特集 2018年10月23日

ノートパソコン内蔵のカメラは、デジカメとして使えるか

ノートパソコンにもセルフタイマーがありました。

ゲーム機をカメラとして使う子どもを見た。意外なものにカメラの機能が付いているのだ。内蔵カメラが付いているノートパソコンにも「カメラ」というアプリがあったので、カメラとして使って観光をしてみた。たまに、味のあると言えなくもない写真が撮れることが分かった。

※この記事ではノートパソコンで撮った写真をじっくり見てほしいので、それ以外の写真や画像は敢えて小さく掲載しています。

1987年東京出身。会社員。ハンバーグやカレーやチキンライスなどが好物なので、舌が子供すぎやしないかと心配になるときがある。だがコーヒーはブラックでも飲める。動画インタビュー

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ニンテンドーDSをカメラとして使う子どもを見た

電気屋さんのイベントに芸能人の方が来ていたのだが、子どもたちがその人に向かって、ゲーム機のニンテンドーDSを向けて一生懸命何かやっていた。最初は驚いたのだが、どうやらあれは写真を撮っていたらしい。ゲーム機にそういう機能が付いていたのだ。

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デジカメもスマホもなければそういうことになるだろう。別に変なことじゃない。

そう、意外なものにカメラの機能がついていたりするのだ。おもしろいのでカメラが付いたノートパソコンを持って東京スカイツリー周辺を観光してみた。

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パソコンの内蔵カメラとは

ノートパソコンの画面の上にカメラが付いている。テレビ電話をする時に使われるようだが、調べてみたら写真も撮れるようだ。

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パソコンは妻に借りた。7年ぐらい前に買ったらしい。
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ここにカメラがある。
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使うのは「カメラ」というシンプルなアプリ
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開くと突然自分が映される。

初めて開いた。いつものパソコンの知らない顔を見たようでドキドキした。でもカメラが付いてるパソコンなら写真を撮る機能も当たり前のようについているのだろう。

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オプションの機能はほとんどない。唯一、グリッドの線を出せた。誰が使うんだろう、このグリッド。
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セルフタイマーもあった。これはとても役に立った。
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スカイツリーを観光してみよう

ノートパソコンにカメラの機能があった。これを使って東京の名所、スカイツリーを観光してみよう。

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来ました。押上駅に。

パソコンではないカメラによる写真は、編集部の藤原さんに撮ってもらっています。

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早速「カメラ」を起動して、
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空を撮りました。
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撮れた。

パソコンの画面で見ると違和感があったが、こうして見るとよく撮れている感じもする。くすんだ色が「味」と言えなくもない。ただパソコンを起動して、カメラを撮りたいものに向けて、ポインターをシャッターのところに持っていって、クリックする、という工程はとてもまごまごした。観光に来て、いい景色見つけて、クリックって。すごい違和感だった。

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あとはやはりスカイツリーと記念写真だろう。
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逆光だった。逆光に極端に弱い。
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仕方がないので、
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別の場所で撮りました。
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当時は撮れた撮れたとホクホクしていたのだが、撮れてないな。
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カービィカフェ、大人気でした

広場をうろうろしていると「カービィカフェ」なるものがあって人だかりができていた。

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見るからに素敵な場所だ。

期間限定で営業している、人気キャラクターがテーマのカフェである。星のカービィのゲームなどは僕も昔やっていた。

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よし!写真だ!
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よしよし!

「ドラマチックフィルター」をかけたような、緊張感のある写真になった。うしろの木が枯れているのが妙に気になる。

もちろんかわいいフードなども撮りたいと思い、藤原さんと列に並ぶ。列が進むにつれてカービィカフェの利用方法が明らかになった。

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予約しないと入れないのだ。

すごい、すごい人気だ。予約して、更にその上で皆さん並んでいたのだ。仕方がないので、外から楽しそうな店内を眺めたあと、別の場所でご飯を食べることにしました。

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色々考えたが、結局フードコートに来ました。
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僕はたこ焼きを、
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食べた。
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藤原さんはカレーを食べた。

パソコンでたこ焼きの写真を撮ろうとすると、たこ焼きに、資料を使ってプレゼンしてる人みたいになる。

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「今のお客様の年齢ですとー、」
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「こちらのプランがお得なんですよー。」
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いよいよ展望台へ

やはり展望台には登りたい。上空からの写真を撮りたい。

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チケットカウンターへ向かう。

チケットカウンターのフロアに、フォトスポットがあった。これも是非撮りたい。順番待ちをして、前の団体さんの写真を頼まれたりして自分の番になった。

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セルフタイマーをセットして、
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撮りました。
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…いい!

ノートパソコンの写真がだんだんうまくなっている気がする。しっかり真ん中に自分が写った。

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ホクホクでチケットを買い、
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長いエレベーターに乗って、
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展望台に着きました!

