お茶の里の小さな精肉店へ
佐世保市の中心地から車を走らせ30分。世知原町に到着した。
ゲートボール大会で賑わう運動公園に車を停め「真弓精肉店」まで歩く。
実は、来店前に揚げたてを買いたいと電話していた。
ちょうどフライヤーの火を消したばかりのタイミングということで、ちょっと申し訳なさを感じつつ、カウンターから声を掛けると、ちょうどわたしが注文した分を揚げているところだった。
やっぱり揚げたてを食べたい
お店の方のお話によると、やはり揚げたてが一番とのこと。
その場でパッケージを開けてしまいたい気持ちをおさえつつ、運動公園へと戻った。
「真弓肉屋のおじちゃん 揚げサンド」と書かれた、ほほえましいラベルを眺めながら小走りで公園へ向かう。
この「特製揚げサンド」だが、ラベルに書かれているおじちゃんがずっと前に働いていた精肉店で習得したレシピとのことだ(その後、真弓精肉店へ)。
かれこれ40年以上にわたって作られているという。
全国TVで有名になって以来、さまざまなお店でおなじような甘いマヨネーズの揚げサンドが登場したというから、まさに草分け的な存在なのだろう。オリジナルのラベルが、そのブランド力を物語っている。
公園に着いた。白熱するゲートボール大会を横目に、川沿いへゆく。寒いけれど、これから揚げたてを食べるワクワク感の方が勝っている。
ザクザク感が立体的すぎる
「これ、ザクザク感がすっご~い!」ってよく言うじゃないですか。
でも、ほんとここまで、衣1つ1つが立ってる揚げパンって他にはないとおもうんですよ。と、心の中でひとりごちてしまった。
それだけ「真弓精肉店の揚げサンド」のザクザク感はすごい。衣のパンに敬意を評して、1つ1つにザクという名を与えたいほどだ。とにかく立体的なのだ。
続いて迎えてくれるのは、甘いマヨネーズのポテトサラダ。そして縁が赤いハムだ。これを懐かしいと思うのはわたしだけだろうか。「ハム 赤い」で検索すると、ハムスターの体調不良を心配する飼い主さんのブログが出てきた。
サラダはほんとうに甘くてしっとり。ザクザクパンとのコントラストがすさまじくて強烈なインパクトを残してくれるのだ。
カレーパンのような油の多さも感じられないのも不思議だ。さっき、お店の方から「揚げ方は企業秘密」と言われたが、精肉店ならではの技術なのかもしれない。
なお、作りたての味に戻すには、オーブントースターでじっくり3~5分がおすすめらしい。
2個食べたところで、エンジンがかかった。揚げサンドのザクザク感とエネルギーにすっかり後押しされたわたしは、そのまま温泉へと向かい、うどんを食べて帰っていった。とても満足した。