味気ないのに味がある
田んぼの中にポツンと建つ、レトロホテル公楽園。
コインゲームと自動販売機で、人との接触は、チェックインとチェックアウトのときだけという味気なさがある。
しかしそこには、所狭しと書かれている手書きの注意書きと、建物や物が歴史を経て醸し出された疲れた感とで、味わい深さがあった。
つまり公楽園は、味噌や醤油、日本酒など発酵食品のまち、新潟にふさわしい発酵ホテルだったのである。
さて、あとは部屋に戻って寝るだけである。いやあ、なんだか疲れたな。
そして窓の外からは蛙の大合唱。窓を開けてみるが、真っ暗でよく見えない。ここどうなってるんだろう。
もう他にすることもないので、寝ることにしてベットに横になる。
普段は部屋を真っ暗にして寝るタイプなのだが、怖くて電気を消せない。
でも、明るいと寝られない。
ということで、折衷案として洗面台の灯りだけつけて、YouTubeでワイワイガヤガヤにぎやかで面白いやつを流しながら眠った。
朝までに四回、目が覚めた。
朝になり、あらためて窓の外を見ると一面の田んぼ。そりゃカエルも大合唱だわ。
さようなら、公楽園。なかなか面白い体験だった。
田んぼの中にポツンと建つ、レトロホテル公楽園。
コインゲームと自動販売機で、人との接触は、チェックインとチェックアウトのときだけという味気なさがある。
しかしそこには、所狭しと書かれている手書きの注意書きと、建物や物が歴史を経て醸し出された疲れた感とで、味わい深さがあった。
つまり公楽園は、味噌や醤油、日本酒など発酵食品のまち、新潟にふさわしい発酵ホテルだったのである。
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