ちょっと聞いてよ 2023年6月29日

アサイー道、最初の一歩はロイヤルホストの「アサイーとヨーグルトのパフェ」がいい

鉄分やミネラル、食物繊維が豊富なスーパーフードとして話題になり、いっときの流行は落ち着いたもののいまも人気のアサイー。

数年前に専門店でばちばちに本気のストイックなアサイーボウルを食べ、あまりにプロユースな味に驚かされたままだったが、先日、初心者でも食べやすいアサイー系食品をロイヤルホストで発見した。

東京生まれ、神奈川、埼玉育ち、東京在住。Web制作をしたり小さなバーで主に生ビールを出したりしていたが、流れ流れてデイリーポータルZの編集部員に。趣味はEDMとFX。(動画インタビュー)

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> 個人サイト まばたきをする体 Twitter @eatmorecakes

おいしいものではないという印象

ガチのアサイーを食べたのはもう5年以上前だ。

アサイーボウル(アサイーにヨーグルトやフルーツ、シリアルなどを合わせた食べ物)の専門店があり、いっちょう私も体を健康にしてやろうじゃないかと勇んで食べた。

なんだか味がなく、のったりした食感で全体がぼんやりする。何らかの雑穀のようなものと、バナナと、ヨーグルトが合わさっていたおぼえがある。

おそらく健康のためだろう、ヨーグルトが腐らない程度に常温だった。

全体がぬるく、バナナがうす甘いなかに無糖のヨーグルトによる酸味が際立つ。

アサイーというのは見た目や色はブルーベリーに似ているものの、ベリー系とはちがうヤシ科の植物である。特徴は、ほとんど味がないこと。

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このあとお伝えするロイヤルホストのメニューに添えられたイラストからも、ベリーっぽいことが分かる

ふかい紫色なのに、バナナやヨーグルトの味しかしない不穏さにおののく、それがわたしにとって最初のアサイー体験だった。

おそらくお店には初心者でも食べやすく味付けした商品が他にいくつもあったはずだ。それに気づかずプロユースのアサイーボウルをいきなり食べてしまった。

はじめて青汁を飲むにあたって、住宅街にひっそりとある知る人ぞ知る青汁スタンドにいきなり行ってしまったみたいなもんだ。コンビニで買えるマイルドなやつから試せばいいものを。

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ロイヤルホストにはアサイーのパフェがある

結局そのまま、どうしてもいまアサイーを食べなければ他には何もないといった状況にぶちあたることもなく、アサイーとは健康ハードコア食品であるとの印象のまま日々をすごしてきた。

そんなある日、友人とロイヤルホストに食事に出かける機会があったのだ。

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なんでもうまい店

なんとなく贅沢しようと話して、ロイホじゃないか!? とひらめいた。

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食いしんぼうのシェフサラダのセットを食べました。ひとつ唐揚げを添えておいてくれるところやさしさ
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最近はもうそんなに食べられないといいながら十分な健啖性を発揮する橋田さんが頼んだアンガスサーロインステーキサラダの写真も載せておきますね……

 

食後、せっかくだからデザートもいこうよとなり、そこでデザートメニューに見つけたのが因縁のアサイーだったのだ。

 

アサイーは、なんとパフェメニューの中にいた。「アサイーとヨーグルトのパフェ」とある。

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ロイホと言えばパフェ屋といってもいいくらい美味しいパフェが並ぶが……
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アサイーのパフェがあるんですよね! 食べたさと健康維持の大両立祭

アサイーに再チャレンジするなら今しかないと直感した。

前回食べたアサイーボウルがはげしく健康に寄せたストイックなアサイーだったとすると、こっちは気楽に試せるツーリスト向けのアサイーであることは間違いない。

だって、チョコレートやフルーツ満載のパフェメニューとならんで紹介されている。方向としてハレの味のはずだ。

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ぶっこわしてくれ、私のアサイー感を!

直感は正しかった。「アサイーとヨーグルトのパフェ」は、めっちゃくちゃにおいしかった。デザートとして、おいしく人を甘やかした味に仕立ててあった。

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みんなのアサイー感も変えたい

知ってしまうと誰かに伝えたくなる。アサイーに絶望している民のもとにかけよってこの事実を伝えたい。

当サイト関係者から、ライターの小堺さんがアサイーにちょっとネガティブなイメージを持っていることがわかった。よーし、こっちだ! こっちへ来るんだ!

さらにアサイーは初という編集部の橋田さん、ブルーベリーやハスカップ、ノニといった別の食材と見分けがついていないというライター乙幡さんも興味を持ってくれた。

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「ほほう…これが……」という顔をしてくださいとお願いして撮った写真

「酸っぱい食べ物が好きだから、色的にブルーベリーの味を想像して期待して食べたら、アサイーってぜんぜん酸っぱくないじゃないですか。え~~!? と思った記憶がありますね」と小堺さんは言う。

なるほど、見た目から期待する味と違うというのは、アサイーの典型的悲劇かもしれない。

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「アサイーとヨーグルトのパフェ」は、甘酸っぱい

小堺さんのコメントは「アサイーとヨーグルトのパフェ」の良さをひもとく大きな手掛かりになった。

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あらためまして、アップの写真をどうぞ

4人で食べながら話してわかったが、このパフェは「見た目から期待する通り」の味する。

冷たくて、酸っぱくて、そしてしっかり甘い。

アサイー自体は酸っぱくないのだけど、真ん中にカシスのシャーベットが登用されておりベリー系の酸味をいかんなく発揮している。 

さらに、私が食べたストイックアサイーボウルとは違い、こちらはアサイー自体にもヨーグルトにも軽く甘い味付けがしてあり、その点も激しく食べやすい。

アサイーについて、はじめて食べる橋田さんと乙幡さんは「へ~」と感心していた。

「ちょっとチョコレートみたいなもたっとした食感ですよね」
「アサイーだけだと飲み込むときに喉につっかえるみたいな食べづらさがあるから、パフェにしてくれて助かりますね」

いきなり私が5年かけてたどり着いた結果に追いつかれてしまった。 

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どろっとしたテクスチャ

ちゃんとおいしいバニラアイスが入っていることや、ごろっとしたシリアルがアサイーとヨーグルトにからむところなど、細かい良さも随所に光っている。 

ちなみにこちら、283kcalとのこと。パフェとしてはかなり抑えてくれてるんじゃないか。

4人もくもく、うまいうまいと食べきった。体に良いものというよりも、単純にデザートとしてアサイーを食べるひとたちの姿がそこにはあった。

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健康はさておき、気分がいい

帰る前、乙幡さんが「健康的なものを食べたから体がすっきりした気がする」と言った。

「それ、ストイックなアサイーボウルを食べた人だけが言ってゆるされることですよ!」と、つい制してしまったが、乙幡さんの発言には精神の健康が宿りきっていたように思う。

実際、私も顔の水分量が増えた気がするのだ。

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ちなみにロイヤルホストは朝のメニューにパフェではない、アサイーボウルもメニューにあって、こちらは183kcalだそう。かつて食べた本気のアサイーボウルにくらべて、ぐっと食べやすく仕上げてありましたわい
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