クラッシュしたアーモンドは魔法の粉ではなかった
なんでもクラッシュしたアーモンドをのせれば美味しくなるわけではない。アーモンドクラッシュポッキーは組み合わせのセンスの賜物であった。
しかし、1ヶ月のあいだ、お菓子にのせるためにアーモンドを小さいフライパンで煎るのがいい時間だった。
丁寧な暮らしは山崎製パンにアーモンドクラッシュをのせることから始まる。
アーモンドクラッシュポッキーは美味しい。
ポッキーだけでも甘くクリスピーなのにそこにアーモンドを加えるなんて。20世紀の発明のひとつだと思っている。
しかし、こうも思ってしまう。
「クラッシュしたアーモンドかければなんでもうまいんじゃないの?」
そうなのか?怖いけど確かめてみよう。
富沢商店でダイス状になったアーモンドを買った。32割と16割。16割のほうが大きい。
2種類あったので店員さんにアーモンドクラッシュポッキーのアーモンドぐらいのが欲しいと伝えると、たぶんこの中間ぐらいの大きさではないか、とのこと。
「アーモンドクラッシュポッキーぐらいの大きさ」で通じるところにアーモンドクラッシュポッキーの偉大さを感じる。
アーモンドのことをまったく知らないので煎ってから使うということを知った(最初、そのままかじった)。
実はこのあと、ひと月近く毎日のおやつや食事にダイスアーモンドをかけていたので、32種類試している。
32種類のレビューを書くと長くなりすぎるし、誰も望んでないので猛スピードでかいつまんでいきたい。
まずは正解の組み合わせ。
アーモンドクラッシュだんご・こしあん(ヤマザキ)
アーモンドクラッシュだんご・みたらし(ヤマザキ)
アーモンドクラッシュヤマザキのバターロール
アーモンドクラッシュランチパックのパンだけ
アーモンドクラッシュフィナンシェ
アーモンドクラッシュういろう
アーモンドクラッシュ塩大福
地味なお菓子とパンが並んだ。そして7つのうち4つが山崎製パンである。ひと月アーモンドクラッシュにして分かったことがある。
これらの条件に合うのが山崎製パンのパンとだんごだった。山崎製パンのうすら甘さがアーモンドクラッシュにぴったりなのだ。
これから山崎製パンのパンを買ったらクラッシュアーモンダライズがおすすめだ。アーモンダライズという言葉があるのかどうかは、知らない。
食べた瞬間にそう思ったものもある。すでに完成されているお菓子にクラッシュアーモンドを入れてゴリゴリにしてしまったものたちだ。
アーモンドクラッシュおはぎ
アーモンドクラッシュ今川焼き
アーモンドクラッシュ雪見大福
アーモンドクラッシュ葛団子
アーモンドクラッシュあんこだま
おはぎと今川焼きは味と食感のバランスが完成されていて、アーモンドが加わる余地がない。「あ、いたんですか」ぐらいの雰囲気だ。仲良しサークルに後から入ったときの疎外感を思い出してください。それです。
雪見大福、あんこ玉、葛はなめらかさを楽しむものなのにクリスピーにすることはなかった。悪いことをした。
アーモンドクラッシュにしたところで元の食感と同じだな、と思ったものがこちら。
アーモンドクラッシュアーモンドクラッシュポッキー
アーモンドクラッシュきんつば
アーモンドクラッシュずんだ
アーモンドクラッシュ団子・粒あん
アーモンドクラッシュモナカ
アーモンドクラッシュ芋羊羹
菓子のなかに歯ごたえ・クリスピー要素があるものだ。そこにクラッシュアーモンドを入れたところでキャラがかぶる。
たま にもうひとりランニングのパーカッションが加わるようなものだ。
アーモンドクラッシュポッキーは追いアーモンドすることでプレッツェルの存在感が消えた(美味しいけど)。劇的においしくなったらこれだけで記事になると思ったのだが、そうならなかったのでこうしてだらだら書いている次第である。
イリュージョンが起きたのはこれら。食感が派手なアーモンドを飲み込んだ菓子だ。
アーモンドクラッシュわらび餅
アーモンドクラッシュジャムトースト
アーモンドクラッシュプッチンプリン
アーモンドクラッシュうずらの卵
柔らかいところにクリスピーがいたらさぞかし面白い食感になるだろうと思ったのだが、柔らかすぎて口の中で行方不明になった。
最後に、クラッシュしたアーモンドを載せたら別のものになった例をふたつ紹介したい。
バナナにクラッシュしたアーモンドをのせたところ、タネを食べているような気分になった。
きっと人類がまだ小動物だった時代に習得した知恵だ。それが自分から出てきて感動した。
あんドーナツにアーモンドをのせたらミスドになった。
ミスドにこんなドーナツはないのだが(ココナツがのっているものはある)、ふんわりドーナツ+クリスピーでミスド、という学習がされているのかもしれない。これは人類になったあと、高校生ぐらいで得た知恵である。
なんでもクラッシュしたアーモンドをのせれば美味しくなるわけではない。アーモンドクラッシュポッキーは組み合わせのセンスの賜物であった。
しかし、1ヶ月のあいだ、お菓子にのせるためにアーモンドを小さいフライパンで煎るのがいい時間だった。
丁寧な暮らしは山崎製パンにアーモンドクラッシュをのせることから始まる。
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