BAVARIAN
林:これがブッシュがのどに詰まらせたという。さすがにアメリカのはでかいね。
熊:いや、これ小さいやつなんです。大きいのはこれの4倍あります。
林:ほんとに?これでもじゅうぶん大きいよ。(ぽりぽり)おなかいっぱいだ。
熊:向こうに行って胃が大きくなりましたよ。
林:太った?
熊:ゴボウでやせました。ゴボウウイークで。
林:なにそれ。そんな風習があるの?
熊:いや、自分で決めて。
林:………。貧乏くさいなあ。
熊:1週間ずっとゴボウ食べるんです。3ドルで1週間もつんですよ。
林:アメリカの暮らしは貧乏なの?
熊:昼ごはんも10ドルぐらいするし、マックも日本より高いですよ。
林:へええ。しかしこんなもの喉に詰まらせたら死ぬよね。
熊:だと思います。
林:親戚のおじさんでもそんな面白い人いないよ。お菓子喉に詰まらせて気を失ってたなんて。
熊:ほかの親戚には黙っておきますね。ふつう。
REDVINE ROPE
熊:さっそくですが、これが今回の目玉です。
林:きたね。邪悪なものが。
熊:REDVINEって赤いツタって意味です。
林:ツタとかROPEとか、どこにも食べ物って書いてない。これは食べものなのか?
熊:いや、アメリカではポピュラーでまんがにもよく出てきます。
林:LAN ケーブルだろう。これは。
熊:全長4メートルですから。
林:ひろげてみようか。
熊:袋に Be creative って書いてありますよ。
林:なんか作れってことかな。
熊:こんなヒモ渡されてクリエイティブになれって言われても。
(とはいいつつも作る)
熊:あははは、かわいい。
林:クリエイティブなのかなあ。
熊:@マークもできますよ。
熊:ほら、@マーク。@nifty ですよ。
林:………覚悟をきめて、食べてみますか。
熊:もぐもぐ
林:どう?
熊:プラスチックですね。
林:(食べる)芳香剤とか消臭剤を食べてるみたいだ。
熊:ガムですよ、ガム、ガム。
林:ぶっちゃけ、まずいね。
熊:ええ。
林:人気あるの?これ?
熊:スーパーでは手に取りやすいところにありますから。あ、でも青汁みたいなギャグでおいてあるのかもしれない。
林:青汁の会社にわるいよ。
TRAIL MIX
熊:アメリカ版の柿の種です。
林:(ぽりぽり)あ、うまいじゃん。
熊:ほんとだ。おいしい。
林:………。
熊:ぽりぽり
林:おいしいとあんまり話すことないね。
熊:だまりますね。
林:じゃあ次へ
JOLLY RANCHER CINNAMON FIRE
熊:パッケージに naturally and artificiality flavored って書いてあるんですよ。
林:自然かつ人工的な味?
熊:矛盾してるでしょう。自分の訳を疑います。
林:説明はヘンだけど、これは普通のアメなんじゃないの?。ぱく。
熊:赤くてきれいですね。ぱく。
林:………。
熊:………。
林:うおおお。からい。
熊:あああ。ピリピリします。
林:アメリカ人って味覚がないのかな。
熊:きついっす。
林:これってさあ、毒の辛みじゃない?食べちゃいけない、って脳が信号出してるんだよ。本能で危険だって。
熊:でもこれ FAT FREE ですよ。
林:そういう問題じゃなくて。
熊:僕、もう出します(アメを出してティッシュにくるむ)。
林:痛い。アメの表面がトゲトゲして口のなか切りそう。
(この後、このアメをいろんな人にあげたが、最後まで舐められたのは取締役だけだった。出世の秘密はそういうところにあるのかもしれない。)
HARMONY SNACK LICORICE PASTELS
林:これはなんだ?
熊:人気あるんですよ。
林:アメなのかチョコなのかもよくわからない。ゼリービーンズみたいな感じ?
熊:(ぱく)
林:(ぱく)
熊:………
林:………
熊・林:うわああ(よくわからず立ち上がる)
林:なんというか、言葉で説明すると、インドカレー屋さんの出口においてあるお米のにおいがする。
熊:色からは想像できない味です。
林:どの色も同じ味だ。
熊:ルートビア飲んでいる人にはわかる味なんですよ。
林:ちょっと汚いんだけどさ、表面のパステルを取るとなかから黒いものが現れるんだ。
熊:うわ、ほんとだ。
林:パステルのしたには暗黒が。
熊:アメリカの闇ですね。
HARMONY SNACK SOUR WORMS
熊:次のお菓子は、直訳すると「すっぱい虫」です。
林:なんでそんな名前を………。
熊:モノはグミみたいです。ささ、いきましょう。
林:………。
(袋から出そうとする)
林:!うわぁ。これ、触感が虫だよ。虫。校庭にいたやつだ(また立ち上がる)。
熊:釣りのエサみたいですね。
林:(ぱく)あ、でもこれ美味しいよ。
熊:ラムネみたい………、うわっ!かじったら体液が出てきた!
林:そんなばかな……。でも体液っぽい。
注)グミなので断面がゼリー状でひかっているので体液が出てきたみたいに見える。
熊:普通の丸じゃだめだったのかなあ。
林:こんな形にしなくても
熊:いちばん売れない形ですよ。
林:嫌がらせだよね。
熊:虫の形にしろ、だなんて。
林:おいしいけど、全体にトイレっぽい。
熊:本物志向じゃないですよね。
Sunflower Seeds
熊:ヒマワリの種です。
林:これなら大丈夫だ。
(じゃら、っと出す)
熊:もっと白っぽいのを想像したんだけど。
林:なんかちがうねえ。
熊:ホンモノってなんだろう。
林:皮むくのかなあ。
熊:いちいちむいてられないよ。
(ポリポリ ぱくぱく)
林:皮、つらいね。
熊:飲み込めない。
林:これ、皮は食べられないよ。
熊:ここに how to eat が書いてある。えーと、spit? 出せって書いてありますね。
林:食っちゃったよ。
熊:アメリカ人がそんな器用なことできるのかな。
林:食べた気しないよ。めんどくさくて。
熊:あー、ムリですよ。ムリ!
林:バリバリ食べたほうがいいって!
(ふたり、イライラしている)
熊:パッケージ表面にもeat spit be happy って書いてありました。
林:『食べて吐き出せ be happy』か。
熊:妙に語呂のいい言葉ですね。
食べ終えて
林:このなかではなにが人気あるの?
熊:LICORICE PASTELS ですね。
林:ほんと?いちばんマズイのに。
熊:ほんとに。
林:すごい国に行ったね。
熊:ここまでとは思いませんでした。
林:やっぱ地元の人とか仕事しながら食べてるの?こういうの。
熊:いや、食べてません。
林:食ってないの?
熊:はい。誰が食べてるのか知りたいです。
林:またそんなものを食べてしまったのか………。
熊:次回は美味しいものが食べたいんですが。
次回こそ美味しいものが食べたい、と3回ぐらい言って熊くんはアメリカに戻りました。美味しいもの食べるだけだと話として面白いかなーと思いつつも、かわいそうだから次回は美味しいものかもしれません。