特集 2023年10月3日

中華食材店で見かける鹹蛋(アヒルの玉子の塩漬け)でアジアの各国料理がモリモリできる

フィリピンの塩玉子サラダ、台湾のゴーヤ塩玉子炒め

まずはフィリピン人の知人に地元レシピを教えてもらった。

サラダに入れたり、そのままごはんに乗せて食べたりするらしい
フィリピンでは生卵と区別するために赤くして売られているとのこと(Photo by Kguirnela

サラダの説明に「MSG」というのが出てきてゲーム脳の僕は「機関銃!?」と思ったが(それはSMG)、グルタミン酸ナトリウム、つまり味の素のことらしい。サラダに味の素を使うのは日本の感覚では珍しいので、これを作ってみることにした。

塩玉子のサラダ(フィリピン)
材料:キュウリ、赤玉ねぎ、トマト、塩玉子、味の素、コショウ
①野菜と塩玉子を細かめに刻む
②味の素とコショウをかけてまぜる
塩玉子はポロポロしててゆで卵みたいには殻がむけないので、殻ごと包丁で半分に切ってスプーンで身をくりぬくとよい

 

本場はどのくらいなのかよくわからないけど、細かめに刻んでよく混ぜるのがアジアっぽくていい気がする
DSC09148.JPG
できた!

普通の玉ねぎでもいいと思うんだけど、赤玉ねぎにすると一気に東南アジア感でますね。

それでは実食…の前に、台湾のレシピも一緒に作ったので先に紹介したい。

やり取りの相手はライター唐沢むぎこさん。台湾の知人にきいてもらった

ゴーヤ炒めにするとおいしいらしい。作らなくてもわかる。ぜったいうまい。

ゴーヤの塩玉子炒め(台湾)
材料:ゴーヤ1本、ニンニクかショウガ少々、塩、ごま油、塩玉子1個、油、酒(大さじ1)
①ゴーヤの種とワタをスプーンで取る。スライスしてビニール袋に入れて、塩を加えて5分振る。(苦みを取るため)
②みじん切りにしたショウガかニンニクを油でいためる
③塩玉子の黄身をつぶして投入、泡立つまで炒める
④ゴーヤを加えて黄身が絡むまで炒める
⑤白身を加えて炒め、酒を入れて臭みを消す
⑥水を少し加えてゴーヤを柔らかくし、再び水分がなくなるまで炒め、ごま油で香り付けする
黄身が泡立つまで炒めるというのがよくわからんなと思っていたが
炒めてたらほんとに泡立ってきた!
仕上げにごま油を入れて
塩玉子ランチの完成…!

 

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調味料であり、具でもある、それが塩玉子

まずはサラダから食べてみよう。

これ、うまいやつじゃん…

正直、味付けがシンプルなのでちょっと物足りないのでは…と予想してたけど、全然そんなことなかった。玉ねぎの辛味と卵の塩気がめちゃめちゃ合います…!

味の素の効果か、ドレッシングかけてないのにドレッシングかけたくらいのリッチな味がする。これがうまみの力か…。サラダに使うのは正直大胆だなと思ったけど、ぜんぜんアリだな。

続いてゴーヤ

そりゃもう、もちろんうまい。

普通の塩炒めとはぜんぜん違うし、炒り卵と炒めたのともまた違う。全体に卵の味が馴染んで、具じゃなくて取りまとめという感じ。アヒル隊長である。

本格的な中華屋で「ただの炒め物なのになんでこんなにキャラの立った味なんだろう」って思う、あの感じがある。ぜひ通いたい。自宅だが。

パン用にオリーブを用意していたが使わずに全部食べてしまった

ひき肉炒めでは具として、サラダでは調味料として、そしてゴーヤ炒めでは全体の取りまとめとして、それぞれ違った役割で塩玉子が活躍してくれたように思う。

これは相当なポテンシャルを秘めた食材…!

といったところであと2カ国続きます。

⏩ シンガポールの三種玉子スープ、香港の塩玉子月餅

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