアニメって、デザインフォントが未発達だったからか、アレが
「それ手で書いてない?」ってな、妙に手書き感が強いものが多かった!ならばそれを具現化やッ!ってことで、スタッフクレジットをアナログ手描きで作成! しかも白字にするため、修正液にて!
このスタッフたち全員謎だが、ではできあがったら先ほどの素材に、アニメのエンディングのように載る形で、
改めてスキャン!して、昔アニメ化や!!
ってことで、あらためて完成してしまった、本当に昔っぽいアニメが、コレだ!!!
おぉ!! 昔っぽい!! 恐るべし、手描きスタッフクレジット!!
…まぁ、より謎の仕上がりにはなったが、おかげで昔っぽいエモさにはなりまして、そんなエモいアニメ業界を、自分なりの形で後世に引き継いでいきましょう。どうぞよろしくお願い致します。ではまた。
はい、以上いかがでしたでしょうか、今週の「このクールは『進撃』と『呪術』」。これからもアニメ見ていきましょう。
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