展望台は、今までのフロア以上に混んでいる感じがした。地上を見下ろす窓の部分は人で埋まっている。

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セルフタイマーを設定して、
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こうして写真を撮った。

テレビ電話をしていて、相手に絶景を見せてあげている人にも見える。それか電波の調子が悪いので高いころに来て、宛先の方を向いてメールを再送信している人かもしれない。なにしろ趣のある挙動である。

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景色を見せてあげている心優しい人か、高いところからメールを送るヤバい人か、どちらに見えるでしょうか。

しかしどちらも不正解だ。正解は写真を撮っている人。

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撮れた写真はこんな感じでした。

この写真は、水平線が上の方にまっすぐ見えていて、上手に撮れたなあと思った。しかしずっと見ているとクラクラしてくる。全面にモザイクをかけたようである。

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このノートパソコンもいい景色を見られてよかっただろう。
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展望台にもフォトスポットがあった

展望台には、大きなカメラが設置されたフォトスポットがあった。プロのカメラマンに自分のカメラを託して撮ってもらえるのだ。

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プロのカメラで撮った写真はあとで買うことができる。
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これは…

「僕のカメラです!」と言ってこのパソコンを差し出せるだろうか。今僕は、試されているのだ。

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「パソコンで撮ってほしいんですけど…」

皆さん丁寧に対応してくれたが、結論から言うときれいに撮れないしやめた方がいいんじゃないか、ということだった。係の方を困らせたくないし、楽しい思い出になる観光をしたいので、速やかにパソコンをひっこめた。

パソコンの内蔵カメラ、味のある写真が撮れるが人に託す際は注意が必要である。

「ガラス床」は写せない

展望台定番のアトラクション、ガラス床があった。

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撮りたい!

床がガラスになっていて、真下の地面が見えるのだ。

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ここも大人気でした。
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順番を待って写真を撮る。
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ダメだ!

光ってしまって下の地面が写せない。実際乗ったガラス床はとてもスリリングだった。高い場所がそれほど苦手ではない僕もそわそわしてしまうような高さだった。さすがはスカイツリーである。楽しかった。

周辺を散策してみよう

施設を一通り堪能したので、浅草に向かって歩きながら街歩きを楽しむことにした。スカイツリーから浅草までは歩いて20分ほど。散歩にちょうどいい距離なのだ。

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気になったものの写真を撮りながら歩く。
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「トラベル」という珍しい路面標示。
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なんか入り口がたくさんあるカクカクした建物。
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「元祖タワー丼」という看板。「元祖」って言うほどタワー丼がたくさんあるんですねー、と藤原さんと話した。

ここで気が付いたのだが、このカメラには「ズーム」という機能がない。遠くのものを撮る方法がないのだ。確かに「元祖タワー丼」という興味深い看板があったのだが、これではきっとお伝えできていないだろう。でもあったのだ。

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つるっとしたいい像があった。
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セルフタイマーにして、
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撮った。

 

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なんだろう、この迫力は。
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ちょっと離れた方がスカイツリーもきれいに撮れることが分かった。
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そしていよいよ浅草の象徴も撮れた。

この写真なんか、オブジェとスカイツリーがきれいに入ってとてもいいと思う。

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こうやって撮っている割には。

雷門でゴール

「雷門がきれいに撮れたらゴールにしましょうか」と言って人だかりの方へ向かう。

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この日も賑わっていました。
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着いた!写真だ!
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撮る。

やはりテレビ電話の相手に見せているように見える。雷門を見せているということは相手は外国人だろうか。

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昔の写真みたいになった。

 

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近くでも撮る。
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いい。観光っぽい。
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縦でも撮ってみる。
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撮れた。
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パソコンの画面いっぱいに、縦の写真が表示される違和感。
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最後に、よくある仲見世通りの写真をこうして撮って、
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こういう最高の写真が撮れて、観光を終えました!

撮れなくはない

パソコンを持っていた腕がパンパンになって観光を終えた。パソコン内蔵のカメラ、悪くないんじゃないかという瞬間が何度かあった。フィルムのカメラが流行った勢いで言ってしまえば、このパソコン内蔵のカメラの風合いも「味」である。

分かったこと
・重い
・起動に時間がかかる
・逆光に弱い
・タイマーがあると便利
・しかしパソコンを地面に置く勇気が必要
・人に頼む時は慎重に
・ズームができない(できるアプリもあるかもしれない)
・グリッドは使わなかった
・食べ物を撮ると、食べ物に画面を見せている人みたいに
・景色を撮ると、テレビ電話の相手に景色を見せている人みたいに
・高いところで撮ると、電波が悪いので再送信しに来た人みたいに

<追加の検証>取材には使えるか

観光で使うとどういう感じになるかは分かった。追加で、取材に使うとどういうことになるのかやってみた。

少し前まではガラケーのカメラで取材するのは失礼だ、ということが言われてきたが、最近はスマートフォンのカメラも取材用として受け入れられつつある、という話を聞いたことがあった。パソコンのカメラはどうなのだろうか。

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他の企画でライターの小堺さんに会う機会があったので、協力してもらった。
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「はい、撮りますねー。」
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「正面の写真も撮らせてください。」

パソコンのカメラにはシャッター音がない。タッチパッドを押す、「カッコッ」というこもった歯切れの悪い音が部屋に響いた。

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こんな写真になった。
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こんな写真だ。暗い。

「どうでしたか?」と聞くと、「画面がこっち向いてるから(どんな写真になるか分かるので)なんか安心した」とのことだった。そこまで失礼な感じはしなかったそうだ。

よかった。取材でも使えるようだ。気持ちの強い人なら使えると思う。小堺さんが極端におおらかな人であった、という可能性も大いに考えられるが、そうでなければ使えると思う。

 

この観光、パソコンのバッテリーが気になっていたのだが、写真を撮るたびにスリープのモードにしていたら半分ほどの消費で済んだ。おかげで工程もスムーズでした。良かった。

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